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(MDG)Zhukov's First Victory紹介

タイトル名にあるゲームを入手したので報告する。
ゲーム名:Zhukov's First Victory
出版:Microgame Design Group (MDG)
形態:DTP
入手先:クロノノーツゲームズ
デザイナー:Paul Rohrbaugh
テーマ:ノモンハン事件
ターン:各シナリオ24ターン、1ターン半日
カウンター数:マーカー含め245
ユニットスケール:連隊~旅団
マップ:A3位1枚。平地を中心にハルハ河と高地や湿地が点在している。北はフイ高地、南は753高地(森田部隊の北側)、東はノモンハン、ホルステイ湖、西はハラ高地、804高地。南側の戦域は省略されているようだ。
ヘックス:1マイル
ルール:8ページ19章
ターン構成:日本軍とソ連軍ではターン構成が違うのに注意。
 日本軍補給フェイズ
 日本軍爆撃・砲撃フェイズ
 日本軍移動フェイズ
 日本軍戦闘フェイズ
 日本軍回復フェイズ
 ソ連軍補給フェイズ
 ソ連軍移動フェイズ
 ソ連軍爆撃・砲撃フェイズ
 ソ連軍戦闘フェイズ
 ソ連軍回復フェイズ
 終了セグメント

ZOC:移動を止める。ZOCtoZOCの禁止。戦闘を強制する。後退を妨害する。補給線を切る。
補給線:補給源より補給線を引く。引けないものは混乱する。
スタック:制限はあるが可能。
爆撃・砲撃:各専用のチャートで解決。空戦も可。
移動:よくある移動ルール。ZOCで止まる。
戦闘:1:4~6:1までの戦力比。修正シフトあり。
戦闘結果:壊滅・混乱・後退
特殊ルール:万歳攻撃やコンバインドアームズ、工兵等のルールあり。
シナリオ:1次(7月)と2次(8月)の2つあり。
勝利条件:ヘックス占領とユニット撃破による得点制

 ざっと見た感じ平易なミニゲームといえるかもしれない。英文が得意でない筆者でもそこそこ読めるほどのルールである。ノモンハン事件を扱うミニゲームということで最近のDTPらしい仕上がり。戦車をはじめとする車両は兵科記号ではなく車輌を描いたアイコンである。ざっとユニットを見る限り大きな能力差はないような気がする。ソ連軍はトラックユニットがかなり多いが日本軍はかなり少ない。その辺で違いを出すのだろうか?ルールをぱらぱらと拾い読みしているので大きく間違えているかもしれないが大体こんな感じである。DTPゲームであるのでユニットを作成しなくてはならないというハンデはあるが、簡単そうであるのでそこさえクリアーできればすぐにでもプレイできるかもしれない。まあ日本陸軍ファンならマストバイでしょうか?

ボード・ウォーゲームのリプレイ記事の難しさ

 今回のお題は「リプレイについて」ということで、今まで数本のリプレイを公開した他に数多くのリプレイを書いていますが、書くたびに思うことは読者に如何にしてその面白さを伝えられるかです。
中にはプレイして純粋に面白かったものや、展開が面白いものなどプレイ面で面白いものや、システム的に唸らせられるものや、教えられることなど多種様々です。そのどれをどれだけ伝えられるかというのは書き手の腕の見せ所と言いたいところですがなかなかそう巧いふうにはいきません。大抵はその一部しかあらわせられなくて自分の力不足を痛感する次第です。
 例えば英仏百年戦争では実際に詳細なリプレイ譜が実際に記録してあり、それを抜粋し大河ドラマ的歴史を感じさせる展開をエピソードを交え編年体風に書きつづったつもりです。
 ビクトリーではシステムの紹介やこういうゲームに免疫のない一般人(子連れ)を参加してもらい如何に楽しんでもらったか、フォートレスヨーロッパではゲームとしての素の良さと作戦を考える面白さと展開の面白さをエピソディック風に書きつづったつもりです。
 リプレイの難しさは例えば実際に刊行されている雑誌のリプレイ記事や過去の雑誌の記事を見ていただければわかるように、ルールやシステムを理解しやすくするもの、作戦研究としての側面、お笑いエピソードや歴史研究としての側面等多岐にわたっています。
 英仏百年戦争のリプレイを書いていて気が付いたのですが、詳細なリプレイを書けば書くほどつまらなくなってしまい、フォートレスヨーロッパのリプレイで気が付いたのはアバウトに書けば書くほどどんなゲームを書いても同じになり、展開が面白くなければ駄目みたいになってしまいます。ちょうど良いバランスが適度と言うことでしょうか?これってまさしくシミュレーション・ウォーゲームのデザインと同じくシミュレーション性とゲーム性の絶妙のバランス上にあるゲームは面白いのと同じだなあとゲームデザインの難しさとリプレイの難しさを再度認識してしまいました。
 

(SA8)ハリコフ1941_1943ソロプレイ

 現在共用掲示板で話題となっているシックス・アングルズのハリコフ1941_1944の第3次ハリコフ戦シナリオをソロプレイしたので報告する。
 共用掲示板の書き込みではスターリノに主攻勢(スターリノ戦略)をおけばドイツ軍の勝ち目が薄くなると書かれてあり、スターリノ陥落と盤端到達等による援軍出現の妨害などが発生するとある。前回プレイした時と大きく印象が違うので確認するためにプレイすることにした。
 幸い問題定義者の戦略構想と、デザイナー氏の詳細なリプレイ戦譜が発表されているのでそれを確認した。問題定義者とデザイナー氏の最大の違いは第19装甲師団の運用で、簡単に書けば片や随意後退策、片や積極攻撃策といったところである。
 
