三国志演義2(EP)濮陽・定陶の戦いプレイ
エポックのゲームでもあまり紹介されないゲームというのは珍しい。よっぽど人気がないか面白くないのだろう。また、あまりに後期に発売されて評価が固まっていないからかもしれない。
筆者、割とエポック社のゲームはプレイしたような気がするが、今回紹介するゲームはプレイしたことも見たことも聞いたこともない。テーマは割と人気のある三国志だから一人くらいは・・・あるいは何かしら情報があるはずだが、聞いたことはない。
そのゲーム名は「三国志演義2」。三国志演義というマルチプレイヤーゲームがあったのでそれの続編と思いきや合戦/会戦級ゲームだ。過去に「武田騎馬軍団」をプレイしたことがあり、それが面白かったのでキャラクター的にさらに面白い三国志ならもっとという期待があった。
悲しいことにこのゲームはタクティクス誌の後期の広告とレビューにチラッと出ていたために興味だけが倍増された。幻の何とかというやつだ。
さて、そんな海のものとも山のものとも判らないゲームをネットオークションで手に入れ、プレイする機会をうかがっていた。
さて三国志の時代の話だが、筆者実はこの時代に明るくない。誰が誰のなどというのは実におぼろげで、事実関係すら怪しい。演義の世界と正史の世界が混じり合っているのでさらに訳がわからなくなっている。確か昔に三国志演義という本を読んだ覚えがあるのだが、今一頭に入っていない。漢字の名前ってこんなに入りが悪かったかなー?というか大陸の名前は似た名前が多いから余計そうなるのかもしれない。歴史が不得意なK氏はなんだかんだ言って事実関係とか誰がそれとか押さえているらしい。
おおむねゲームは以下の手順を経ている。
- 索敵フェイズ
- 再編成フェイズ
- 回復フェイズ
- 敗走フェイズ
- 移動フェイズ
- 戦闘フェイズ
ターンは先攻ターンと後攻ターンがあり、以上のフェイズを繰り返して1ターン終わりだ。移動には新手とか、迎撃、戦闘には戦闘パターンと一騎打ちなどの特殊なルールがあり、もちろん三国志ならではの計略も存在する。
シナリオは練習シナリオの濮陽・定陶の戦いを選択した。これは計略カードを用いるとシステムの習熟にはじゃまになると思い、最初の選択として練習シナリオを選んだ。濮陽・定陶の戦いはプレイするまでよく知らなかったが、曹操と呂布の戦いで、濮陽城を巡る複数の会戦で、曹操側の将夏候惇が目を射られ隻眼になった戦い。曹操が重傷するまでの戦いだったが、膠着状態となり両軍撤退した。
その後曹操軍が伏兵と奇襲で呂布を破り、駆逐したのが定陶の戦いだ。家に帰ってから調べて気がついた。はよ言え。
そんなことをつゆ知らない筆者は呂布で曹操を討ち取ることを夢見た。中国史をあまり知らない筆者とはいえ呂布の強さは噂に聞いている。
さて、ゲームでは各武将を軍団に割り振って編成をする。というかボックスは入れられる兵隊ユニットと武将の数が決まっており、トータルから割り振っていくと極端に1隊が強力というわけにはならない(武将の能力は極端になるかもしれない)。
というわけであまり悩むこともなく4隊に分けた。呂布軍は数名の強力な武将を除いては凡庸な武将のかたまりというわけで、数名の有力武将を分散し、各軍の長としてその他の凡庸な武将の指揮官として充てた。
第1軍は呂布自ら率い、騎兵を多くあて機動力が最も高い。第2軍は張遼が率い、第3軍は曹性が率いる。第4軍は読めない・書けない武将が率いている。おおむね第1軍から優秀な兵をあて、第4軍にいくにしたがって兵質も下がる。
このシナリオでは両軍が盤端から進入し、中央あたりで遭遇戦となる。
張遼VS夏候淵
お互いに敵を求めての遭遇戦は明らかに予定された地点で戦われることになった。まずは張遼と曹操側の夏候淵とで争われた。張遼は呂布軍の中でも強力な武将で、第2軍を率いている。威力偵察の目的も兼ねて先鋒的に攻撃に出た。
まずは両軍の索敵状況により、遭遇戦や奇襲などの戦いの様相(パターン)が変わるが、お互いに索敵に成功して視認できている場合、通常戦闘にそうでない場合遭遇戦となる。通常攻撃の場合、武将の戦闘、兵隊の戦闘の両方が同時戦闘で行われるが、遭遇戦の場合は兵隊のみの戦闘となる。
武将の戦闘は一旗討ちで解決するが、先鋒武将をお互いにぶつけ合うが、戦闘のパターンによっては組み合わせが変わる。同時戦闘の場合はランダムで先鋒武将を割り当てる。
