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(GJ)激闘!マンシュタイン軍集団リプレイ

今回遅まきながら今年初めての対人戦をしたので報告する。
今回のプレイはシミュレーションジャーナル社のゲームジャーナル誌4号付録の「激闘!マンシュタイン軍集団」(以降「激マン」)である。この激マンはスターリングラード包囲以降のロシア軍の攻勢とそれに対応したドイツ軍のハリコフでの反撃をあつかったゲームである。最近多いハリコフ戦を扱うゲームであるが、扱う範囲はツクダ「パンツァーカイル」内の「ハリコフ」に似ている。「パンツァーカイル」は過去に対戦したことがあるが、簡潔なルールで中々良かった印象があるが、この「激マン」はそれを上回るほど簡単なルールを用いているが特異なシステムである。
 システムは各軍司令部ごとに活性化チットを与えられており、ランダムに活性化チットを引きチットに記載された司令部の指揮範囲内に存在するユニットを移動・戦闘させる。他のチット引きシステムと決定的に違う点は同一ターン中に複数の司令部の指揮範囲内にいるユニットは複数回活性化する可能性があるということである。また、両軍共に同じ司令部が複数回活性化させるチットが存在しており、組み合わせによっては神業のような華麗なる前進や瞬時の崩壊が演出されることにもなる。
 ZOCはかなり強いが移動力をペイすれば出入り自由で、ZOCtoZOCも可能である。補給は各ユニットごとに補給源まで無制限の連絡線が設定できればよいとする緩いものであるが、補給切れのペナルティは攻撃力半減のみである。なお、補給切れでも友軍ユニットが至近にないユニットは孤立状態となり、もう一段厳しいペナルティが課せられる。
 ざっとルールを読むと特異なシステムを持つがルール量は少ない。不安になるぐらい少ない。筆者は少なすぎるルールにはいつも不安を覚えるが、これは簡単すぎるのが故に重要なルールの記載漏れがあるかもしれないからだ。
 
 ゲームはTS氏、K氏、筆者の3人で行われた。分担はTS氏と筆者が独軍、K氏が露軍である。独軍の担当は北部と南部で分けられたが、ホリト軍支隊を境として北が筆者、南がTS氏とした。なお、このゲームの前にSS版ハリコフが対戦されていたが、これはまた別項であらためたい。しかし新年から3つもハリコフとかスターリノとかの地名を見ようとは近年まれに見るゲームの偏りである。
 
 ユニットは地図に指定された位置に配置する。少し見にくかったりルール中にエラッタがあったりとするが大きな混乱もなく配置した。露軍プレーヤーは秘密裏に活性化チットを取捨選択しなければならないが、これは戦略的な攻勢方向や活性化密度を選択させている。

1ターン:
 特別ルールにより、ターン開始前に1GAによる攻撃を解決しなければならない。1GAはハンガリー軍を攻撃したが、大河等地形効果により失敗した。K氏は多少なりとも結果を出したかったようだが、全くないことに失望していた。 
 活性化チットは露軍は1~3 GAを選択。独軍はターン毎に選択できる数が違うが、今回は4PZ、ハンガリー第2、ホリト軍支隊を選択した。1ターンの特別ルールによる1GAの攻撃を見て同盟軍戦線が少しは持つかもしれないとの淡い観測から露軍の攻勢正面のイタリア軍とルーマニア軍を選択することは見送られた。ハンガリー第2軍が選択されたのはハンガリー第2軍の戦線後方に置かれた独軍師団2個をイタリア第8軍戦線の後方に送るために活用するために選ばれたのだ。
 ところが独軍側の思惑とは裏腹に露軍3GAの攻撃はルーマニア第3軍の突出部から攻撃を開始し、最終的にはルーマニア軍とイタリア軍の戦線に穴を開けてしまう。最悪なことに同盟軍戦線の背後に増援でくるケンプ軍支隊、フレッター・ピコ軍支隊等の独軍部隊が展開しやすいように、また戦線整理のためにホリト軍支隊が事後の戦線のために展開途中に全露軍が活性化する「スタフカ」チットが引かれてしまったために効果的に穴を開けられてしまった上に対応できなくなってしまった。

第2ターン:
 露軍は前ターンと同じ、独軍は4PZ、ホリト、ルーマニア、ケンプ軍支隊を選択。チットの選択順によっては戦線が崩壊する。
 スターリングラード側は第4装甲軍が露軍第2親衛軍の追撃を受けながら暫時戦線を下げている。この戦線はカフカスから撤退してくる第1装甲軍を受け入れるまで遅滞戦を実行中である。
 最悪なのは同盟軍戦線のドン河北方の戦線である。穴を開けられているので、首尾良く撤退できて救援の増援部隊が間に合うかその前に露軍が突破をさらに戦火を拡大し、同盟軍戦線を崩壊させるかである。
 チットはいきなり「スタフカ」チットがやってきた。引いたのは筆者である。銃殺隊の軍靴の踏みならす音が背後から迫ったのはいうまでもない。
 全司令部活性化の「スタフカ」チットは暴風雨のように同盟軍戦線を切り裂いた。ハンガリー第2軍、イタリア第8軍、ルーマニア第3軍全てに塞ぎようのない突破口が開いた。南の第4装甲軍側でも装甲師団が1個殲滅されたとかTS氏が言っていた。
 その後のチット巡りも最悪だった。ルーマニア第3軍の前にロシア軍が活性化したため突破口から包囲される部隊が続出。その中にはホリト軍支隊との軍境界沿いの独軍装甲師団も含まれた。
 ルーマニア第3軍と後詰めとも言うべきケンプ軍支隊はその後にやってきた。包囲された独装甲師団の救出とケンプ軍支隊の展開で終わった。

