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2004/11/19

アフリカン・キャンペーン(国通)プレイ

 少し前に紹介させて頂いた「アフリカン・キャンペーン」だが、紹介後に盟友のTS氏が「アフリカン・キャンペーン」を紹介しながら「第8軍」をプレイとはなんか変じゃないかとの事なので、プレイをすることになった。  前回記事では、雑誌付録版とベスト版で違いがあり、ベスト版の方がプレイしやすいということを書きながら今回は雑誌付録版を用いてプレイする事にした。雑誌付録版を選択した事は特に理由はない。  さて今回のプレイは相変わらずマップを広げている時に、TS氏がアレクサンドリアがこっちを向いているからという訳のわからない理由で英軍を勝手に選択した。まあ最近ドイツ軍をよくプレイするようになったが、陣営はどっちが希望と好き嫌いがないほど実はアフリカ戦線が好きだったりする。  そういえば最近はアフリカ戦線が多くなったような気がする。いやよく調べれば3回しかプレイしていないが、砂漠の戦いに範囲を広げると5回もプレイしている。去年に比べると大変多くなって嬉しい。  閑話休題。アフリカン・キャンペーンの細かい内容は前回の紹介記事に譲るとして、まあマストアタックの師団作戦級のゲームである。最も我々が苦手な分野だが、クラシックとは言え今でも残るゲームである避けるわけにはいかない。