 今回のプレイの最大の焦点は「スターリノ戦略」により、スターリノ陥落と盤端の支配による援軍の各個撃破が達成されるかがポイントである。
 残念ながらデザイナー氏の要請にもあった問題定義者のリプレイ戦譜が発表されていないため、第1親衛、ポポフ、第6軍を「スターリノ戦略」の主力部隊とし、その他の部隊はハリコフ、クルスク攻略を目指すが、ドイツ軍の対応次第ではさらにスターリノ方面への援護としてスライドさせることにした。

 このゲームで特徴的なのはロシア軍にはあるターンから機械化ユニットに対し機動チェックなるダブルの補給チェックが存在し、当時のロシア軍の補給状態を再現させている。またゲーム後半には泥濘が訪れて両軍の機動が不活発となるようになっている。なお、ゲームシステムは移動~対応移動~戦闘となっており、強ZOCのマストアタックのゲームと言えば大体の想像が付くと思う。独軍とロシア軍の質の差は司令部の存在に代表される連絡線の自由度と、対応移動時における敵ZOCからの退出の可否であらわされている。もちろん自由度が高い方がドイツ軍というのは言うまでもない。
 攻勢側のロシア軍は司令部に拘束を受けるものの効率良く運用しなければならないし、独軍ターン時には高率な攻撃を防ぐため、あるいは次ターンの攻撃に有利なように行動せねばならない。
 それを受ける独軍は対応移動をフル活用し、相手の攻勢に対し出血と時間と土地を天秤にかけて凌ぎきり、後半ターンの反撃に備えなければならない。

 前回T氏とプレイした時はロシア軍プレーヤーのT氏はハリコフ北方で突破後大きく南方に旋回し、南方もそれに対応していたためそれほど積極的にスターリノ方面に攻めていたわけではないが、数少ない独軍部隊は積極攻撃でかなり戦果を挙げていた記憶がある。つまり絶対安心比率の攻撃(防御)でなくともそこそこ戦えるという認識があった。CRT(戦闘結果表)を見ても1:3と言う比率でも1/6で攻撃側が壊滅する可能性はあるが、その他はそうでもない。要は囲まれないように気を付ける事が最も肝心で、ロシア軍の場合囲むように機動するのがいいのだろう。

 プレイでは序盤のロシア軍の攻撃はドイツ軍の対応移動でかわされたり、不利なオッズで攻撃を強要されたりと思うように進展しない。1ターン目は正直河を越えられた!と言うようなものである。他のハリコフやクルスク前面でも同じようなものである。2ターン目からロシア軍の真面目なる攻撃にさらされるが、包囲に気をつけて積極反撃を繰り返したことにより爾後の増援をスムーズに受け入れることができた。
 ロシア軍は司令部の指揮範囲内で補給下となるので非補給下となる指揮範囲圏外に出てしまうような移動・後退・戦闘後前進・対応移動は慎まざるを得ない。しかもドイツ軍の援軍の来るターンなどでは側面の援護を考えねばならず戦闘正面が狭くなる傾向があった。思うように戦力集中できないという印象がある。
 援軍のドイツ軍は序盤はスターリノ正面の第19装甲師団を補強する形になるが、補強に成功すると西側ないし東側から迂回して側面攻撃を画策した。この攻撃は成功すればかなり大きな成果を上げられるかもしれないが、いかんせん駒数が少ない。かつサイの目もドイツ軍側が不利な目が頻発した。
 4ターンまでにロシア軍はスターリノ前面3ヘクスのところで止まってしまい、クルスク、ハリコフを奪取したのみである。
 戦車部隊の機動チェックが始まり出すとロシア軍の損害が加速度的に伸びた。これはやはり補給切れによる戦力減少で戦力比レートが独軍有利になってきたからであるのと、逆雪隠詰めが出てきたからである。
 泥濘も加わるとロシア軍の攻勢は完全に止まり、歩兵部隊が動きづらいことを利用して独軍機械化部隊は大胆な前進を開始し、最終的にハリコフを再奪取した。得点的には移動ミスで独軍部隊の出血が重なったため2点ビハインドであったが引き分けで終了した。
 もう少し練れば独軍勝利で終結できるような感じであったが、ロシア軍必勝のギャンビットと言うような感じは受けなかった。サイの振り幅次第でまあ何とかなるかもしれないなと。
 で、某掲示板で見てみると「直進後退」という秘技を見てしまった。うーむ美しくない。

(国通)フォートレス・ヨーロッパ リプレイ

今回は国際通信社のコマンド誌付録のフォートレスヨーロッパを少し前のリプレイになるが、記録が残っていたので掲載する。なおこのプレイは初プレイであり、プレイヤーはルールを先読みした程度である。

 さて、前回の対戦で異常なまでに「フォートレス・ヨーロッパ」に興味を示していたK氏だが、実は筆者も大いに興味があった。その理由は二次大戦の西部戦線をキャンペーンでプレイできるゲームは我々の所持しているゲームの中では本作の他にGDW「ラインへの道」位しか知らないからだ(筆者注。当時の話)。
 そういう意味でも本作は重要な位置を占めるゲームであるが、何故かプレイされなかったのは東部戦線に比べ期間の短さに比べてエピソードが多く特別ルールの山だと言う事であろうか?
 事実、本作の原版の一つであるAH「ヨーロッパ要塞」はそのラインナップ中最高の難易度の高さを誇るハードゲームであり、古参兵といえどもなかなか手を出しづらいゲームの一つであった。
 しかし、原作者であり、リメイク版の作者でもあるジョン・エドワーズ氏の努力もあり40ページ近くあったルールブックは約10ページまで圧縮され、国際通信社のグラフィックの手を経て現代的に華麗に生まれ変わった。
 西部戦線に飽く事もない興味を抱く我々2人は本作をプレイする事にした。いつもの流儀であればダイスを振って受け持つ陣営を決定するが、今回は勝手にK氏が、
「俺はやっぱりどっちかと言えば連合軍やろう。」
などという訳のわからない事を言い出したので、恐れをなした筆者は老人に席を譲るように連合軍のポストを明け渡した。

