« *ist DとLMC-CFHD2G | トップページ | 戦国大名(EP)リプレイ »

2004/08/14

ドイツ戦車軍団(EP/国通)リプレイ

 さて、巷はアテネオリンピックである。アテネで戦う日本選手団にエールを送ると言うものだけではないが、タイトルバナーを変更し、オリンピックモードにしています。このバナーは射撃のバナーなのですが、ちょっと気に入っています。

 盆・正月・ゴールデンウェークは休暇が連続するので、この期間を利用してゲームプレイを楽しむのが、ここ最近というか学生時代よりのならわしである。
 さて、今回は珍しく人数が集まりそうであるので、マルチプレイになると思われたが学生時代からの悪癖で来るのが遅い事もあり、人数が揃うまで別のゲームをすることになった。残りのメンバーが大遅刻の間とは言え小一時間、二時間の話である。その間にパッとできるゲームと言えば古い簡単なゲームに限る。
 ドイツ戦車軍団はエポック社から発売されたゲームで、長らく絶版であったが近年国際通信社より再版された。ハリコフ、ダンケルク、エルアラメインと3ゲームINという豪勢な?入門ゲームであるが、結局選択されたのは「ダンケルク」である。
 このゲーム入門編という事もあって通常あまりプレイされることがない。というかプレイされたことがない。時間が空いているときでも入門編と言うことで敬遠されているフシがあった。
 そんな状況を不憫に思った筆者は隙あらばプレイするという気迫でこのゲームを持ち歩いていたが、今回ようやく日の目を見た。で、なんでダンケルクかと言うことはこの際無視して頂きたい。
DSG_DUNK.JPG

 ダンケルクは初心者、入門者がボードウォーゲームに慣れ親しむという目的もあって、移動・戦闘、ステップロス無し、後退型CRTという中級者以上であればその場でルールを聞いてもできるというものである。
 今回はマップの置き位置から筆者が独軍をK氏が連合軍をプレイした。セットアップは固定式であるので大変楽である。
 ドイツ軍は西方への電撃戦、マンシュタインプランを実行し、前面にある連合軍を撃破し、包囲殲滅しなければならない。実際、配置を見ても南部に当たるアルゴンヌの森には戦車師団が重点配置され、敵の戦力も英軍・ベルギー軍が固めるアントワープ前面と比べる何か頼りがない。
 ゲームの勝利条件はユニットの撃破にあり、連合軍はそのほとんどが全滅の憂き目にあわなければ独軍は勝利を収めることができない。効率よく撃破せねばならない上に、ドイツ軍ユニットの撃破はその戦力×2分も勝利得点から引くので注意である。
 プレイ開始、ゲームのルールおよび配置を勘案するとマンシュタインプランを忠実になぞらねばならないようだ。南部にて早急に突破し、ゲームエンドまでに連合軍の戦線を包囲下におさめ、根こそぎ殲滅しなければならないようだ。
 連合軍はアントワープを起点に徐々に薄くなる戦線で、終了時までに海岸沿いの4都市(各5戦力分)と西方と南方の盤端に連絡線がつないでいれば生き残る。生き残って連絡線が繋げれば繋げるほどドイツ軍の勝利は遠くなる。
 ドイツ軍はメイアタックであることと移動力が大きいことを利用して弱い箇所を高比率で攻撃する。が、高比率とはいえDEがでないことにはずるずると後退するだけである。DR4と言えば4ヘックスも退却してしまうので妙に華麗な後退をされてしまう。しかも1カ所計算間違えにより川越しの攻撃で痛恨のAEを出してしまい、いきなりマイナス得点からスタートという失態を演じてしまった。
 ドイツ軍を一部撃退したK氏連合軍は逆に北部に置いて攻勢に転じた。穴があったら突っ込む・回り込めたら回り込むのK氏である。この攻撃でドイツ軍は圧倒される。「北部のドイツ軍は殲滅の危機」とかアジっている。
 第2ターンにおいても南部ではようやく突破でき、連合軍を補足し、歩兵部隊で包囲、戦車部隊は突進と進んだが、南方より出現するであろう連合軍の増援に備えて前進。北部は守りつつも局部的に反撃し、粘って連合軍を張り付かせておいた。
 第3ターンでは南方の連合軍戦線は崩壊し、未だ攻勢に出る連合軍は南部と北部のドイツ軍を分断することに成功し、撃破にも成功している。
 第4ターンでは増援の連合軍は包囲され殲滅し、独軍の南方から迂回に備えて延翼運動を開始し始めた。しかし未だアントワープに固執している。
 第5ターンでは迂回して背後に回り込んだドイツ軍が北部の連合軍を攻撃開始、ポケットが形成されつつある。北部と南部のドイツ軍の間にあった亀裂も修復され共同で攻撃を開始できるようになった。
 連合軍はアントワープを放棄し、戦線を後退させ戦線を整理させ、南方でさらなる増援部隊による攻撃でドイツ軍部隊を屠った位である。
 最終ターンでドイツ軍はアントワープを占領し包囲ポケットを完成した。しかし今までの戦力の消耗によりイマイチ包囲環が弱い。南方では効率的な攻撃で連合軍増援部隊を次々と屠る。
 連合軍は包囲下におかれたわけで、このままターンエンドになれば連絡線の途絶による全滅という扱いになる。もちろん黙って指をくわえて待っているわけにも行かないので、包囲環を内側から攻撃し、連絡線を確保せねばならない。
 攻撃は成功するような予感がした。何と言っても連合軍プレーヤーの振るダイスはよく6が出るツクダサイコロで、実際今までの攻撃は5か6である。いつもならドラマティックな展開を見せてくれるRPGダイスを使用して場を沸かせてくれるが、使用しないと言うところに戦況の緊迫度が現れている。失敗すれば盤上から連合軍は消え去ってしまうのだ。

気合いと共にツクダサイコロ投げられた。存亡をかけて。 

コロコロ

緊張して投げられたダイスは6の目を上にして止まった。

DR4

歩兵部隊は今来た道を引き返し、連絡線は包囲陣内に行き届いた。ドイツ軍完敗である。というか1ターン目のAEで必敗という説もあるがこの際無視。

簡単なゲームである。時間がないのでクイックプレイを旨としたのでお粗末な結果であるが、入門者にとって見れば華麗な攻撃が楽しめるので面白いかもしれない。もちろん勝利条件は包囲を前提としたものであるので、ひたすら包囲を目指すべきだろう。連合軍も後退と反撃のタイミングを推し量るという意味でも面白いかもしれない。熟練者はいたずらに長考せずと言うか感覚でプレイをすべきであろう。感覚を養うことで攻撃のセンスを磨くのだ。今回はドイツ軍プレーヤーの筆者は感覚でプレーし、連合軍プレーヤーのK氏は結構長考した。
結果連合軍が勝利を収めたが、なんだか楽しめた。確かに入門者や初心者に最適だが、中級者以上も何らかのテーマを与えれば短い時間でも楽しめるようだ。

« *ist DとLMC-CFHD2G | トップページ | 戦国大名(EP)リプレイ »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ドイツ戦車軍団(EP/国通)リプレイ:

« *ist DとLMC-CFHD2G | トップページ | 戦国大名(EP)リプレイ »

2020年11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