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8th Army(GDW/国通)プレイ

 さて、久しぶりにウォーゲームのプレイである。最近は久しぶりにゲームをするからといって、いつもプレイするおなじみのゲームというわけでなく、プレイされていない付録ゲームなどをプレイすることにしている。もちろんおなじみのゲームというのもあるが、久しぶりであるが故に刺激が欲しいのだ。
 今回のゲームはコマンド・マガジン第53号(2003年10月発売)に付録として付いていた「第8軍」をプレイすることにした。付録に付いた当初は、このゲームがブラインドサーチであることでとてつもない憤慨を覚えたものである。なんといっても相手がいないとプレイできないゲームというのは、雑誌付録として不適格である。もちろん一人しかプレイできないソロプレーゲームも不適格である。
 さて、ブラインドサーチであろうがソロプレーゲームであろうが、定期購読している以上結果を甘んじて受け入れなくてはならない。嬉しいことにこの「第8軍」はアフリカ戦線のクルセーダー作戦を扱うミニゲームである。テーマとして不足はない。むしろ興味のある方である。
#53【砂漠の第8軍】
#53【砂漠の第8軍】

 今回の生け贄はTS氏。ではなくて対戦相手はTS氏。いつもながらのまったりとした会話から始まったゲームはルールの読み込みから始まった。ブラインドサーチということもあって小難しいルールかと思われたが、意外にも簡単である。唯一気をつけねばならないのは戦闘で、移動時に偵察か突撃を選択し、偵察の場合は1ユニットによる小競り合い程度の戦闘であるが、突撃はスタック以上の大規模な戦闘で補給物資を消耗する。
 ブラインドサーチである故に敵の位置・戦力は不明で、戦場には疑念が支配する。普通のボード・ウォーゲームではあり得ない錯誤が起こりえる。マップに対して部隊数は少ないので決戦を欲するならば空母戦のようになる。
 プレイではハルファヤパスで強力なイタリア軍を攻撃してしまった連合軍は、続く攻撃でイタリア軍にしては強力なアリエテ師団を攻撃し、緒戦から前途多難を予想させる。筆者は枢軸軍を担当したが、第1ターンにいきなり2コ連隊が壊滅したので連合軍の攻勢が大変なものになると困惑した。事実双方の損害は自らの考えが甘かったことを思い知らせることになる。
 このゲームのブラインドサーチは自分の支配下にないヘックスには敵方支配を表すマーカーを置く。そのマーカが置いてないところでは移動を申告する必要はないが、マーカが置いてあるところに移動するためにはどのヘックスに侵入する旨を宣言しなければならない。うまい具合にユニットがいれば戦闘が発生する。いなければそのまま継続して移動できる。
 敵の戦力・敵の位置・敵の企図全てがわからない状態は疑念に疑念を生む。日露戦争のクロパトキンの様にありもしない大軍を夢想して消極的な行動になったりする。しかし受け身では何も解決しない。このゲームは連合軍が攻勢をかけるクルセーダー作戦なのだ。当然の事ながら連合軍は満を持して攻撃して来るであろうし、最終目的がトブルクの救援であるので言うまでもなく突っ込んでくる。
 枢軸軍と言えば数は少ないが強力な戦車師団を中心に少数精鋭である。だが、言うまでもないがイタリア軍は非力であり大多数を占める。ハイ・ロー・ミックスでこの難局を乗り切らねばならない。
 枢軸軍を担当する筆者の立てた方針は、まず敵の支配マーカを極力減らすように機動し、敵の所在と企図を明らかにするよう努めた。ただ行き当たりばったりな行動にならないように同じ場所にとどまらないようにし、捕捉されないように努めた。
 この行動のおかげで連合軍の大方の動きはわかったが、正面から攻撃を防ぐのも難しいと言うこともわかった。適時に反撃をかけ敵を分散させるようにし、トブルク解放を妨害する。敵の側面が開放されるときは側面より機動し、自らの支配地域を増やして後退しにくくさせるようにした。全体の情勢からも敵を焦らせるためにトブルクは攻撃をかける事にした。
 数ターンの間は全体的には押されているが、連合軍にイニシアチブを取られていないように見えるが、じりじりと進むあたりが英軍らしい。連合軍は補充が充足されているのであちらこちらで攻撃ができるが、枢軸軍は間欠補給であるので攻撃の前には集積が必要である。
 TS氏はいらだちを隠せないが、ブラインドサーチであるが故に思い切って行動ができない。英軍はユニットあたりの防御力が高いので、損害こそ少ないが攻撃力が低いので敵にも大打撃を与えられない。CRTも最大2ステップしか損害が出ないので古典的な囲んでポンが有効である。幸い英軍はこの戦術を採用せず面でジリジリ進んでくるので遅滞戦が可能になった。
 面で押されるから安心といってもイタリア軍は機動力が少ないので、英軍の戦車部隊に攻撃されると機動力の差で後退できないので面で押されて壊滅する部隊も出てくる。そういう部隊が出てくると部隊間隔が空いてくるので浸透されやすくなった。
 ある時、今までの連合軍の方法でないような放胆な攻撃に出たときに危機に陥るかと思った。飛行場を狙った突進はアリエテ師団やその他のイタリア軍、ドイツ軍戦車師団の一部を包囲するように後方に機動した。幸いソルーム付近にいたイタリア軍が突破を支えている間に救援部隊が間に合った。間一髪であった。意識的に飛行場でなく包囲を狙ったものであったらどうなったかわからない。
 枢軸軍は連合軍に比べて補給量が圧倒的に少ないので更に緻密な攻撃計画が要求される。残念なことにトブルクと反撃の両方を狙う二兎を追うというものであったので、補給ユニットは常に火の車であった。この辺はもう少し徹底した意識を持つべきであった。
 時間が来たので途中でお開きになったが、海戦ゲームの様なおもむきのある面白いゲームである。海戦と違い実働するユニットが多いので違和感があるが、砂漠戦が海戦であったという証言を体感できる。戦闘の方式、補給ユニット、支配マーカーは普通の作戦級ゲームと比べると面食らうかもしれないが、プレイしてみると意外と面白い事にすぐ気が付くだろう。見えない敵との戦いはまず自分との戦いである。自分との戦いに勝てなければ敵にも勝てないことに気が付かされるだろう。
8tharmy.jpg
 しかしブラインドサーチは部外者から見るととても妙ちくりんに見えるのだろうか。大のおっさんが別の方を向き合って、あるいは背中合わせでプレイしている姿は異様に見えるらしい。TS氏の奥方にそう指摘された。
 もし定期購読でひょんなことから入手してしまった人はルール量、ユニットの数、マップの広さはミニゲーム程度であるのでプレイ友達を捕まえて一度プレイしてみて欲しい。あるいはプレイ時間が余ったりした時にもプレイしてみて欲しい。

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