 さて、このゲームは連合軍の上陸作戦からゲームが始まるわけだが、基本的に港湾都市を占領する事で補給容量を増やし、上陸する大陸派遣軍を養っていくという形をとっている。
 上陸作戦は天候に左右されるが任意2回だけ行われ、上陸地点も任意に決定できる。従って史実通りにノルマンディに上陸しても良いし、ドイツ軍が予想したカレー海岸でも良い、ウェリントン公のようにオランダに上陸しても良いし、アンヴィル作戦を主攻勢にして南仏から上陸しても良い。意表をついてビスケイ湾やブルターニュ半島に上陸しても良いなどと自由度が高い。
 西部戦線と言えば空軍の扱いが東部戦線とは決定的に違う要素であるが、アブストラクトな処理ではあるが、地上支援、鉄道破壊、交通妨害、Uボート/V1ロケット基地攻撃などの任務を割り当てられ、それぞれ戦闘や移動に大きな影響を与えてくれる。
 地上部隊は司令部によって統率されており、ありがちなルールであるが指揮範囲以内にいれば補給下とみなされるが、大きく外れると孤立とみなされてペナルティを被る。また司令部は地上支援の際の基点ともなり、その運用には細心の注意が要求される。またおなじみの戦車部隊は2次移動や攻撃が出来るようになっており、基本がマストアタックであり、地形によってスタック出来る部隊数の増減やZOCの有無があるなど古典的ではあるが、今までのルールがほぼ満載といえる内容である。
 まあ、言ってみれば昔なりに凝っているという感じで、ゲーム自体はキャンペーン級であるので、戦略眼が要求されるし、スタックの増減やマストアタック、犠牲比率など、テクニカルな要素も要求されるという意味では40ページが10ページにリファインされたとはいえ、プレイアビリティは高いがプレイには頭を使う。

プレイスタート 
 第1ターンであるが、史実以上に部隊を貼り付けたドイツ西方総軍はてっきり連合軍はフランス北岸、ブルターニュ半島、意表をついてビスケイ湾から侵攻してくるものとして配備をかためていた。
 特に隠匿配置できる装甲軍団と歩兵軍団はブルターニュ半島とビスケイ湾の中間地点に配置し、いつ何時でも脳天気に上陸してきた連合軍に鉄槌を下すべく配置されていたのであった。
 もちろんオランダ海岸からカレー海岸、ノルマンディ地方に張付け師団、歩兵師団の類を配置していたためにまさしく西方防壁の名に等しいまでの鉄壁度を誇っていたつもりだった。
 仮に連合軍がノルマンディに無事に上陸できようとも海岸部の歩兵部隊と遊んでいる間に強力な装甲軍団が駆けつけて一掃してくれるはずである。
 そのためにどの地方もまんべんなく兵力をばらまかずにブルターニュ半島の一角に丁度上陸してくださいと言わんばかりの死角を残しておいたのである。
 K氏がその罠に気付くことなくあるいは敢えて突っ込んでくれようものなら数ターンのうちに装甲軍団が上陸部隊を海に蹴落としてくれるだろう。仮にフェイントでビスケイ湾に上陸しようものならさらに強力な歩兵師団が配置され、同じように装甲軍団がすぐさま駆けつけてくれるはずだった。
 しかし、気になるのは観戦武官と称してプレイに参加するT氏である。相変わらずリプレイ用の記録もなにもしないのだが、ろくでもない助言のみをK氏に与えていた。

「K氏、この状況で戦争をはよ終わらすのはここ、オランダに上陸やで。ここならフランスのドイツ軍を全軍補給切れに出来るで。」
 「補給切れ」の言葉に補給切れが好きなK氏の眉がぴくっと動いたが、平静を保っていた。いや保とうとしていた。
「K氏、意表をつくのはここ、南フランスに上陸やで、ここならドイツ軍の妨害にあう事もなく上陸できるで。」
 「意表をつく」の言葉に兵は奇道なりのK氏の鼻がぴくっと動いたが、平静を保っていた。いや保とうとしていた。
 助言はまだ続く。ドイツ軍プレーヤーの筆者にも向けられた。
「あー、TK氏(筆者)。海岸に兵力バラマキすぎやで、反撃戦力が全然あらへんがな。」
「いやー、T氏。実は装甲戦力と有力な歩兵戦力がとある箇所に隠匿配置されてんのや。」
「内陸で戦うなんて君はルントシュテットか?」

 ルントシュテットかロンメルかこの際どうでも良い。要はK氏は適当に突っ込んでくれてオマハビーチのようにプライベートライアンのように30分で勝負を決めてやる。

 D-DAY初日、連合軍はあきらかに手を抜いているんじゃあないかという位の適当な戦力で南フランスのマルセイユ近郊に上陸を開始した。戦略的奇襲である。お約束の空軍や艦砲射撃はあったが、名物の空挺部隊の落下傘降下は見られなかった。何ともショボイ史上最大の作戦である。これでは後世の映画化は期待できない。
 対するドイツ軍はそんな田舎に上陸するような物好きはいないだろうと言う事で、かき集めて2コ軍程度の兵力がいる程度だった。もちろんよくかき集めてみると1コ軍にも満たないのだが、編成上は2コ軍である。当然海に蹴落とす役目の装甲軍団たちは遙か彼方の北フランスである。とうてい間に合わない。

