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(GMT)REDS!_リプレイ

GMTのREDS!をプレイしたので報告する。REDS!はロシア内戦をテーマにしたゲームで赤軍VS白軍・干渉連合軍・ポーランド軍との戦いである。 マップは東西はポーランドからタシケントまで南北はムルマンスクからカフカスまでという広大な大地を収めている。マップは軍管区のようにエリア分けがされており、中央に赤軍、周辺に白軍等が陣取っている。赤軍のユニットには軍規模と言うぐらいで大きな特徴はないが、白軍側は史実と同じく白軍各派が色分けがされており、共同して行動というわけにはいかない。
 このゲームはミスターWW1との異名をとるテッド・レイサー氏がデザインしたゲームで前作Clash of Giantsのように風変わりなシステムを採用している。今回は軍管区単位のチットで機動し、戦闘は戦力比だがCRTの算出方法が変わっていて戦力比を出した後に地形のシフトがあり、結果は(ユニット×ダイスの目)+修正値の合計値を両軍の差で参照するラインが決まるという実にややこしいCRTである。もちろんダイスの目がよいことが必勝の要件ではあるが、どれだけユニット数をつぎ込んでいるかも大きな結果をもたらす。修正値は極悪なのは-3修正とかもあり、どうなるか予測が付きづらい。

 プレイは赤軍をK氏、白軍各派を筆者がプレイした。序盤ツァーリ(ニコライ2世)の状態を決定するが今回は史実とは異なり白軍に身柄を保護され白軍側有利の修正を提供してくれる。
 白軍には大きく2つの勢力がありオムスクに補給源のあるシベリア白軍とノボロシスクに補給源のある南ロシア軍である。それ以外にも勢力は存在するが、単独で攻撃できるほどの勢力を持つものはないに等しい。
 白軍は最初はすることがない。混乱している部隊を再集結で元に戻したいが赤軍がそれを許さないように攻撃をかけてくる。介入連合軍は猛攻を受けている。シベリア白軍は前進防御を画したが、意気あがる赤軍に次々と血祭りに上げられている。南ロシア軍はノボロシスク~ペトロフスク間の赤軍を攻撃し足元を固めることに成功した。途中白軍には大増援があるのでそれを待って反撃を行いたいものだ。

 数ターンの間に介入連合軍はあっという間に壊滅させられ、シベリア白軍の前進部隊は赤軍列車の支援を受けた赤軍の猛攻の前に雲霧消散した。南ロシア軍は徐々に押されている。あと数ヘックスでノボロシスクにたどり着かれそうな勢いだ。

 転機は訪れた。白軍の増援が前線にたどり着き、赤軍はシベリアではウラル山脈に足を取られ攻めあぐね、ラップランドでは兵力不足でこれも手詰まり、コーカサスでは逆に反撃を喰らい一進一退の状況である。幸いポーランド軍が参戦していない事やイスラム白軍が壊滅したぐらいが救いであるといえよう。もしポーランド軍が参戦していたならば無人の野を行くようにポーランド軍がモスクワまで進んでしまうか赤軍が裏崩れを起こしていたかもしれない。
 最も大きな転機はロストフ前面で行われた南ロシア軍の攻撃は赤軍を駆逐。戦闘後前進しツァリーチンへの道を切り開く。赤軍の反撃は突出した南ロシア軍を攻撃するが、後退のみで打撃を与えられない。そして同じく赤軍を攻撃~撃破の繰り返しで着実に前進して行っている。
 赤軍担当のK氏は戦果が挙がらないばかりか劣勢な白軍に押されている事実に苛ついている。赤軍列車までもが危機に瀕している。クリミアに分派した白軍部隊はハリコフを陥落させている。目に見えて劣勢である。

 ここで時間が来たのでお開きとなったが、絶望的と思われた状況から赤軍が苦境を悟る状況まで押し込められた展開は面白かった。戦闘システムが少し面倒だが、要はユニット数をある程度集めればどうにでもなる可変性があるので絶対を見いだすのが難しいかもしれない。赤軍は各線域のバランス感覚が重要で、白軍は絶望を知らないタフさを要求されるかもしれない。
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(GDW)ブラッディ・カセリーヌ_リプレイ

