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2004/07/31

リング・オブ・ファイヤ(国通)観戦

 今回は久しぶりに会合を行ったがプレイするゲームを選定するときに、TS氏が再度リング・オブ・ファイヤをプレイしたいと言いだし、K氏がルールを覚えているからプレイしたいと言うことになったので、筆者は1942や独ソ電撃戦など色々プレイしたかったが、二人が盛り上がったので見守ることにした。
多分両者とも前回プレイしたときに思うようなプレイができなかったことを悔やんでのことだろう。
  今回プレイしたのはキャンペーンシナリオと言うことで前回のよりも更に作戦の構成力がものを言うが果たして今回は如何のように展開するのか。
 今回は大幅にTS氏にご協力頂いて、記憶の怪しい後半部分はTS氏の手記によるところが多い。ご協力感謝いたします。

 おおよそ控えめなTS氏が具体的に特定のゲームをプレイしようと積極的になっている時は注意しなければならない。大抵の場合、ソロプレイをして熟練しているか、怪しい作戦を考えて対戦相手をハメてやろうとか閃きがあるときである。
 今回の場合、K氏が受けて立つわけだが彼の場合も非常に怪しい態度を取っていた。彼と言えばダイスマゾヒストの称号の方が有名だが、それよりも更に自分のやったゲームをほとんど覚えていないという超健忘症であるのだが、そんな御仁がルールを覚えていると言うのだからよっぽど前回が悔しかったのだろう。そういうときは脳内反芻・脳内リプレイ・脳内作戦研究をしている場合がある。

 念のためにルールを簡単に説明しプレイを開始することにした。
配置は前回も紹介したが、露徒歩部隊→独全軍→露機械化部隊の順である。K氏はあーでもないこーでもないと言って配置している。相変わらずヒストリカルとか美意識からかけ離れた配置をするので筆者がたしなめるが聞く耳無し。

配置完了。
露軍は通常移動では機械化部隊がほとんど動けないので戦線の後ろにアハツェルカ方面、ガイヴォロン~ゴロブチノ方面、トマロフカ方面の三方に分散配置されている。
独軍は一線目はかなり薄く配置してあり、二線目にも配置されている。両者とも第1線はかなり薄い戦線である。
 露軍は一戦目はあきらめ、二戦目に賭け、独軍は一線目を軽く抵抗し予備で何とかしようとの意志だろうか。配置から相手を化かし合うところが面白いが、自分の意図通りの結果なのだろうか?

 独軍プレーヤーTS氏によると露軍の配置を見てもっとも恐ろしい西端からの突破を謀る作戦ではないと判明したので一安心したらしい。西端突破は独軍の妨害を受けずに突破される可能性が大きいからだ。

さて、露軍のK氏によると自由に行動ができない1ターン目は移動に費やし、2ターン目から総攻撃に移るとのことで、基本構想としては戦車戦を極力避け、戦線の突破による包囲撃滅線を目指しているとのことで、かなり大がかりな包囲を企んでいるらしかった。
 独軍のTS氏に聞くと歩兵部隊の損害を極力抑えて歩兵だけで戦線を張り、装甲部隊の援軍で大規模な反撃を掛け、赤軍の攻勢の勢いをそぐというのが基本構想とのことで、歩兵による二線防御を基本とし、最初の砲兵支援の一撃で戦線が崩壊しないように飛ばされる量をコントロールするのだという。

第1ターン:
 第1ターンは露軍プレーヤーの予告通りに移動が主体である。何カ所かで攻撃が行われたが砲兵の支援はほとんど行われなかった。露軍の攻撃は戦車が主体となって攻撃し、独軍歩兵をすり潰す戦術のため戦車の投入された箇所では穴が開くものの突破を拡大するほどのでは無かった。
 独軍はドネツ川方面が手薄であることを利用して、第6装甲師団をミハイロフカ橋頭堡より攻勢に転じさせ、総攻撃をもって歩兵師団を除去、続く予備移動で装甲偵察大隊を盤外突破させ、10点を獲得した。穴の開いた戦線は放棄し第2線に下げ、防御予備を各地に配置し、第2ターンのソ連軍攻勢を待ち受ける態勢を整えた。
 独軍プレーヤーTS氏は砲撃マーカーが1個しか使われていないことに次ターンの露軍の攻勢に杞憂を覚えた。

