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第48装甲軍団の死闘(国際通信社)プレイ

 今回も過去録からの採録である。今回も5年前の記録となるが、そんな前の話だったかと読み返して驚いている。今回紹介する「第48装甲軍団の死闘」は結構好きなゲームだがプレイの機会には恵まれていない。’42年の東部戦線で戦術作戦級といえば真っ先に思い出すゲームであるので今でもプレイしたくなるゲームである。
 「第48装甲軍団の死闘」は1997年10月にコマンドマガジン17号の付録として発売された。発売当初はプレイの話を結構聞いた覚えがあるが、最近は聞かなくなっている。寂しい限りである。現在では入手は難しいようだが原版のメーカーであるパシフィックリム(Pacific Rim)社が再版を計画しているらしく、近い将来入手できるようになるかもしれない。

第48装甲軍団の死闘(国際通信社)’99年5月
 発売当初からマップやカウンターのコンポーネントが美しく、ネット等の評判も良く面白そうだからと、対戦予約を入れながらプレイされなかったゲームである。別段ルールが難しすぎと言うほどではないので、気軽にプレーすれば良かったのだが、何故か忘れられていた。
 先月のゲームプレイ実績が1回とあまりにもお粗末だったため、今月はリバウンド現象で発奮してやる気満々である。やる気が満々すぎると今度は宿題ゲームの山々の中から選択することが困難なぐらいやりたいゲームが増えてしまう。その選択の時間が長いのだ。思い出した内が旬という事でやっておかないと何時になるかわかったものではない。
 と、言うわけで果たし状がファイリングされたままのこのゲームをプレイすることになった。
序盤に驚愕の事実
 プレイ開始である。TS氏がロシア軍、筆者がドイツ軍である。プレイ前日のルール読み込みによりTS氏はロシア軍プレイ希望と言ってきたためである。多分密かにソロプレイとかしているに違いない。
 セットアップして驚いたのはロシア軍は分厚い戦力を誇っているが、ドイツ軍はお寒い限りである。何というかギリギリ戦線を引いているというか、まあ内容を見ればあきれ果てるばかりである。
 編成内容も寄せ集め感が強い。何とか戦隊とか空軍地上師団とか42年の戦闘を扱うゲームだが、何となく末期戦の雰囲気が漂っている。ロシア軍は親衛と名を冠する部隊が2つあり、初期配置からして圧倒されている。
スターリングラード戦役、その中でもチル河畔の戦闘であるから仕方ないと言えば仕方ないが、本当に守りきれるのだろうか?
 ロシア軍の増援はプレーヤーの制限がありながら任意で登場ターンを決められ、トータルすると3個軍団と1個師団が投入される。史実でもそうだが、味方に倍する敵を迎え撃たなければならないわけだ。
 唯一の救いは第2ターンに第11装甲師団が束となって増援してきてくれると言うことだ。中隊大隊クラスのユニット単位とは言え19ユニットも機動力がある部隊が参入してきてくれるとは有り難い。
赤軍の攻撃は強力
 ドイツ軍の寄せ合わせ部隊に対して強力なロシア軍は怒りの鉄槌を下すがごとく攻撃を加える。弱体なドイツ軍戦線は次々と打撃を受け、後退を強いられる。第336歩兵師団のみが戦線を守備する正規の国防軍師団という事で、敵の攻撃に対し巧妙な防御を見せ、町や高地などの地形修正に助けられ何とか戦線を維持できている。
 他のシュツンプフェルト戦隊、オーベルゲトマン戦隊、第7空軍地上師団他はロシア軍の良いように叩かれている。1ターンの打撃にしては大きい。
 ロシア軍指揮官のTS氏にしてみれば不満の成果かもしれないが、何たってドイツ軍が強力な42年であるから仕方がない。
 運がよいことに地形修正が戦線を張りやすいように配置されているため、戦線が額面値より強力である点だ。このゲームが程良くディベロップされている証左であろう。
 しかし、左翼戦線は非常に危ない。現状は地形によって助けられているとはいえ、一度戦線が綻ぶと、次の防衛ラインまで距離がある上に、絶対的な部隊数が足りない。現状でもギリギリだから非常に薄い戦線であると言える。間違いなくロシア軍は目を付けてくるはずだ。