 GDW社のブラッディ・カセリーヌをプレイしたので報告する。
 本作はGDWがドロップアウトする頃に出版された作品である。同時期にレース・フォー・チュニスが出版され本作と連結可能である。後期の作品に共通してシンプルなルールとプレイビアリティーを追及しており、過去の120シリーズにも通ずるものがある。マップデザインは90年代の作品らしいがGDWらしくない。
 ブラッディ・カセリーヌはカセリーヌでのチュニジアのチュニスを目指す連合軍とそれを阻止する枢軸軍の激突をハーフマップ上であらわしている。
 プレイでは枢軸軍をK氏が連合軍を筆者が担当した。プレイは基本ルールのみでプレイし、選択ルールは一切採用しなかった。選択ルールには空軍や枢軸軍の指揮上の問題点が盛り込まれている。枢軸軍に不利となるようになっているようだ。

 プレイ開始。いきなりセットアップのエラッタがあるのを発見。配置箇所が入れ替わるユニットが多数ある。ユニットの裏は損耗面などのステップでなく配置箇所が地名とヘックス番号で記してあるが、ヘックス番号が間違いで地名が正解という。慣れない土地の地名探しは骨が折れる仕事だ。
 第1ターンの特別ルールで連合軍は動けない部隊が結構ある。もちろん枢軸軍側もイタリア軍に行動制限があり、お互いに動けるところと動けないところが対峙している。
 ドイツ軍は強力な戦車師団を中心に盤外から侵入してくる。マップ端近くに米軍の戦闘団が包囲してくれと言わんばかりに配置されているのでもれなく戦車師団に包囲されてしまっている。まあこれは史実通りだから仕方ないのだがまさしく「我々のアメリカンヤングボーイズは本当に戦えるのか?」との思いがよぎる。

 あまりの連合軍の不甲斐なさとドイツ軍戦車師団の攻撃に戦慄を覚えたので、いわゆる遅滞戦はこのゲームでは米軍にZOC無しと同様であるので無意味と考え地形修正の得られる有利な地点で持久戦を画策した。持久戦で時を稼ぎ援軍を待つのだ。
 橋梁を爆破・修復できる工兵は橋という橋を爆破し、枢軸軍が気軽に戦力展開できないようにした。特に移動制限のかけられているケルーアンからルケまでの部隊はぴくりとも動けないのでその方面から出てきた独第10装甲師団の容易な機動を防ぐためワジに架かる橋はもれなく爆破した。
 突出していた部隊は仕方ないとしてその他の部隊は回り込まれないように戦線を張り、地形修正を得るために高地に登る。スビバは後方の高地帯で部隊を籠もらせ、移動妨害を策する。ワジと高地帯との連携で第10戦車師団の展開を阻み、接敵に時間が掛かるカセリーヌ、テベサ以南は部隊数も少ないので遅滞戦をせざるを得ない。
 北部では第10戦車師団主力の攻撃で押し込まれそうになるが、全ての攻撃が成功したわけではないので一進一退である。スビバ前面は高地を堅め始めた連合軍にあきれて前進を止めている。南部のDAKは前進を開始したが、無人の野を行くのみである。
 連合軍は北部・中部での防衛はある程度の自信はあったが、南部に至っては全く自信がない。増援部隊が到着するのに間に合うのか?

 フェリアナとカセリーヌに圧力がかかりだした頃自信は絶望に変わった。フェリアナの足止め部隊はDAKと第21戦車師団の攻撃で瞬殺され、カセリーヌ付近をも浸透してきた。カセリーヌ付近より南部と中部の防衛が破綻してきたのだ。南部では全速力で後退し、テベサ付近に集結中で、増援部隊も全速力で前線に集結中である。テベサに後退中の部隊は一部が捕捉されている。

 DAKと第21戦車師団の連合部隊は柔らかい南部の攻勢と同時に中部のスビバの高地帯の攻撃をかけてきた。増援や他の余裕のあるところから部隊を対応に回しているが、移動力とZOCの関係で救援に間に合わない。
 テベサ付近では救援に間に合った部隊が防御しているが数度の攻撃で崩壊しそうである。
 
 案の定スビバ後方の高地帯が攻略されたと同時にテベサ付近の戦線も崩壊し、連合軍の保持する勝利得点はルケとターラの合計5点。枢軸軍は9点。あと数ターン残っているがこれ以上現状が好転する兆しもない。ターラまでドイツ軍が迫り援軍が尽きて地形障害無き平地での防衛が自信持てなくなったので投了を申し入れた。
 