afrcan_camp.jpg

コンパス作戦
 このゲームはイタリア軍がエジプトに侵攻し、英軍の反撃が起こる直前から始まる。
  イギリスのオコナー将軍の名を知らしめた戦いで、英軍の一方的勝利であった。もちろんゲームでも今に襲いかからんとする英軍と襲われようとするイタリア軍が盤面に展開している。
 イタリア軍は戦力が小さい、移動力が小さい、ステップ数も小さいと三拍子揃っていて正直やられキャラである。
そこへ機動力に勝る英軍が横から後ろからと縦横無尽に攻撃を仕掛けてくる。このゲ-ムはマストアタックで強ZOCであるから囲んでポンが有効だ。
 こなれた英軍ならば手際よく肉をさばくようにイタリア軍を壊滅させてゆく。ここで撃ち漏らすようでは後半苦しくなってくるので断固として攻撃をしてくる。イタリア軍としては壊滅は逃れられないので少なくとも1つでも多くの英軍ユニットを道連れにするようにするのみである。
 意気揚々とする英軍はまるで図上演習をするようにコンパス作戦を終了させ、トブルクを目指しキレナイカを突き進む。TS氏の「このゲームはコンパス作戦だけでも楽しめる」の言葉が部屋に響く。
トブルクの失陥
 トブルクは要塞だが、補給源としての機能と部隊を輸送できる軍港としての機能ももつ重要な拠点である。 おおよそこの地の奪取がキレナイカの勝敗を左右し、戦役全体を優位に進める事ができるようになる。
この地には守備隊として2コ師団が防備に当たっている。しかし、戦力の小ささから大した抵抗はできない。
  この地を失えばベンガジまでは無人の野を行くように何もない。もちろんソルームなどから退却中の部隊を足止めや収容し、1ターンでも遅滞をし、後続の増援部隊を円滑に投入できるようにしなければならない。
 が、勢いに乗る英軍はトブルクを一蹴。足止め部隊をも飲み込み白色大彗星のような勢いで突進中である。
 我が枢軸軍はベンガジにトブルクと同程度の歩兵部隊と遥か遠方の町に待望のドイツ軍、第21戦車師団先遣隊とDAK司令部がいるのみである。
 幸いな事にソルームからの退却部隊と足止め部隊がイタリア軍には似つかわしくないほどの英雄的な戦闘をし、英軍に少なからぬ打撃を与えているという事だ。
ロンメル反撃~第21戦車師団の最後
 イタリア軍は勇戦し、何とかベンガジの手前で英軍の攻撃が一段落し、再編中であった。本来なら再編中に反撃といきたいところだが、反撃の戦力がアリエテ師団と第21戦車師団の一部では心許ない。
  枢軸軍は燃料制限のため2移動力以上の移動には燃料消費をしなければならないので移動には細心の注意を払わねばならない。
 幸い英軍は枢軸軍の窮状より自軍の再編成と撤収のためのローテーションとかでトブルク近郊より動こうとしない。
 次の攻勢までに攻撃を仕掛けたいが援軍の到着をどこまで待つかだが、結局史実のロンメルが一部の兵力で攻勢に出たのに鑑み、第21戦車師団の到着を待って攻撃という事にした。
 しかし先制したのは英軍だった。ベンガジがトブルクと同程度である以上今のうちと思ったのかもしれない。 ほとんどの兵力が砂漠を押しわたってベンガジとエル・アゲイラ間の道路を遮断し、ベンガジ付近のイタリア軍残余とエル・アゲイラ付近の独伊増援部隊を切り離すのであろうか。
 このままではベンガジが危ういのでDAKは反撃の狼煙を上げる事にした。砂漠上の英軍を各個に攻撃し、手薄なトブルクまで突進する作戦を実行し、ベンガジの危機を救い、あわよくば敵の補給を断とうとするものである。
 攻撃はアリエテ師団、第21戦車師団、DAK司令部とこの時点での贅を尽くし、英歩兵旅団に攻撃を開始した。初の攻撃である。攻撃は成功したが今一切れ味がよろしくない。まあ、敵の反撃があったとしても最高1:1しかたたないし、TS氏はそんな低率では攻撃してこないし。そう考えていた。
 しかしこの日のTS氏は違った。本人の自己申告によると風邪をひいているとの事だが第21戦車師団を包囲し、英軍でありながらロンメルばりの神速で兵力をかき集め2:1で攻撃し、1/2のCRTを成功させ後退不可となった第21戦車師団を壊滅させた。
 い痛い。痛すぎる。
目によっては自分の方が破綻する可能性もあったのに、そんなギャンブルする人物ではないのにこんな日に限ってギャンブルが成功するとは。DAKは地雷原に突進してしまったようだ。
アリエテ師団の突進
 DAK司令部と第21戦車師団を失った枢軸軍は風前の灯火となった。今まで期待を背負い反撃の中核としてこれからを嘱望されていたドイツ軍ユニットが、たった1回こっきりで盤上から姿を消したのだ。
 このままではベンガジはおろかエル・ アゲイラはもちろんのこと最悪盤上から枢軸軍ユニットが消えてしまうというサドンデスの危機を迎えたのであった。
 ここはもったいないが機動力のあるアリエテ師団を投入し、手薄のトブルクを攻撃するように突進させ、一時的にも敵の補給線を切るようにして前線の圧力を軽減するように努めねばならない。今、連合軍は消耗しているので補給切れのペナルティは甚大な結果を招くに違いない。過敏に反応するはずだと考えた。