アダムズファミリーのお化け屋敷
 ドイツ軍右翼のアダムス戦隊はある意味、他の部隊と比べて敵の圧力は大きいものの、地形的な困難さを味方に善戦していると言えよう。また、河自体が行動を制限し、攻撃の方向を限定してしまっているので、防御側としてはプランを練りやすい。
 こちら方面から使えた増援部隊を出さなかったTS氏は攻撃が失敗するごとに、増援部隊を選択しなかった自分の非に悲鳴の声を挙げていた。
 拠点防御に徹するドイツ軍は荒れ地をで善戦するアダムズ戦隊を勝手に「アダムズ・ファミリー」と名付けて、荒れ地帯を「お化け屋敷」と称してこの地での激闘にエールを送った。
 装甲師団はもうすぐである。アダムズファミリーは「ウェンズデイちゃんがんばれ! 」とのスローガンの元にお馴染みのメロディーと共に飽くなき死闘を続けるのである。
 その結果、アダムズ戦隊はロシア軍を翻弄し続け、打撃を受けながらゲームエンドまで荒れ地の突破を許しはしなかった。
装甲師団がやってきた
 TS氏は圧倒的な戦力を擁しながら押し切れない不甲斐なさに苛立ちながら、やみくもに突破を図らんと強攻をかけてきた。もちろん、寄せ集め戦隊や、空軍部隊はそれなりに押されるが、まっとうな第336歩兵師団は拠点に籠もって防御しているために損害続出である。
 それでも弱体な両翼をジリジリと押してドイツ軍左翼が破れそうだとの所まで来たときにふと、TS氏は2ターンで増援として行軍中のドイツ第11装甲師団の勇姿を見て驚いた。
「く、来るなぁー! 」
48th_panzerkorps.JPG

 来るなと言われても唯一のまともな戦力だから仕方がない。当然救援が即必要と思われるドイツ軍左翼に対して急速行軍中である。
 今まで、まともな部隊がいなかったから機動攻撃が出来なかったが、これで機動攻撃が出来るというわけだ。機動攻撃は一般的にオーバーランと称される移動攻撃の一種で、普通戦闘フェイズには1度しか戦闘を解決できないが、オーバーランは移動フェイズに移動力を消費して行われるため、それこそ移動力が続く限り何度でも戦闘が出来る。
 このゲームのドイツ軍はでは準備下戦闘フェイズといういわゆる一般的な戦闘フェイズの後に、移動/ 機動攻撃フェイズがあり、準備下戦闘フェイズで他のユニットにより戦線を弱体化させておき、続く移動・機動攻撃フェイズにて装甲部隊をもって弱体化した戦線を突破し、有利な体勢でターンを終了させることが求められている。
 そのこともあり、第11装甲師団はそれこそ突破に次ぐ突破、殲滅に次ぐ殲滅を体現せねばならない。1ターンごとにおける敵を撃破する数が多いほど勝利へと近くなるのだ。
 第11装甲師団は崩壊しつつあるドイツ軍左翼戦線に突入し、今まさにドイツ軍を包囲しようとしているロシア軍に対し機動攻撃を連発し、かの地はロシア軍昇天地獄となってしまった。救助されるドイツ軍部隊は息を吹き返し、再度戦線修復に舞い戻る。
 装甲師団は飛び、そして舞い、今までのキルレシオをひっくり返すようにして攻撃を連発した。たった1ターン2ターンそこらで危機的であった戦線は立て直され、次の目標を目指し、装甲部隊は転進した。
 どこかの本にも書いてあったがドイツ軍装甲師団の攻撃はまるで殺戮兵器の芸術だ。
 ドイツ軍好調の良い時に時間も押し迫ってきたのでお開きとなったが、簡単なルールで、戦術的優位や雰囲気を醸し出している本ゲームは名ゲームと言えると言うことで意見が一致した。
 第11装甲師団の登場でドイツ軍が完全に有利なような感も受けるが、実際は全然そんなことはなく、三方より攻め立てられ、増援も不確定、最悪の場合では全ての戦線が突破されている可能性もあるわけで、攻撃という点では不安はないが、守りきれるか? と言う点では攻撃の成果の他無いとしか言えない。非常に作戦的なセンスと戦術的なセンスを要求されるわけで、非常に難しい。が、非常に面白いゲームだった。さすがは名ゲームと言われるだけはある。

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