 さて簡単なカセリーヌの戦いであるが基本ルールのみでプレイしたことは反省すべき点だろう。このゲームは選択ルール類を適用してプレイすべきかもしれない。 ルールとしては戦術的要素を盛り込もうとした砲兵のルールが面白いと思うが、意図的に戦力比を下げられたり、戦闘後前進や後退が移動コストを消費してヘックス分後退しなければならないなど、他のゲームでは見られない一風変わったルールがあったりした。また連合軍のフランス・米軍にはZOCが実質的にないなど史実同様厳しい状況には間違いない。
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(GMT)ウクライナ'43_リプレイ

 かなり前よりプレイ約束がありながら放置されてしまうゲームは少なからず存在するものである。我々にとって対戦約束は後発の興味深いゲームに先を越されることが多々ある。今回紹介するウクライナ43もそういったゲームの一つだ。
今回はその(GMT)ウクライナ'43を今更ながらプレイすることになった。
 ウクライナ'43といえばデザイナーのシモニッチ氏が放った傑作作戦級ゲームとのことで、各所のサークルのプレイ報告などを見てもかなりハードであるが面白いらしい。
 システムは移動~戦闘~対応移動~突破(二次移動)~第2次戦闘の順番で突破と2次戦闘は敵ZOC下にいないとか強襲を選択しているとかの制限がある。移動中には機動強襲と称したオーバーランも可能である。ZOCは普通のZOCではなくお得意のZOCボンドである。戦闘は戦闘比であるが、これもお得意のマグネチュードシステムと呼ばれる戦力によって戦闘の規模が変化し戦果や被害が変化するというものである。以上全てひっくるめてシモニッチシステムとか言うようだが、体系としては特異である。