実際に割り当ているときはランダムで当てていくので思いもよらない組み合わせとなる場合がある。今回は張遼VS夏候淵となり、強いもの同士がぶつかってしまった。
敵方曹仁に敵対していた武将が損害が累積し、捕らえられてしまった(要は一騎打ちに敗北した)ので数回続く一騎討ちラウンドの後半は張遼と宋憲で支えなければならない。結局お互いに決着がつかず夏候淵のみが累積の疲労を与えられて捕らわれた。不満を漏らすK氏。
6ラウンドの一騎討ちが終了すると部隊間のファイヤーパワーで解決する。これも普通の攻撃下先制か奇襲かで、攻撃の解決が異なる。結果、部隊が全て混乱すると、壊乱状態となり、敗走することになる。
今回の張遼の部隊は壊乱状態となってしまった。
曹性・魏続VS李典・楽進
さらに曹操側は積極的に接触を試みる。第3軍の曹性は曹操側の李典と激突し、一騎討ちとなり、曹性と楽進、魏続と李典の組み合わせで戦われた。この戦いはブラッディ?となり、曹性、魏続共に損害(負傷でなく疲労)に耐えかねて後退を選択した。後退を選択すると、兵隊は混乱してしまうが部隊間の戦いではラッキーショットで損害がほとんど出なかった。
呂布VS許褚・典韋
両軍真打ちの登場だ。しかし、相手は曹操軍では勇猛でなる許褚。先駆け武将の数では曹操軍が多いので余った武将は支援に回ったりすることができる。
ランダムで一騎討ちを決めた結果、呂布VS毛玩、高順VS許褚・典韋となり、呂布が毛玩を討っている間に高順は曹操軍強力タッグの前に粉砕され、許褚・典韋は単独では呂布を屠れず、曹操軍は複数の武将であたらなければ勝てないことが判明した。恐るべし呂布。しかし一騎討ちだけ。
呂布・張遼VS夏候惇・許褚・典韋
敗走した張遼軍は追撃で打撃を受け部隊としては使い物にならなくなったので呂布の第1軍と合併した。気がついたら雑魚軍部隊の第4軍も曹操軍と対決するが、能力の高い曹操軍の前には一騎討ち、部隊間でも圧倒的に負け消滅してしまっている。
呂布の第1軍には陳宮、宋憲なども合流したが、武将の数と質が高くて均一な曹操軍の前に四散する。気が付けば残ったのは呂布・張遼。最終的には許褚・典韋・干禁の3人で倒せそうな張遼にあたっている。とはいえ長く続く一騎討ちに夏候惇・許褚・典韋は何故かそこそこ疲労している。いらいらするK氏。6ラウンドを経て部隊間の戦闘を経てもギリギリのところで粘る呂布軍。
しつこさ、きたなさ、しぶとさの三拍子を揃えたと言っても過言でない曹操軍はさらに同じ組み合わせで襲いかかってくる。次の組み合わせは呂布VS許褚、張遼VS夏候惇・干禁・典韋で戦われた。今度は途中から業を煮やした曹操御自ら出陣となり(曹操は戦闘力が弱く武将支援の+1狙い)、張遼に一騎討ちを仕掛ける。6ラウンドの一騎討ちの中、一騎討ちといいながら1対4というおおよそ武士道から外れた戦いを挑んできた曹操軍の前に、疲労の極みに達した張遼は捕縛されてしまう。
そんなこととはお構いなしに呂布は許褚に対して優位に戦いを進め、あと1の打撃を与えれば撃破できたのだが時間の前に勝利できなかった。
「またしてもヤン・ウェンリー・・・」などと言ったかどうかは知らないが、一騎討ちでは歯切れの悪い曹操軍。
さすがにこの戦いの後、曹操軍は部隊は無傷だが、武将のほとんどが傷つき、士気は低下していたが武将の数は優位であったので呂布と雑魚部隊の残余しかいない呂布軍がこのまま継戦するのは難しいことに気が付いた筆者はゲームを終了することにした。
今回一騎討ちと部隊間の戦いは三国志のようにキャラクターの豊かなゲームでは有効かもしれない。ただ、今回シナリオの都合で計略カードを使用していないので、もし使用した場合は計略をかけられた側は理不尽さだけが残るかもしれない。
まあ、今回は練習シナリオで合戦のエッセンスのみだったので一概に評価できないが、戦闘の状態と新手の状態が少し混乱するかもしれないので、この辺は好みが分かれるところだろう。もちろん三国志のように好みがモロに出てしまうジャンルでは全ての者を満足させるのは難しいと言うことを理解してプレイすべきだろうか。
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