「彼らは来た。」。
筆者は名著パウルカレルの「彼らは来た」をもじって驚嘆の意を表したが、T氏は筆者の主力が北部にいるのを察して「彼らは北」に聞こえたのか吹き出していた。

 在場の張り付け師団は勇戦敢闘したが、とりあえず艦砲射撃と空軍の直接支援の前になす術もなく殲滅されてしまった。D-DAY1日目からマルセイユ陥落である。かの地は南仏最大の補給容量が得られ、ここを起点にされると少々やっかいである。
 補給容量を決める方法は占領後にダイスを振ってその値によって0から倍々ゲームのように増える事もあり、結構振り幅が大きい。
 6の目が出るとドイツ軍の破壊工作が功を奏し、撤退前に完全に施設設備を破壊しつくしたものとして補給容量が最悪の「0」という結果になるが、それ以外はそこそこ貰えるようになっている。
 しかし忘れてはならないのはこのダイスを振るのが「K氏」という点である。
 ここ数年の記録をさかのぼれば数々のクリティカルなダイスの目を出し続け、己を苦しませ続けてきたというダイス・マゾヒスト。国通「信玄最後の戦い」でも序盤早々から自軍を崩壊させるような状況変化のサイ振りをした事は記憶に新しいし、ツクダの一連の銀英伝のゲームでもそのクリティカルなダイス修正のためにヤンやラインハルトを討ち取られてしまうと言う失態を演じている。

「まあ、俺が思うにお前は6出すよ。」
筆者の言葉にも動ぜず相変わらずK氏は沈黙を守っている。
お気に入りのRPGダイスを握りしめて気合いを入れて第1投。

「6!!」
「何やねんそれ!!」K氏の悲痛な叫びが部屋にこだまする。
 マルセイユは早期に占領に成功すれこそしたが、ドイツ軍によってズタズタに破壊しつくされたあとだった。廃墟と化した町並みからフランス国歌「ラ・マルセイユーズ」がむなしく響く。町に殺到した連合軍将兵にはひと切れのパンすらもあたらなかった。
 幸い現地のドイツ軍は弱体であり、この窮乏を付く兵力は皆無であった。史実的だと言えば史実的だがせめて第9装甲師団や第2SS装甲師団のように少しだけでも南仏に装甲兵力を割いておくべきだった。
 調子に乗った連合軍は陸路から補給容量欲しさに港湾都市ツーロンをおそう。見るからに目的が明らかな美しくもない攻撃に天上の毘沙門天は怒りの鉄槌を下した。
「補給容量のチェック!だー!6!!!何やねんそれ」
またしても6である。
「天罰よ」
「日頃の行いが悪いからだ」
「RPGダイスなんか使うからだ」
「史実に反する事をするからだ。」
とかさんざん嫌味を言われ凹みまくっているK氏は、その避難の矛先を6出せば補給容量が得られないというルールにイチャモンをつけてきた。

 とか何とか言いつつ橋頭堡は拡大しつつある。当然である。対するドイツ軍と言えば北フランスからの行軍中であるからだ。しかしここで重大な問題が発生した。
 ドイツ軍の司令部が足りなくなるのだ。そのわけは指揮範囲と言うことをほとんどかえりみず、張り付け部隊をバラ撒いた結果、全ての部隊が指揮範囲の最大範囲内に何とか収まっており、装甲師団を転進させると他の動かしていない部隊に補給を与え続けるためには司令部を動かせることは出来ず、かといって全ての部隊が持ち場を離れて良いかと言えばそうでない。したがって司令部は身動きできなくなってしまい、その装甲部隊に補給を与えられなくなるのだ。
 つまり、南仏に援軍を送るためには2次上陸の可能性が高い北仏の防衛を一部諦めて、かなりの規模で再配置を行わねばならないのだ。それか南仏の戦線を大きく後退させて南と北の司令部間の距離を短くし、援軍部隊を収容するかの2つに1つである。

 結局北の再配置を行い、大規模な配置変更が行われた。今までなら伝令が走って連絡が出来るほど北の司令部間の距離は短かく前線との距離も短かったが、今や司令部後退か?と思わせるほど大胆に移動である。
 この配置劇のお陰で連合軍はドイツ軍の反撃を1ターン遅らせることに成功し、橋頭堡のさらなる拡大と内陸部の侵攻を果たしたのであった。

 司令部も転進中のドイツ軍はやめときゃ良いのに、連合軍プレーヤーに助言を次々としてしまった。
「お前な、ドイツ軍がスイスイ道路移動できるのは西部戦線じゃあないぞ。パルチザンでも使わんかい。」
「お前な、空軍は全部地上支援なんて湾岸戦争じゃあないんだから、交通妨害とかUボート基地攻撃とか色々任務があるでしょうに。それぞれ1コ1コに意味があるんやで」
「お前な、コマンドとか空挺部隊があるでしょうに。」
K氏は「そうやね。」の一言を最後に各ルールを次々と活用し出すのであった。