 今回は独軍を筆者が、ロシア軍をTS氏とK氏の二人で担当することになった。シナリオはキャンペーンのフリーセットアップですることにした。フリーセットアップではロシア軍非機械化部隊→独軍→ロシア軍機械化部隊の順番で配置する。どういうプレイ展開や特性か分からないので正直戸惑った。初プレイや時間が惜しいならヒストリカルセットアップでするべきだろう。
 配置はマップ上の指定された範囲内に置くが、ロシア軍が主力である機械化部隊を後から配置するためロシア軍の戦線は圧巻である。それに比べ独軍の戦線はZOCでつないでいるだけである。
 概ねロシア軍はスミ方面の突破、ハリコフ、ベルゴロドを包囲を目指すような突破とスターリノを目指す突破の4カ所に重点を置いているようだった。実際1ターンの攻撃はハリコフ~イジュム間とベルゴロド~スミ間で突破が発生した。細かい戦線のほつれは多数に上る。
 このゲームの戦闘修正は攻撃側にはコラムシフトが与えられ、防御側には攻守の戦力にプラスマイナスされる。初期の配置には陣地に籠もっているので攻撃側の機械化・騎兵は戦闘力が1/2され、防御側には戦闘力が+3される。しかも戦闘結果には重大損害という項目が追加され、攻撃側は+1損害余計に負わねばならない可能性がある。
 ロシア軍の攻撃は概ね軍司令部にスタックしている部隊が中心となって攻撃をしている。軍司令部はスタック制限がドイツ軍に劣るロシア軍がドイツ軍と同じ3師団+支援部隊になる唯一の機会である。従って攻撃力は高く攻撃の重点である。その軍司令部をロシア軍は4つもっている。
 ロシア軍と言えば砲兵だがこのゲームではロシア軍のみに砲兵が与えられる。主に戦闘時に1シフトを与えることができる。さらに親衛砲兵との組み合わせは2シフトを与える。ドイツ軍には砲兵は存在しない。その他にも対陣地部隊や司令官、航空機により戦闘に修正が与えられる。
 第1ターンの突破はドイツ軍を絶望に陥れる。続いての突破フェイズ、第2戦闘フェイズまでドイツ軍は突破フェイズの前の対応フェイズで3スタックしか移動を許されていないからだ。もちろん第2戦闘フェイズで戦闘をする権利を得るためには先の移動フェイズである突破フェイズで移動力を消費して強襲マーカーを取得しなければならないし、その強襲マーカーは回数が決められている。
 幸いなことに対応移動や先端包囲をおそれて突破点からの戦果の拡張はうまくいかなかったようである。ドイツ軍としては穴は埋めなくてはならないが、そのための兵力は遠くにあり追及には時間が掛かる。案としてはビエルゴロド、ハリコフのバルジを段階的に縮小直線化しその過剰戦力を穴埋めに当てるというものである。もちろん火消し用の予備兵力は必要で、スターリノ付近のSS装甲軍団を引き抜くことにした。
 ロシア軍の戦車軍、突撃軍司令部と同じくドイツ軍にもスタックにメリットを与える「装甲軍団司令部」がある。ロシア軍と違いスタック制限が緩むことはないが、攻撃時にはコラムシフトが防御時には戦闘力に付加されるという強力な存在である。装甲軍団はただでさえ強力な装甲師団のスタックにプラスアルファするのである。
 SS装甲軍団を引き抜くことでスターリノ戦線の安定が崩れるが、その後方のイジュムから崩れたようではスターリノ戦線云々とは言っていられないからだ。下手すれば後方を遮断される可能性もあるし、この戦線の総崩れはサドンデスを引き起こす。
 ビエルゴロド、ハリコフのラインを段階的に後退すると言うことは必然的にロシア軍がハリコフに近づくと言うことである。サドンデスのルールでは各ターンに両軍にサドンデスの条件を数値で突きつけていている。条件とは勝利得点の獲得で達成され、各ターンの基準点より+6であればロシア軍が、-6であればドイツ軍がサドンデスを達成する。7ターンまではターン数-1が基準である。
 ハリコフは+3点、スターリノは+2点、ビエルゴロド、スミ、スラヴィヤンスク、タガンログは各+1点であり、スターリノ前面の町3つにも+1点ずつ与えられている。ハリコフ、スターリノ戦線の崩壊はゲームの崩壊にもつながる。どちらも捨てられないのだ。
 ハリコフは段階的撤退、スターリノは戦略的守勢、イジュム方面は機動反撃の方針で挑むことにした。極力失点を減らすためにも増援が来着しやすいスミ方面では積極的に反撃に出る。
 SS装甲軍団の来着でイジュム方面は安定してきたが隣接のハリコフ戦線は火の車である。遅くない時期には陥落必死である。スターリノ戦線は一進一退である。スミ方面では突破してきたロシア軍に果敢に攻撃をかける。調子に乗って戦車軍を半包囲に追い込む。正直どの戦線もギリギリである。陣地がなければここまで抵抗できないだろう。
 ビエルゴロド、ハリコフがロシア軍の猛攻で陥落したが、大半の部隊は脱出に成功した。かといってもこれからは防御拠点のない厳しい戦いが要求される。スミ方面は攻撃・逆襲・反撃と血で血を洗う抗争のためさすがの第48装甲軍団も消耗しつつある。本当はハリコフ方面に戻したいのだが抜き差しならない状況である。
 イジュム方面は完全に穴埋めに成功したが、これも絶対安心というわけではない。スターリノ戦線で風雲急を呼んでいる。スターリノ戦線ではジューコフ司令官先頭のエネルギッシュな攻勢の前に徐々に押されつつある。当地の第3装甲軍団も防衛戦で手が一杯である。サドンデスが迫る危険な状況である。SS装甲軍団はイジュム戦線を後にしてスターリノ戦線に戻る。
 装甲軍団のいない・不活発なスミやイジュム方面でまたも活性化し出す。スミ方面では突破がなりかけたがすんでの所で第48装甲軍団が駆けつけることに成功した。スターリノ戦線では消耗した第3装甲軍団に代わりSS装甲軍団が戦車軍を圧倒!蹴散らす。恐れおののくロシア軍。最強のスタックがボロボロにされたと喚いていた。スターリノ方面はこれで落ち着くだろうが、長居はできない。
 ともかくこの装甲軍団の救援でサドンデスは逃れたところで時間が来たのでお開きにした。

