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2005/06/20

Triumph& Gloryアウステルリッツシナリオ(GMT)プレイ

 以前、次へ向けてという記事で会戦級のゲームとかやりたいという事を書いた。それを見て一人の男がコンタクトを取ってきた。筆者のブログを見て同じにおいがしたのだという。
 数度のメールのやりとりをして先日、われわれの集まりに来ていただくことにした。メールの中でプレイするゲームを決めていて、とあるゲームに決まりかけていたがK氏の一声によって大きくプレイするゲームを変えることにした。
「せっかく遠方から来ていただくのにゲーム小さくない?」
「4人でプレイするのに・・・・・」
 結局、開催される2日前に予定ゲームを変更するというスーパー決心変更は結論として成功?を収めたが、みなさんにバタバタとさせてしまいました。((^^)) ドーモ、スイマセン。
 そういうわけで他のゲームをするはずが、トライアンフ&グローリーを急遽することになった。何故このゲームになったかというと、そこそこ大きくて大きすぎずと言う中庸サイズであるがゆえだ。
 トライアンフ&グローリーはリチャード・バーグがデザインしたことになっているナポレオニックの会戦ゲームだ。1ゲームで数会戦入っているというお得ゲームで、有名なワグラムやアウステルリッツが入っているという点で欲張りなナポレオニック入門者にも充分な訴求力がある。
 概ねチットで所属する軍団が動け、命令が与えられているグループ(命令数は司令官の資質による)はフルで動けるが、与えられていないと限定的な動きしかできないという物で、軍隊・司令官の質の差を表している。
 後は砲撃あり、騎兵突撃ありというこの時代を彷彿させるエッセンスが盛り込まれ、ルールだけを読むと?だがプレイすると頭に入って繋がって来るというゲームだ。

 さて、そのコンタクトを取ってきた男のM氏は突然の決心変更にもかかわらず快く了承してくださった。それにも関わらず、受け入れ側ホストとして準備万端かというと慌てふためいて準備をするという体たらくで、前日にK氏と打ち合わせするはずが別のゲームをしてしまうと言う主催者失格な状態だった。
 話を戻す。
 陣営決めはダイスを振って決めるという恒例の方法を持って行われた。その結果筆者は皇帝ナポレオン並びにインペリアル・ガード、ベルナドット、ミュラ、ランヌを受け持ち、K氏がスールト、援軍のダヴーを受け持つことにした。

 筆者は皇帝と言うことで最高経営責任者CEOの称号が付せられた。筆者の担当は予備のウディーノの軍団、ランヌは移動できない。ベルナドットとミュラが移動可能だが一帯は霧が立ちこめている。

 K氏のスールトは広範囲に散らばって配置されており、プラッツェン高地から押し出してくるロシア・オーストリア軍の攻勢を一手に引き受け、援軍のダヴーで反撃に出る算段だ。
 ロシア・オーストリア軍はM氏、TS氏となり、M氏は概ねロシア軍の大半である近衛軍団、クツーゾフ、援軍のバグラチオンを率い、プラッツェン高地に連なる山嶺に位置する。
 TS氏はブクスホーデンを率い、リッタヴァ河沿いに布陣し、K氏のスールトに対している。

 作戦タイム。両軍の首脳は相手に意図を察知されるのもかまわず大声で話し合う。ロシア・オーストリア軍(以下連合軍)側はブクスホーデンを中心とした部隊で分散するスールトのルグラン師団を一揉みにし、ゴールドバッハ河沿いのティルニッツ他を掌握するというものでおおよそ史実に沿っている。
 対するフランス軍はスールトの右翼ルグラン師団は固守させ、援軍のダヴーで延翼運動をさせ、包囲撃滅を図り、時期を同じくしてプラッツェン高地のロシア軍を包囲するすべくランヌ、ベルナドットを展開させるというものだ。
 筆者皇帝はK氏に伝令を走らせた。
「太平洋の防波堤たれ」

 右翼担当のK氏、残念ながら防御戦は得意な方でない。ス-ルト軍団内で自由配置となっている砲兵は全てルグラン師団側に配備している。それでも心配が故に死守を命じたのだ。死守とは死んで守るのでなく死んでも守るのだと。
 対するM氏TS氏は一気にたたみかける様にブクスホーデンの部隊を前進させる。が、装甲師団ではないのでじわじわと近づいている。その後はフランス軍のチットはどこへ行ったんだと言いたいぐらいロシア軍のチットが続き、高地の防備を固める。 
 筆者の受け持ち区域は仏軍左翼で、接敵には時間が必要だ。ランヌとインペリアルガードは動けないので、ベルナドットとミュラを動かすのみだ。ベルナドットは既定の方針からランヌの横に開進し、ランヌと共に攻勢に出ることを構想していたが、ミュラだけは今一決めかねていた。
 騎兵を上手く扱うと言うことは軍才があると言うことだが、筆者未だかつて騎兵を上手く扱えたためしがない。このゲームでも騎兵には独立したルールがあり、上手く使えば重大な戦果を上げることが出来る。
 そんなわけでミュラの騎兵だけは今一使いに悩んでいた。
 そんな時じわじわと前進していたオーストリア軍が突如としてルグラン師団に襲いかかった。このゲーム初めての戦闘だ。騎兵を中心とする部隊で、ルグラン師団を一揉みにするはずが、正面攻撃、防御射撃、地形修正等々細かい積み重ねで敗走してしまう。一同初めて戦闘システムを動かしてみて「こういう感じかー。」とか「このゲームやっとわかりました。」と感心することしかり。実験台となったTS氏は驚きを隠せなかった。
 それでも戦闘は失敗したとは言え序盤の緒戦。じっくり攻めれば何とかなるはず。砲兵の重大さを痛感したTS氏はM氏の助言もあり、単独で存在するであろう砲兵を狩りにブクスホーデンは騎兵を迂回させルグラン師団の背後に回り込む。しかし狡猾なK氏はいつの間にか砲兵を歩兵とスタックさせていた。背後を攻められていることになったK氏は人一倍後背に回られることを嫌う輩でもある。とたんにわけのわからないことを口走るようになる。
 筆者皇帝はだんだんと不安になってきた。CEOゆえ責任重大。