 突如として連合軍ユニットが港湾都市ニースに上陸!!
 「き、奇襲だ!!」
 戦況に全く意味のないこの上陸作戦は規模だけがやけに小さく、全く意図が不明である。
「何や、お前こんなところで第2次上陸をするんか。もったいなすぎるぞ。」
 筆者はあまりに意味のないこの上陸の意図をK氏に問いただした。
「いやー2次上陸じゃあないんや。コマンドの強襲上陸や。ルールにも書いてあるぞ。」
迂闊である。ルールを活用せいと言っていた手前、こんな姑息な手段を用いてくるとは。強襲上陸という事は単にニースの占領を目的としていると言うことか。
「いやーニースの補給容量が欲しいんや。」
アッケラカンと語るK氏。
 餓鬼道である。連合軍の欲しい物があるからと言うだけで戦火に巻き込まれたニース市民には同情に堪えない。
 しかし、ドイツ軍がいない無防備都市とは言えども補給容量獲得チェックでは、6を出せばインフラ設備が破壊し尽くされたと言うことで補給容量は獲得できない。
 そんな犬畜生並みの連合軍は補給容量獲得チェックのダイスを振る。
「6!!!」
「なんやねんそれー」
奇襲上陸はニースの占領しか連合軍にはもたらさず、全く意味のない作戦となってしまった。

 司令部指揮範囲外で補給切れとなったドイツ装甲軍団は、後から追求してくる司令部を一日千秋の思いで待ち続けることとなった。一部の部隊は孤立状態を避けるため一度来た道を引き返し、停滞することとなった。ようやくノソノソとやってきた司令部の到着と共に装甲軍団は再度始動し始めた。遅れた分はその攻撃力で取り返せることだろう。
 しかし、先ほど色々利用できるルールがあることを告げたせいかパルチザンマーカーがマップ上に置かれている。さらに航空支援の項目には機銃掃射や鉄道攻撃などのパラメータに空軍ユニットが配置されている。
 連合軍の航空妨害のためドイツ軍の援軍はさらに1ターン遅れてしまう羽目に陥るのであった。司令部の手当さえキチンとしておけば、このターンには到着し、手詰まり観のある連合軍の橋頭堡拡大を阻止できることであろう。

 先行して到着した装甲軍団は隘路部に存在する英第79機甲師団を攻撃し、これを壊滅させ凱歌を上げた。後続する1コ軍団がいればさらに戦線を突破する予定であったが、兵力不足のため見送られた。装甲軍団の両翼は弱体な歩兵師団である。マストアタックではヤバイ配置である。
 次のターンドイツ軍戦線の弱点を嗅ぎつけた連合軍は両翼の歩兵師団を先に撃滅させて置いてから航空支援を多量に投入し低比率で装甲軍団を攻撃、後退する場所の無くなった装甲軍団は壊滅となってしまった。ファーレーズである。
 マストアタックであれば仕方ないとはいえ、虎の子装甲軍団が秒殺されてしまったのには少々拍子抜けしたが家に帰って確認すると敵のZOCの及ぶヘックスには戦闘後前進できないとあり、本当は壊滅しなくても良かった事は悔やまれる。
 それにしても航空支援のために戦闘結果が読めなくなっている。連合軍の前では絶対な防衛ラインは存在しない。さて、どうすべきか前で戦うべきか後ろに引くかと言うところで時間も押し迫ったのでお開きとなった。

 プレイ後懇談の結果、判明したその後に実行するはずだった秘密作戦を紹介すると。

ドイツ軍のマルベリー破壊大作戦
 補給容量に苦しむ連合軍をさらに苦しませるために編み出された作戦。相変わらず前線に全力を投入する連合軍の特性を利用し、マルベリーのあるマルセイユに空挺部隊を降らせ、地上から装甲部隊が突撃するというマーケットガーデン作戦のような作戦。

連合軍の補給容量獲得大作戦
 補給容量の貧困にあえぐ連合軍を救出するために、コマンドの強襲上陸や空挺降下を最大限に利用し、ニースの時のように補給容量の獲得のみを目的としたコマンド-作戦。襲撃箇所は防備の薄いマップ端のボルドーとのこと。
 
 両作戦で狂っているのは立案者が成功を信じて疑わないが、その作戦結果をダイスの目に賭けると言う所であり、それだけでもその正否・狂気度がわかりそうな物である。

 以上が今回のフォートレスヨーロッパであるが、プレイは吹き出さんばかりの展開となったが、噂に違わないハードな名ゲームである。確かに細々としたルールの存在があるが、西部戦線キャンペーンという点では良作といえるだろう。キャンペーン級とは言え、おいそれと簡単にプレイできないハードな仕上がりである。特にマストアタック、地形によってスタック出来る数が変わる、航空支援など、気の抜けない側面があり、それは補給容量に縛られる連合軍も同じ事だろう。
 2人して得た結論はもっと慣れればスムーズであろうし、面白い。繰り返しプレイしたいとのことであった。
また、作戦立案の楽しさも上記を見ていただければおわかりになると思う。
 まさしく看板どおりに「あなたのノルマンディはどこですか?」である。

(コロンビアゲームズ)ビクトリーマルチプレイ記

 コロンビアゲームズの仮想戦ボード・ウォーゲームのビクトリーを昨年の11月にプレイしたので公開する。
 今回のそもそもの発端は前回のワールドタンクバトルズに遡る。プレイを堪能したTT夫人のゲームって面白いねまた呼んでねから始まり、11月に誕生日おめでとうを兼ねてマルチ大会を画策した。本当はTS氏・H氏を加えた6人でプレイするはずだったが種々の都合により4人ですることになった。
 
 ここで簡単な参戦メンバーの紹介を行う。
  TT氏:ボードウォーゲームの経験はほとんど無いがエポック戦国大名の時などマルチプレイゲームの時にはよく参加してくれる。
  TT夫人:TT氏の嫁。ゲーム自体は前回プレイしたワールドタンクバトルズで初めてゲームの楽しさを知る。
  K氏:よくウォーゲームをプレイし、作戦級からマルチまで幅広くこなす。
  筆者:プレイしながらデジカメとペンとノートを駆使し、ボードウォーゲームをリポートする従軍記者。大本営発表と揶揄されることもある。