 ハードなゲームである。攻防共に大きなプレッシャーを感じつつプレイできる。どちらをプレイしてもそれぞれに面白いと思う。もちろん楽しむためにはシモニッチシステムというハードルを越えなくてはならないが、越えるだけの価値はあるだろう。簡単な作戦級をプレイしているとこれぐらいのゲームでも煩雑に思えるかもしれないがマグネチュードについてなど面白い観点でデザインされており進化した20世紀最後期のゲームデザインを感じることができるだろう。
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(SPI/HJ)モダンバトルズ〔中国農場〕_リプレイ

 表題のゲームをプレイしたので報告する。本ゲームはSPIのクワドリゲーム、モダンバトルズ中のチャイニーズファームをHJ社がタクティクス誌の付録として付けたものである。マップ、カウンター、ルールのどれを取ってみても古くささは隠しきれないが、カウンター数、小型マップ、慣れたもの同士であれば最小限のブリーフィングで始められる本ゲームを始めとする付録ゲーム群は、ゲーム時間が限定された状況や手軽なゲームをしたいときにはうってつけである。
  さて本ゲームは第4次中東戦争のシナイ戦線でエジプト軍戦線を突破しスエズ運河を渡河しようとするイスラエル軍の反攻作戦を扱うもので、エジプト軍戦線を攻撃し突破を図るシャロン師団は突破後西岸に橋頭堡を確立し、アダン師団を投入して戦果の拡張を図るといったものである。シャロン師団の師団長は現イスラエルの首相のシャロンである。史実ではエジプト軍の攻勢から始まったこの戦いはイスラエル軍の抵抗により停滞し、イスラエル軍の反攻作戦であるストロングハート作戦により運河南部のデベルゾアルに突破口をひらくが、エジプト軍の反撃がチャイニーズファーム付近で起こり、これを凌ぎきったイスラエル軍が西岸に橋頭堡を拡大し運河南方でエジプト軍を包囲することに成功する。
 シナリオではチャイニーズファームでの戦闘と西岸に橋頭堡を築くあたりまでが扱われている。プレイはターン数と練習シナリオとおぼしきシナリオ1をプレイした。シナリオ1では航空機による地上支援やSAMのルールがオミットされている。プレイではTS氏がエジプト軍、筆者がイスラエル軍を担当した。

 第1プレーヤはイスラエル軍である。シャロン師団は東岸に大挙として存在するエジプト軍を攻撃し、突破すべく前進する。一部は南部より合流を画策するエジプト軍を迎撃し殲滅を図るため派遣した。シャロン師団は正面よりぶつかることは避け、デベルゾアル方面より攻撃することにする。イスラエル軍の得点は西岸に橋頭堡を作ることとイスマイリアを占領することである。エジプト軍は東岸に部隊が残ることとイスラエル軍部隊の撃破である。
 イスラエル軍部隊の損失はエジプト軍の得点となるので慎重に攻撃である。何しろ戦力差のマストアタックで砲兵支援ありである。CRTは後退型であるので囲んで後退を強いるのが常套手段である。延翼運動で配置の弱点をつきつつ前進。戦果はあげるが後退型であるのでZOCで囲まないことには意味はない。
 数度の攻撃でエジプト軍は時間を稼ぎながら遅滞戦等を繰り返す。このシナリオは8ターンである。本当に間に合うのか不安になってきたので少々低比率でも攻撃をかけることにした。低比率攻撃での成功は大きな成功を生むが、失敗は前線の混乱とエジプト軍の反撃を生む。
 エジプト軍は毎ターン大規模にユニットが来援するが、イスラエル軍は6ターンになるか架橋工兵がスエズ運河に橋を架けた次のターンにアダン師団が増援としてやってくるかしかないので、チャイニーズファーム付近のエジプト軍を早期に掃討し、橋を架け増援をものにしなければならない。今回は橋を架けようにも掃討がうまくいかなかったのと運河の向こうにエジプト軍が陣取っていたので早期の架橋はならなかった。
 結局アダン師団は6ターン以降にやって来たが、勝利のためには運河東岸のエジプト軍を殲滅することと西岸に部隊を進出させることである。現状ではイスラエル軍の被害は結構多いのでエジプト軍の勝利得点は結構ある。エジプト軍の殲滅と西岸への進出は必須であるがその縦深は殲滅には時間が掛かるようであった。時間が掛かる要因はユニット数の多さとそれを支援する砲兵の数である。アダン師団程度では役不足である。
 最終ターンまでにかなり押し込んだつもりだがそれでもあと数ターン掛かりそうな感じである。勝利得点を勘定するまでもなくイスラエル軍の敗北である。