第2ターン:
 2タ-ン目は約束通り露軍の攻勢が始まった。露軍の攻勢は戦車を先頭に鮮烈を極めた。大軍をもって独軍前線がそこそこ薄いため、牛刀をもって卵を割くの状況である。
露軍はあちこちで攻勢をかけ、あちこちで独軍に損害を与えたが、陣地帯にこもる独軍相手であるので損害は常につきまとう。
この辺は攻撃を受けた独軍プレーヤーTS氏の手記によると。
「ソ連軍はやはり、戦車が主力で攻撃を掛けてきた。
その攻撃力はすさまじいが、攻勢地点が三方向に分かれているため、個々の攻撃がリ
ンクしていないので、突破口が空いても大破孔にはなりえず、歩兵が攻勢予備のため
敵ユニットの包囲もできなかった。
それでも、ソ連軍は多くの戦線で歩兵連隊を抹殺し、その多くを除去ボックス行きと
した。その数、ざっと12ユニット・・・。」

第3ターン:
 前ターンに露軍は砲撃マーカーを大量に使用したので攻勢が縮小気味となると思われたが、戦線の弱体部を突破し、ビエルゴロドを占領した。独軍プレーヤーはもう2ターンほど持つ
だろうと思っていたようだが、戦車部隊の比率から見て主攻勢はビエルゴロド方面であったので露軍第1目標の完遂である。もちろんこの地区の攻略は前ターンの装甲偵察大隊の突破も大きく作用しているのだろうか?
 その他の地区では独軍防御予備が華麗に救援活動をし、露軍の突破を許さなかった。
  独軍は先のビエルゴロド攻防戦で第6装甲師団が歩兵部隊の低比率攻撃で半壊するなど、露軍の高比率戦闘から2:1程度の戦闘比でも総攻撃を宣言するなどというまさしくイワンとも言うべきスチームローラーの前に瓦解しかけていた。
 とりあえず、ドネツ川沿いから予備を抽出し焼け石に水状態の感もある北面戦線に投入しようとしたが、下げてもいい箇所は装甲偵察大隊でまもり、防御拠点となる地点は歩兵連隊のスタックで固守するという形にした。
 ユニットが足りなくなるアハツェルカ方面は両翼に装甲師団を置き、特定の戦線を張らず解放させて置いた。

第4ターン:
 露軍はビエルゴロド南方とガイヴォロン方面で攻勢を開始。ガイヴォロンを強襲する露軍2個戦車軍団と歩兵2個師団に対し独軍は第11装甲師団の2個戦闘団を防御予備として投入、A3D3の結果で装甲戦闘団を含む3ステップロスを与えたがくい止められた。
 独軍はビエルゴロド南方での損耗に対し、
予備戦力の乏しいドイツ軍は、ハリコフ前面まで総撤退し、戦線の縮小と予備の抽出に専念する。ガイヴォロン方面では戦線を補強するにとどめ現状維持である。増援のGD師団は穴埋めのために前線に急行する。
 露軍の攻撃は圧倒的だが、戦車攻撃そして歩兵の前面防御という
インペリウム戦術を頑なに守っているため、前線のドイツ軍はズダボロではあるがかろうじて戦線は守れている。
特に装甲偵察大隊はその戦闘前退却によって損害を無効化し、数の少ない独軍戦線を支える重要な役割を担っている。(選択ルールを使用)

第5ターン:
 このターンの露軍はハリコフ方面では、次の攻勢準備のために戦線の整理をし、ガイヴォロン方面では薄い戦線の間隙を狙って戦線を突破、3ターンにわたって攻め続けたガイヴォロンをとうとう包囲して殲滅、歩兵2個ユニットと装甲偵察大隊を1ユニットOOS状態にして永久撃破した。
 独軍はこのターンに第3装甲師団とSSダスライヒ師団が増援で到着。それに応じて各装甲師団が戦線各所で小規模な反撃を開始し、歩兵2個師団相当を撃破する。