 ビクトリーというゲームは一般的にシミュレーションゲームと問えば必ず導き出される「大戦略」の趣を持つウォーゲームである。大まかな兵器・兵種ごとにユニット化されており、同じ兵器の優越差がない分こっちが「真」の大戦略といえると思うが、大戦略に対し世間の評判は概して悪くない。
 ユニットは積み木とも言われる木製のブロックでできており、90度ずつ回転させて戦力減少をあらわせるようになっている。従ってマーカーなどは存在しない。
 マップはお互いに接続できる戦術級のようなマップで、作戦級では平均的に見られる地形が描かれている。ヴァリアントのマップを用いれば砂漠、山岳、草原、海洋などとバリエーションが広がる。
 個人的にはウォーゲームプレイ未経験者がプレイするにはルールの先読み等が必要のためプレイは難しいと考えていたが、TT氏とK氏のやる気が旺盛のため4人プレイで開始することにした。
 ユニットが積み木のため、一緒に来ていたTT氏息子(幼児)の関心は並々ならぬものがあったが、TT夫人陣営のユニット整理と従軍カメラマン(本当にカメラを持たせた)として活動していただくことにした。もちろんTT夫人陣営のみならずTT陣営、ならびに筆者の陣営は気が付かない間にユニットがバベルの塔のように積まれたのは言うまでもない。
 マルチプレイルールに従いマップを選択し、配置を決めた。TT氏は陸地の多いマップでTT夫人とK氏は大型の島である。筆者は海がちのマップであった。中央マップはTT夫人陣営とK氏陣営の方にのびている長い島2つである。
 システムは4インパルスあるターンと考えれば良く、Aが動きBが動きCが動きDが動く。各移動間には攻撃されるヘックスへの反応移動があり、先手必勝というわけではない。移動後攻撃を終え次のプレーヤーのインパルスとなる。最後に生産ターンとなり国力内で生産補充を行う。生産は序盤より支配しているマップのみであり、占領した都市では補充しかできない。

 プレイスタート。麻雀にこっているK氏・TT氏は麻雀での順番の決め方で順番を決めると言いだした。麻雀をよく知らない筆者は「お前、シャー(西)な。」なんて訳の分からないことを言われてとまどっていたので結局賽を振ってでかい目を出した人からプレイすることにした。
 筆者の陣営から見るとTT夫人陣営とは距離があり、当面の争いはないように思えた。K氏陣営は直接争うようなことはないが、港湾の大部がこちらを向いており同じ海域を共有している。TT氏陣営は島の向こうの向こうであるので当面アンタッチャブルである。
 生産は海域の保持から海軍を中心に編成し、当面は中央マップのこちら側サイドの都市占領と、制海権の確保である。
筆者も含め皆、自軍マップに隣接する領土へ進攻開始である。
 なお、今回はTT氏・TT夫人の理解を円滑にするためユニットは立てずに種類・戦力をオープンにしてプレイすることにした。

 筆者の陣営は自領に隣接する未占領都市へ進攻し、地歩を固めるべく空軍ユニットをも移動させた。陸上ユニットは歩兵2ユニットで、空軍ユニットはなぜか軽爆2ユニットである。1ユニットは戦闘機だったような気がしたが、どっかで間違えたらしい。まあこの方面には敵の侵攻は当分無いが、海の向こうの島を巡り4つどもえの戦いが行われるはずであるので前進基地として有用である。K氏と隣接している海域には潜水艦4ユニットを派遣して海域での優位を得るために展開させた。
 TT氏陣営とTT夫人陣営は本拠地から陸続きの為に陸上部隊と空軍ユニットを前進させた。なぜだか海兵ユニットや空挺ユニットが含まれている。
 K氏の陣営は共有海域に戦艦等の海軍侵攻部隊を建設しているようだった。TT氏側の海域と比べると海上ユニットの数が多い。侵攻に海が横たわっているからとは言えこちらから見ると脅威である。
 最初の生産ではそれぞれの思惑で行われた。
 各国の生産拠点にはこれからの戦いで消耗されるであろう戦力が整備された。特に教えてはいないのだが盤外拠点を持たないTT夫人は空母や海兵隊を生産しているし、TT氏は海空戦力を充実させている。K氏に至っては相変わらず戦力を貯め込むハラのようである。
 最初の激突はTT氏とK氏の間で行われた。K氏の戦力集中に妨害をかけるTT氏の攻撃である。この攻撃は一蹴されたがTT氏との間に一時的な停戦がとられた。理由は明らかなTT夫人のTT氏への敵意むき出しの行動からであろう。K氏にとっても自軍近くの海域に筆者の潜水艦が出没している。
 次の衝突は筆者の潜水艦とK氏の戦艦との間で行われた。潜水艦は全ての海軍ユニットの中で一番最初に撃てるので有用である。が、このゲームでは戦艦が潜水艦を撃てるので必ずしも絶対優位というわけではない。
 結果は戦艦に大打撃を与えたが、こちらも大打撃である。自軍港湾で戦艦が攻撃されたことに脅威を覚えたK氏はさらに戦力を集中する結果になった。
 次のターンではTT氏がK氏陣営より引き上げた兵力を持ってTT夫人陣営にシフトしている。TT夫人陣営は相変わらずTT氏陣営攻撃に余念がない。K氏は相変わらず戦力集中と対応移動である。筆者の陣営は潜水艦のローテーションでさらなる港湾襲撃を画策した。