 プレイした感じはエジプト軍の砲兵は強力であると感じた。イスラエル軍がこのシナリオで勝利するには早期の架橋と地上支援が必要と感じた。それ以外はマストアタック特有のプレイ感は緊張感がある。
 結局朝鮮戦争に引き続き歴史がひっくり返るような大敗を喫した。朝鮮戦争では赤い津波が半島を覆い尽くし、中東ではシャロンがクビになった。両方とも現在に影響を与えること甚だしい。
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(サンセットゲームズ)The Korean War_リプレイ

 サンセットゲームズのThe Korean Warをプレイしたので報告する。
 このゲームは元々はエポック社から発売された「朝鮮戦争」で元々流通量が少なく幻となっていたゲームを再販したものである。
 私がこの原盤のゲームを知ったときには既に流通は終わっており、幻の欠番としてプレイや所持は一つのあこがれであったわけだが、サンセットゲームズから再販されたときには諸手で拍手を送ったものである。
 さてこのゲーム、朝鮮戦争を名乗っているが朝鮮戦争のフルキャンペーンは出来ない。扱う時期は開戦から中共軍の介入する前の国連軍の反撃までを扱っている。フルキャンペーンを扱うゲームならば(VG)The Korean Warだが今となっては入手は難しい。後半の膠着期間を省いたものであるなら(MMP/GMR)ザ・フォゴットン・ウォーが入手は可能だ。ただしこれらのゲームはフルマップ2枚以上あり、おいそれと簡単にプレイできない。
 そういう意味で簡単で戦争前半のクライマックスを手軽に味わいたいのであれば本作に限る。スケールは大隊~連隊~旅団級で38度線から釜山、つまり朝鮮半島の中南部が描かれる。

 プレイ開始。
 今回はTS氏が北朝鮮軍を担当する。筆者は国連軍である。北鮮軍の奇襲から始まるこの戦争は序盤は国連軍は圧倒される。ゲームでも北鮮軍の典型的な1ユニットである歩兵師団は戦力6であるが、韓国軍は2である。北鮮軍の戦車部隊は韓国軍のZOCを無視でき、2次移動ができ、戦車突入という特殊な攻撃方法を試みられる。序盤は韓国軍しか存在せず分散し、北鮮軍は準備を整えて攻勢をかけてくる。史実同様総崩れが予想される。
 ゲームでは事前移動ができるのだが何をトチ狂ったのか包囲されるような配置をしてしまった。それを見逃すようなTS氏ではない。確実に包囲し、戦車突入させてくる。
 生き残った戦力は戦線を張りつつソウル周辺に撤退である。ソウルに部隊を残地させつつ漢江で足止めを策すことにした。が、敵の追及は早く戦車の突入をおそれるあまり味方部隊を残したまま漢江橋を爆破。北鮮軍の失笑を買う。
 その甲斐もなく側面を突かれた国連軍は総崩れ。第1金日成ライン付近での防衛戦ないしは遅滞戦を計画するも後退中に捕捉される部隊続出。いきなり破綻。戦術空軍の使用解禁と共に移動妨害をし、増援の米軍で最終防衛ラインを固守することに決定。韓国軍は1個師団強しか残っていない。先行きは不透明というか完全に負け決定だが、無抵抗で釜山最終防衛ラインを超えられるのには抵抗があるのでサドンデスを回避するべく努力する。共産軍に南鮮侵攻は軍事ピクニックだったと語らせないためにも!

 しかーし!重大な勝利条件に気がついてしまったのである。8ターンまでに北鮮軍が勝利条件都市(慶州・大邱・馬山・浦項)の全てを占領すると勝利するという項目があるのだ!
 釜山周辺はほとんど守るに利用する地形が無く部隊数が少ないため釜山とその周辺でスクラムを組んで守りを固めているが丁度西端に馬山が存在し、独立部隊が守っているだけだった。異常に危ない。
 勝利の美酒に酔いしれる北鮮軍はそんなものを見逃すはずがなかった。4個師団にマンセー攻撃付きで勝利を確実に奪い取ってしまったのである。国連軍に反撃の余地は無かった。捻出できる米軍2個師団を投入しても都市に居座る北鮮軍を叩き出すことは不可能であった。あと1師団あれば....サドンデス決定である。
 