 さてそんな皇帝の心配をよそにベルナドットとミュラは前進し、K氏担当のスールト本隊も順調に前進した。ミュラは悩みが機動に現れているのか、ベルナドットの後方を走っているかと思えばスールトの後ろに移動したりとフラフラしている。それを見てK氏はダブーごときの分際で皇帝に戦略や方策を進言する。
 オーストリア軍の攻勢に反しバルクライ率いるロシア軍は固めることに専心している。プラッツェン高地は史実に反しガッチリと固めている。この部隊が前に出てくれば側面からスールトの部隊が攻めればまさしく史実どお・・・・筆者がスールトの本隊に目を向けると今まで歩調を合わせていた筈が突出前進してロシア軍に近接している。ち、近すぎる。
 山登りを始めたスールトに対し露軍は霧が晴れた箇所に現れるスールトの部隊に砲撃を開始する。一部の部隊は混乱し敗走する。皇帝はスールトに「前進しすぎじゃ。」の電文をよこしたが「なんで?」みたいな顔をされる。
 どうもスールトの軍団が雲行き怪しいのでミュラをスールト側に投入することを決心した。スールト本隊を横切り、本隊とルグラン師団の間に前進してきたオーストリア軍砲兵と軽騎兵を一蹴するために前進する。
 ミュラの騎兵集団が急遽動き始めたために連合軍には警戒心を抱かせる。このままプラッツェン高地に登り、背後に躍り出る等々。しかし真の目的はブクスホーデンのこれ以上の浸透と、スールト本隊の側面援護であった。
 たまたまオーストリア軍砲兵が騎兵突撃できる位置にいたので本邦初の騎兵突撃を高らかに宣言した。成功の暁には砲兵は蹂躙され、ブクスホーデンは対応を余儀なくされる・・・・しかし事もあろうに接敵チェックに失敗し攻撃すら出来ないという事態に陥った。部下であるK氏の冷たい視線と悪態。想定の範囲内とは言え出来すぎ。
 
 北側では動きが出てきた。ロシア軍の増援が到着した。バグラチオンの部隊だ。しかし移動力、結束力の関係か移動は遅々としている。注意せねばならないのは近くにランヌが布陣していて、近づくと活性化してしまう。行軍中に襲いかかられると目も当てられない状況になるのでM氏はおはじきのような物でマーキングし警戒ラインと呼んでいる。何故か我々「うぉー」っと感嘆の声を上げる。
 砲兵に撃たれるスールト本隊は下がろうとしていないので、さらにダブーの投入に関して意見の相違があったので筆者皇帝は叫んだ。「お前のグランドデザインを聞かせてくれ!」皇帝並びにCEOのみに許される特権だ。砲兵を連れていないスールト本隊はひとまず引かせ、ダブーはルグラン師団救援につかせる。

 ダブーの投入によってブクスホーデン隊は危急の状態に陥った。今まで後背を取るために浸透したのが徒となり、ダブーの部隊に包囲余儀なくされた。しかしK氏とは戦術的な相違があったので皇帝直接指導による攻撃により一掃する。突破によるショック攻撃によりブクスホーデンのある一隊(名前は忘れた)は結束度を多数失い混乱状態となる。
 ミュラの騎兵集団の前には側面を援護するためにブクスホーデンの別の一隊が布陣していた。これに対しミュラは騎兵突撃を宣言。さっきの仇を返すべく接敵チェックをしようとしたら、方陣形成チェックに成功しているではないか!敵歩兵は方陣を引き我が騎兵を串刺しにせんとニヤニヤしている。非常に拙い。
 ルールで突撃中止があったのでチェックすると今までのダイス運が嘘のように全部成功した。失敗すればワーテルローのネイの様に言われるに違いない。もちろん連合軍側から1ユニットぐらい来れば良かったのにとの声も聞かれた。
 結果的にミュラの前にはZOCを失った方陣の歩兵が2つ並び、ブクスホーデンの軍団は崩壊に貧した。フリーハンドのダブーの軍団が行く先は言うまでもないが崩壊の序章が始まったようだ。

t_and_g

 この時点で連合軍の勝ち目は無くなってしまったのでゲームを終了することにした。連合軍の敗北はナポレオンが一番輝いている時代の戦いであるからして仕方ない。
 久しぶりにチームプレイを堪能して大変楽しかった。今回初参加のM氏のプレイ態度も素晴らしい。またこのゲームはルールを読み込んでいなくともそこそこプレイできるのも評価できる。またプレイしてみたくなる。一番ビックリしたのは一番ルールを読んでないK氏が一度聞いただけで結構細かいことも覚えていた。うーむある意味すごいぞ。

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コメント

もう10日も経ってしまいましたが、その節はお世話になりました。会戦級は、ゲーム性ではやや偏りがあることが否めませんが、エピソード部分に焦点を当てると、また格別な楽しみがあると思います。『Peter the Great(3W)』はもちろん、もうすぐ発売された『Men of Iron(GMT)』や、『Under the Lily Banners(GMT)』なんかも楽しんでみたいですね。またよろしくお願いいたします。

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