 TT氏の侵攻はついに中央島の侵攻を開始した。それを妨害するTT夫人陣営。夫婦喧嘩の開始である。筆者の位置からは遙かに遠い地で行われ、K氏にとってはさらに遠い地での話である。血で血を洗う決戦はTT氏側の勝利に終わったようだ。
 K氏への港湾への攻撃はK氏の対応移動をもって激化した。こちらは潜水艦2ユニットの攻撃ですりつぶす覚悟で投入している。相手は空母や戦艦である。残念ながら航空ユニットの支援は遠すぎてできない。K氏は近場から飛ばせるのだが....
 結果として戦果は僅少で全滅の悲運に見舞われた。次のターンには戦艦ユニットや空軍ユニットの支援が仰げそうな予定である。戦果は僅少とはいえ相手の港湾を後退させたのは戦果の少ない中、溜飲を下げた。
 未占領の地域の占領は着々と進んでいるが、海洋の多いマップのためどうもユニットのローテーションがうまくいかない。生産しているはずの戦車ユニットや戦艦ユニットが時々(TT氏息子の手によって)ロストしてしまったりしている。なかにはTT氏息子の作ったバベルの塔に探している自分のユニットを発見した悲しさは表現のしようがない。バベルの塔を崩すわけにもいかないのでジェンガ状態となった。
 TT氏陣営とTT夫人陣営はもはや仁義なき戦い状態である。TT夫人がTT氏の中央島の領土を攻撃すれば、TT氏はTT夫人の本国を奇襲攻撃するなどと言う具合である。2人とももてる兵力をぶつけ合っていると言った状態である。しかもTT氏との停戦条約を結んだはずのK氏はTT氏に圧力をかけ始めている。無防備な領土をさらしているからである。
 終了時間が来たので勝敗を見てみるとTT氏5点、K氏3点、筆者2点、TT夫人0点で、TT夫人との係争とTT氏息子のマップひっくり返しを凌いだTT氏が勝利を収めた。

 おおむね皆の評判は良く、ユニットを立ててプレイしたいねと言う話になった。難しいかと思ったがTT夫人が空母使ったり(空の空母まで用意して収容拠点を増やすという準備の良さ)驚きに満ちたプレイであった。
 個人的には初心者の方やウォーゲームの世界に足を踏み入れたことがない人はプレイは無理かと思われたが、実際は予想に反して楽しんでもらったので満足である。
 ビクトリーはハードなものを好むプレーヤーには物足りないかもしれないが、初心者用として、あるいはマルチプレイとして潰しのきくゲームであることには間違いないだろう。

GJ英仏百年戦争(リプレイ後編)

 前回の前半に引き続き後半をお送りする。
前回は大量の病死者から追いつめられた英軍だが果たして今回はどのような展開を見せるのか?
あっけなく大陸から一掃されてしまうのか?

-7ターン-
英軍が主導権5

移動:
英軍:枢機卿→ポアトー→ブルターニュ
仏軍:善良王、親愛王→ノルマンディ
仏軍:オルレアン公、アルマニャック伯→ノルマンディ
仏軍:ナポリ王→ブルターニュ
仏軍:豪勇公→オルレアン
英軍:太鼓腹→ポアトー

戦闘:
ブルターニュ:ランカスター朝ヘンリー4世、枢機卿vsナポリ王→仏軍勝利、枢機卿戦死

ノルマンディ:ノーフォーク公、グロスター公、ヨーク公vs善良王、親愛王、オルレアン公、アルマニャック伯→仏軍勝利、ノーフォーク公捕虜、グロスター公捕虜、ヨーク公敗走

 ジリ貧寸前である。マップを見渡せばフランスで一杯である。武将数の差もそろそろ持ち直すかと思われたが戦死したりすれば意味無しである。会戦においては今までダイスの目に助けられ無勢であっても勝利をおさめていたが、相手が大砲や騎士などを使用しだしたので会戦にも勝てない。勝てない上に籠城もできないし追撃で大損害を食うという異常にまずい状況である。救いは英軍が割と若手で構成されるに対して仏軍は高齢化が進んで英軍と同じように大量に病死する可能性があると言う点である。そこが唯一の突破口と言えるが果たして持つか...

点差:仏軍+22

-8ターン-
英軍が主導権4

移動:
英軍:ランカスター公→アンジュ
仏軍:熱い拍車→イングランド
英軍:太鼓腹→ブルターニュ
仏軍:ノーフォーク公→ピカデリー
英軍:クラレンス公→イングランド
仏軍:豪勇公→ブルゴーニュ
英軍:ヨーク公→ブルターニュ

戦闘:
イングランド:ハル、クラレンス公vs熱い拍車→熱い拍車の籠城による仏軍勝利

ブルターニュ:ヨーク公、太鼓腹vsオルレアン公→英軍勝利、オルレアン公捕虜

ピカデリー:ノーフォーク公vs提督→仏軍勝利、ノーフォーク公捕虜

ブルゴーニュ:無怖公vs豪勇公→仏軍勝利、無怖公敗走

 仏軍側でも病死者が続出である。その機につけ込みたいがなかなか低下した戦力は元に戻らない。イングランド奪回そして反攻の旗手と目していたハルことヘンリー5世が病死したのは愕然とした。

点差:仏軍+29

-9ターン-
仏軍が主導権3

移動:
仏軍:豪勇公→オルレアン→アンジュー
英軍:クラレンス公、ノーフォーク公→イングランド
英軍:ベッドフォード公、グロスター公→ガスコーニュ
仏軍:アランソン公→イングランド

戦闘:
アンジュ:ランカスター公vs豪勇公→英軍勝利、豪勇公敗走

イングランド:ノーフォーク公、クラレンス公vsアランソン公、スチュワート朝ジェームズ1世→仏軍勝利、クラレンス公敗走、ノーフォーク公捕虜

 主導権が取れなくなった。しかも主導権数が少ない。仏軍の支配エリアを減少させるべく行動したいが2行軍では如何ともしがたい。どうやら英軍の勝ちは完全になくなったようだ。前ターンにハルが病死したとは言え後に出てくる武将はイングランドが本拠となっている場合が多いのでゲームの終了までにイングランドを奪還し、大陸には確固とした地位を築きたいものだ。