 簡単なルールで北鮮軍のエキサイティングな攻撃とギャンブル性に満ちた国連軍の反撃を楽しむことができる本作はお手軽なキャンペーンとしては無視できない存在である。確かに北鮮軍の戦車部隊のみ特典があるのはやりすぎかもしれないが、元々北鮮軍には進出ラインを決められて撤退宣言をしなければ下がれないとか、撤退宣言には自らの束縛から逃れられる代わりに致命的な代償があるなどのことから見ても必ずと言うほどやりすぎでない。これらのユーザーコントロールの部分が好き嫌いが分かれるところだと思うがシンプルな作品であるのでこれはこれでいいと思う。
 今回は恥ずかしいサドンデス負けを喫してしまったが、国連軍は序盤の守り方は慎重に大胆に気を抜いてはいけない。緊張感を無くした瞬間に北鮮軍の戦車はホットナイフのように国連軍を切り刻んで翻弄してくれることだろう。その後に待つものは防衛ラインでの兵力不足である。
 ここまでで気がついたが、本ゲームは意外と時間が掛からずサクサクできる。実に2時間程度でここまで進むことができる。これは時間の少ない親爺ゲーマーにとっては願ってもない福音だろう。
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(GJ)激闘!キエフ奪回作戦_紹介

 表題のゲームをプレイしたので報告する。
 本ゲームは’43年のロシア軍の南部での大攻勢に続くドイツ軍の「ジトミールの奇跡」と称される反撃を扱ったゲームである。
 ゲームスケールは師団規模の作戦級といえば大方の感じは掴めるだろうが、ユニットを並べると心細くなるぐらいユニット数が少ない。もちろんユニットの規模が大きいせいではないが、ユニットとヘックスのサイズも大きいのでプレイはしやすい。 ユニットの大きさに続きレイティングを見ると独軍とロシア軍とでは額面上の質の差が体感できないので愕然とする。
 今までのゲームであれば不安に駆られること間違いないが、本ゲームは発展型TTTシステムと呼べるシステムを用いており、質の差は戦術チットの差で表されるわけである。
 TTTシステムは機動においてもポイントを配分せねばならないため、広大な戦線の一部しか動けなかったりするわけで、怒濤の進撃とか津波のような進撃が盤面上で再現しにくいように思える。
 機動においては普通のゲームと同じように移動できるが、戦闘に於いては戦術チットで修正されるTTTと思えば間違いないかもしれないが、このゲームの肝は戦術チットを戦闘毎に引くのではなくユニットに装備できる点だろう。しかもユニットは戦術チットを装備したまま移動でき、戦術チットは必ずしも使用後に捨てられることはない。
 戦術チットはコラムシフトや攻撃力倍加、防御力倍加などがあり全て累積する。何枚でも装備できるので、組み合わせによっては奇跡的な英雄的な戦闘が繰り広げられる可能性があるのだ。
 もちろん戦術チットとは無制限という訳でなく、相手の出す戦術チットや戦闘結果如何によっては使用前や使用後に捨てられたりするわけでただ持っていればよいというものではない。また、各ユニットには輸送力という能力値があり、持って移動できる戦術チット数が制限されている。さらに戦術チットは各ターンにポイントを配分しユニットの回復に当てるか増援を選択するか戦術チットの購入に充てるかの選択があり、必ずしも潤沢に与えられるわけではない。

 さて、プレイだが先に告白すると序盤に大きな間違いを犯していたためロシア軍の攻勢が行き詰まってしまった。それでやり直しをしたがそれでも行き詰まったので調べると、初期配置で混乱状態の部隊が通常の状態で配置されているという間違いがあり、それが原因と分かった。初期配置はルールブックとマップ上に印刷されているが、よく見ないと分からないものであった。戦闘システムは大変面白く戦術チットによる煩雑さは全くないのでプレイビアリティは高いといえるかもしれない。なお、GJ誌のリプレイはほとんど読まずにやったのでパズルをするような楽しみもあった。
 ゲームタイトルはどうかと思うが珍しいテーマとTTTを拡張しオリジナル化に成功したゲームシステムは特にTTTシステムに疑問を持たれた方は一見の価値はあるかもしれない。

 

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