 このターンを終わったところで両軍の戦線は、ドネツ川~ハリコフ~ボグダノフ~アハツェルカで膠着していた。露軍は戦車戦力がハリコフからアハツェルカまで広範囲に分散しており、思うように戦力を集中できない為に攻撃を掛けられず、独軍は反撃しようにも歩兵のガードに隠れている露戦車軍団を攻撃できなかったのだ。

第6ターン:
 続々と来る強力な独軍の増援のために独軍の戦線は見た目強化されている。ただ指をくわえて見守っているわけにはいかないので航空攻撃を伴う攻撃を実施、大戦車戦が生起したが、戦果は挙がらなかった。
 戦場のイニシアチブは攻めきれない露軍から反撃をする独軍に移りそうであるなんといっても機動戦ではなく塹壕戦のような様相を呈してきたからである。
 独軍は反撃の足がかりを得るべく2コ歩兵師団相当を撃破し凱歌をあげた。

第7ターン:
 このターン露軍は、後方に下げていたほぼすべての戦車軍団を戦線に投入し、砲兵マーカーを使ってハリコフ方面、ゾロチェフ、アハツェルカ方面で攻勢を開始した。ハリコフ方面ではダスライヒ師団に6ステップの打撃を与え、パンター旅団1ステップを残し壊滅させたほか、その周辺の歩兵にもかなりの損害を与えた。
また、ゾロチェフ、アハツェルカ方面でも装甲4ステップを含む損害を与え、露軍スチームローラーの意地をみせた。
 この一大攻勢に独軍は本来なら、戦力を温存し、戦線を下げるべきだがハリコフ方面の敵戦車軍団が強大なため、歩兵の補充で戦線を修復し、このターン到着したSSトーテンコプフ師団と完全戦力に回復した第6装甲師団のコンボで先程ダスライヒ師団を攻撃した2個戦車軍団に逆襲し、航空攻撃とともに戦車戦で8ステップの戦車ユニットを吹き飛ばした。
 また、ゾロチェフ、アハツェルカ方面でもGD師団、第19装甲師団を中心に攻撃し、戦車6ステップ、歩兵師団2ステップの損害を与えた。

  一応、このターンでおひらきになったが、このターン以降の予測を露軍プレイヤーK氏に聞くと、「補充能力が独軍に比べ多いものの、砲兵マーカーなしでは陣地帯の突破が苦しいため、戦線の突破は困難であり、今後も独軍の装甲増援部隊が投入されるため、戦力的優位がたもてるかどうか疑問である。」とのコメントを頂いた。

 これに対して独軍プレイヤーであるTS氏も苦しいのは同じで、
「補充能力が1ターンにつき歩兵2ステップ、装甲1ステップでは、消耗戦になれば勝ち目はなく、現状の戦線維持はぎりぎりのラインであり、装甲偵察大隊の使用により何とか持っている状況である。また、頼みの綱の装甲師団による反撃も集中できる装甲師団の数が戦線維持に必要な数を引いて考えれば、8ターンのSSヴィーキング師団を入れても4個師団程度なため、小規模な反撃がやっとであろうと思われる。」

 現時点での露軍の得点はビエルゴロド占領の15点-10点(独軍偵察大隊の東端突破)で5点だから独軍の決定的勝利ですが、残り7ターンもありますから45点ぐらい突破なり占領なりで何が起こるかわからないだろう。

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コメント

baorn様
コメントありがとうございます。第2号おめでとうございます。自分のブログはあまり見ないのでコメントが付いているのに気が付きませんでした。_(._.)_
 さてリング~ですが適度なボリュームで面白いと思います。割と短時間でキャンペーンを終わらせるのもポイント高いです。自分的には結構好みのゲームです。
 baorn様もボードウォーゲーム関連のブログをお持ちとのことで私も巡回させて頂きます。よろしくです。
 
 

はじめまして、baornといいます。
最近私もブログを開設しまして、そこでリングオブファイアのリプレイを載せています。
どんな作戦にしたらいいのか、調べているうちにぐちーずさんのブログを見つけました。

ドイツの戦車強すぎますよね?(^^ゞ
どこかでソ連必勝とか聞いたのですが、どこが必勝なのか、それとも私が下手なのかかなり
不安です(^^ゞ

また、見に来ますので今後ともよろしくです(^^)v

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