点差:仏軍+30

-10ターン-
仏軍が主導権5

移動:
英軍:ベッドフォード公、グロスター公→アキテーヌ→ブルターニュ→アンジュー
仏軍:処女(ジャンヌ・ダルク)→イル・ド・フランス
仏軍:私生児、処女(ジャンヌ・ダルク)→オルレアン→イル・ド・フランス
仏軍:青髭→ブルゴーニュ
英軍:ランカスター朝ヘンリー4世→イル・ド・フランス

戦闘:
ブルゴーニュ:善良公vs青髭→青髭籠城による仏軍勝利

イル・ド・フランス:ランカスター朝ヘンリー4世vs私生児、処女(ジャンヌ・ダルク)→仏軍勝利、ヘンリ4世隣国に撤退。

 仏軍支配地を漸減させる策はそこそこ成果が出てきた。ジャンヌ・ダルクの特別ルールは強烈であるがヘンリー4世との会戦においては後一歩の所であったが、数に押し切られてしまった。ジャンヌ・ダルクを中心として内陸部の防衛をする仏軍に対しては面で攻め、仏軍の支配地を増やすことなくこちらの支配地を増やしていきたいところだ。しかし、ここぞと言う時にまたもや固まって病死である。なんというか。

点差:仏軍+30

-11ターン-
仏軍が主導権3

移動:
仏軍:猪、リニー伯、私生児→シャンパーニュ
英軍:シュールズベリー伯→リムーザン
仏軍:処女(ジャンヌ・ダルク)→アンジュー
英軍:サーフォーク公→オルレアン
仏軍:青髭→オルレアン

戦闘:
シャンパーニュ:ランカスター朝ヘンリー4世、善良公vs猪、リニー伯、私生児→仏軍勝利、英軍側隣国に撤退

オルレアン:サフォーク公vs青髭→英軍勝利、青髭戦死

アンジュー:英仏王vs処女(ジャンヌ・ダルク)→仏軍勝利、英仏王隣国に退却、処女指揮による圧勝

 ジャンヌ・ダルクはやはり強力である。さらに支配地が連結されているために戦力の補充が早い。ヘンリー4世に引き続き戦力の大きい国王クラスである英仏王をあてて小競り合いさせようともくろんだが、一撃で撃破されてしまった。おそるべし。戦況は一時期に比べるとマシになったが、ゲームに勝てるほど優勢というわけはなく、かといって大陸から駆逐されることもない。このままいっても英軍必敗は判っているが、どこまでできるか見届けたいものである。

点差:仏軍+30

-12ターン-
仏軍が主導権3

移動:
仏軍:砲術長、私生児→ブルゴーニュ
英軍:英仏王→ブルボン
仏軍:善良王→アンジュー
英軍:サフォーク公→イル・ド・フランス
仏軍:処女(ジャンヌ・ダルク)→イル・ド・フランス

戦闘:
ブルゴーニュ:突進公vs砲術長、私生児→仏軍勝利、突進公隣国に退却

イル・ド・フランス:サフォーク公vs処女(ジャンヌ・ダルク)、善良王→仏軍勝利、サフォーク公隣国に退却

 仏軍の主力を釘付けにしておき、その間に各地に散った諸将が中立地帯、あるいは敵地の支配権を奪うという方策は、釘付けには成功したが、支配チェックの失敗により、支配地は全く増えなかった。増えていればそこそこ面白かったのだが、こればかりは仕方がない。仏軍プレーヤー曰くあんなに追いつめたのに息を吹き返して厳しい戦いになったとコメントしていた。支配したければその地を本拠とする武将か数を集めなければならないのだから現状に甘んじなくてはならない。

点差:仏軍+30

 ゲーム的には最終的に仏軍勝利で百年戦争は終わった。歴史上ではこの後に英国ではランカスター家とヨーク家による薔薇戦争が起こるはずだが、英軍がプランタジネット朝から元々支配していたアキテーヌ等の内陸の領土から駆逐されず、かつイングランドが仏軍支配下にあることから歴史は大きく変わってしまった。百年戦争は終わらなかったといえるだろう。英仏戦国時代の突入である。この後に続く歴史はさらに凄惨なものとなるだろうか?それともあっけなく電光石火に統一されるだろうか?それはどうなるかわからないがともかく英軍がゲーム上では敗北を喫したことには間違いない。

プレイ後の感想:
 展開は絶望から復活を果たしたので面白かった。史実に暗いと言いながらオルレアン公が捕虜になったりジャンヌ・ダルクが奇跡を起こした時は展開に魅了された。また寡兵で戦わなければならなかった英軍の精強さは長弓隊を使ったりもしたが、何の偶然かあちらこちらで再現された。その時の盛り上がりはゲームらしいといえよう。
 太平記と比べると遙かに知名度では劣るが、太平記より歴史絵巻物らしいかもしれない。病死チェックで大量に盤上から武将が消えても、敵の籠城で理不尽なまでに退却を強制されても、時の流れに身を任せ全力でダイスを振るのが楽しみの秘訣だろう。

 今回のプレイでは国王が本拠地にいない側の主導権数は修正があることや、援軍の登場ターンや捕虜の扱い方を間違ってプレイしていたが、致命的な問題にはならなかった。主導権数と病死チェックの振れ幅である程度展開が固まってしまうかもしれないが、それは天命と受け入れてその時その時の全力を尽くしてプレイすべきだろう。

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