 アリエテ師団特攻作戦は実施され、連合軍は驚嘆の声を上げ前線から引き上げていった。やはり、トブルクと補充部隊の喪失による連続した損耗は耐えられないようだ。貴重な戦力だが前線の耐久力のない今はあえて犠牲となってもらうしかない。
一進一退
 アリエテ師団の犠牲的な戦闘と連合軍の再編によって小康期間のできた前線は、続々と来る増援部隊を急ピッチで前線に送り込んだ。イタリア軍が主体となってしまうが仕方がない。増援で来るイタリア軍は序盤にいるイタリア軍とは倍以上の性能差があり、ちょっとは使えるようになっている。
 守る地帯は道路沿いが主になるので機動に適し展開も早い。燃料獲得のサイ振りはかなり好調なのと、部隊数も少ないので燃料不足は当分起こりそうにない。
 TS氏の連合軍は撤収のつじつま合わせにあーでもないこーでもないと四苦八苦している。枢軸軍に比べ連合軍は部隊の管理に頭を使うようだ。撤収したり撤収した部隊が増援で再登場したりするので大変である。
 撤収予定部隊が損害を喰らったり壊滅したりすると代理を用いなければならないので大変である。今回のTS氏がそうだったようで端から見て大変そうだ。
第2次ロンメルの反撃~第15戦車師団の壊滅
 TS氏が部隊編成マネジメントゲームに頭を使っている間、着々と独軍の再建が進んだ。
 増援の第15戦車師団と第90軽師団は到着し、壊滅した第21戦車師団は再建中だ。一時期の枢軸軍とは比較にならないほど戦力が充実しつつある。
 これは危ないと感じた連合軍は攻勢をかけてきた。 それに対し枢軸軍は第15戦車師団と第90軽師団等で反撃を敢行。なんか見た事のある光景だが今回は首尾良く歩兵旅団を壊滅させる事に成功した。あと1スタックに損害を与えれば敵は下がるだろう。
 しかしその1スタックに中々被害を与えられないと思ってジリジリしていると、連合軍は数に任せて押してくる。第15戦車師団を中心に攻撃が炸裂しているので被害甚大である。対戦車大隊を残し壊滅である。なんてこった。
 第21戦車師団もその余波を喰らってステップロスしている。しかしもう一度なんとか出直させられそうだ。 
 連合軍の攻勢は再び続く。前進防御しているイタリア軍を攻撃し、ベンガジ攻撃まで断固として攻撃するつもりなのだろうか。
 このまま攻勢が続くと第21戦車師団や第90軽師団も連合軍の波に呑まれてしまうのか。残余のイタリア軍はかなり勇戦敢闘をし、圧倒的な連合軍をベンガジに寄せ付けんと奮闘中である。DAK司令部がイタリア軍部隊にスタックして督戦指導中である。
最後の突進
 ベンガジに押し寄せる連合軍は一点の弱点があった。ドイツ軍のいる内陸部に戦力を集中するあまり、道路沿いの部隊は損耗している上に数も少ない。前面にいる損耗したイタリア軍のおかげと言えようか。ここを抜けばトブルクまで手が届きそうである。
 攻撃はイタリア軍戦車部隊を中心に開始し、取りあえず穴を開けた。連合軍は部隊を下げて戦線を短くするが、戦線を広くしている途中だったために思うように戦力が集中できない。
 そこへ攻撃の主力をイタリア軍から道路移動にてドイツ軍第90軽師団とDAK司令部等の混成部隊に切り替え、更に攻勢を強め、 さらなる突破をはかる。前線の連合軍は置き去りである。
 攻撃は航空支援も含めたために成功し、さらに突き進む。
 トブルクまであと5ヘックス!!
 その間に第21戦車師団の補充が完結し、次ターンよりさらに攻撃の破壊力が加わる。トブルクには損耗した部隊しかいない。
 久しぶりに攻勢をかけている気分だが残念ながら時間が無情にもやってきたのでお開きとなった。おそまつなアフリカ戦だが、苦しいなりにも中々楽しめた。雑誌版とベスト版は空軍の運用がちょっと違うが、枢軸軍をプレイしてみて打たれ弱いのでベスト版の方が良いかもしれない。また斜面の表示や道標の存在は視認性・利便性が高いのでベスト版がプレイしやすい。強ZOC・マストアタックはちょっとテクニカルなプレーも要求されるがユニット数も少ないので一興である。

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コメント

このリプレイには管理人氏の記憶違いによる少々の誤りがあります。
私の記憶が確かならば、第21装甲師団とロンメル司令部のスタックを連合軍は1:1ではなく、2:1で攻撃しました。
連合軍主力部隊の足の届く範囲内に幸運にもそれらのスタックは存在し、包囲攻撃をかけることができたからです。
サイコロの目は6。結果はDR2でした。
50%の確率で敵主力を全滅でき、こちらの損害は軽微であることが予想されるなら公平に見て悪くない掛けだと私は思います。

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