第3ターン:
 TS氏と協議の結果、「スタフカ」チットがでない限り包囲下の救出作戦後遅まきながら総撤退することになった。瀕死のル3軍は言うに及ばず崩壊していない伊8軍やハン2軍も時間の問題だろうと。
 が、引かれたチットは「スタフカ」......
その後も3連続でロシア軍チットが続いた。
結果はル3軍は包囲された部隊が反撃するも失敗。その他の部隊も消滅し、ケンプ支隊の一部まで包囲される始末。伊8軍は完全に殲滅され、ハン2軍は押され始めた。フレッター・ピコ支隊は収容するランツ支隊も中途で下がる羽目になった。
 このターンは露軍チットのスーパーコンボで独軍北戦線は崩壊した。勿論露軍チットを引き当ててしまった筆者の責任が追及されたのは言うまでもない。

第4ターン:
 崩壊してからは遅いが独軍は総撤退の道を選んだ。ドネツ河の向こうまで退却である。増援のSS軍団と第1装甲軍が来るまで我慢の子である。
 それでも戦場の女神は非情である。フレッター・ピコ軍支隊の活性化の後に「スタフカ」「1GA」とダブルパンチでハンガリー第2軍は半減、ケンプ軍支隊は四散した。
 ドネツ河には西からフレッターピコ、ケンプ軍支隊残余とホリト軍支隊の順番に戦線を張った。ホリト軍支隊の裏では第4装甲軍が露軍の追撃を振り払ってロストフ防衛についた。

第5ターン:
 ドネツ河を固めだした独軍を見て露軍は西へスライドを開始した。ハンガリー第2軍の掃討である。露軍が西への伸長著しいのでケンプ軍支隊のみスターリノへ後退である。スターリノも危ない。

第6ターン:
 第1装甲軍など装甲兵力がやってきた! TS氏は窮乏する筆者にSS軍団の譲渡を申し出たがこれを拒否した。理由は強力なSS装甲軍団を各個に使用していたずらに損耗を招くより、装甲兵力は1個に集め鉄の暴力で露軍を撃滅すべきであると。TS氏はこの案を採用し快諾した。
 露軍はハリコフを占領後、ロストフ、スターリノ方面へ圧力をかけてきた。ドネツ河を超えて、独軍北戦線を包囲する魂胆だろう。機動軍指揮官TS氏はロストフ全面に割拠する露軍の軍勢を数度の会戦にて撃滅し、ロストフには固守部隊を置いて北上を開始した。
 ケンプ軍支隊はスターリノ並みに危うくなってきたザポロジェやドニエプロペトロフスクに兵力を派遣し北方から南下する露軍に備えた。

第7ターン:
 第7ターンになってくると選択できるチットは増え、露軍よりも多くなる。しかも任意の1個司令部を活性化する「マンシュタイン」チットが2個もあるので機動性と柔軟性が増している。
 ケンプ軍支隊はGD師団を中心に最西端のドニエプロペトロフスクとザポロジェを防衛。第1装甲軍は歩兵ばかりでスターリノ防衛。ホリト軍支隊はロストフ~ドネツ河間を防衛、第4装甲軍を中心に機動打撃を与えるという風になった。
 ホリト軍支隊の固めるロストフは先般の撃滅戦のため戦力低下した露軍では攻略不可となりロストフ攻略の夢は断たれた。また第4装甲軍はドネツ河畔の会戦にて次々と歩兵師団等を屠り、ホリト軍支隊~第1装甲軍間の圧力は皆無となった。あまりの打撃に露軍は戦線を下げ出す始末であった。
 露軍は先遣部隊でザポロジェを攻撃したが攻略かなわなかった。


 

 時間が来たのでお開きにしたが、あと2ターンを残し露軍優勢のまま終了したかもしれない。初期の独軍の被害が甚大でサドンデス寸前であった。あと2ターンの間にザポロジェとドニエプロペトロフスクを守り切り、かつハリコフを奪回するのは難しいだろう。
 ゲームはチット引きのためとんでもないスーパーコンボが出てしまうと目も当てられないが、その辺の振り幅をどう感じるかがチット引きゲームの宿命といえよう。ゲームの展開は面白いが細かいルールで言及されていない項目があったりする。なお、あまりに怪しいのであとで確認すると膨大なQ&Aとエラッタがあった。やはり少ないルールは事前に確認すべきであろう。プレイの爽快感を台無しにもしかねない意味でも注意が必要である。

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