4月第1回ゲーム会
今回はいつもの3人でプレイできるようになった。思い起こせば昨年のダークディッセンバー以来であり、久しぶりの集合にお互い時間を忘れて語り合った。
さて今回はいつものパターンと言える持ち寄ったゲームをその時の気分でプレイするという方式で2ゲームプレイ行われた。
今回プレイしたゲームはDG社のトワイライト・オブ・ハプスブルグとGJのキエフ奪回作戦で、前者は今回初めてのプレイで、後者は1度プレイしたことがある。共に作戦級のカテゴリーに入るゲームだが、前者は2インパルスの簡単な作戦級で、後者はTTTシステムのチットをユニット単位でアイテムとして持てるというちょっと変わったゲームだ。
さて、プレイはイタリア軍は我々筆者とTS氏が担当し、東側は筆者が西側はTS氏が担当した。対する中欧軍はK氏が一人で担当し、イタリア戦線の大崩壊を演出する。
選択したシナリオはカポレット。戦線が大きく動くシナリオだ。
状況は未回収のイタリアを回収すべく協商側として参戦したイタリアは、イゾンソ戦線をはじめてとして数度にわたる攻勢を仕掛けたが、山岳地帯と氷雪地域に阻まれて目立った進展はなかった。しかし、オーストリア帝国の皇帝崩御に伴う混乱からゴリティアを占拠することに成功し、イニシアチブを握り戦線に動きがあると思われたが、それ以上の進展はなく膠着状態となった。
戦線に再び大きな影響が東からやってきた。東部戦線の進展によりドイツ軍をはじめとする増援が得られたことだ。この部隊は浸透戦術を身につけた精鋭であり、この方面での主導権を握ることを期待された。増援のドイツ軍は第14軍をはじめとしてイゾンソ戦線全体で攻勢が企図された。
ゲームは概ねターン構成はイベントフェイズ後にプレーヤーターンがあり、増援フェイズ後に第1インパルスと第2インパルスを実施する。各インパルス中は再編・移動・戦闘と3つのフェイズがあり、第2インパルスの実施は指揮下にあることが条件となる。
インパルス中の再編フェイズは一般的に言う増援とか再編成などのものではなく、モード切り替えに近い。各ユニットのモードは表面が機動モードで、裏面が塹壕モードとなっている。機動モードは移動力がある分、防御力が弱くなっているが、塹壕モードでは移動力と攻撃力が無い代わりに防御力が強化される。それを適時代えることができる。
ZOCは移動の停止や後退・指揮線の阻止などよくあるルールだが、突撃兵・軽歩兵など浸透能力のある部隊はZOCを無視して移動できる。またドイツ軍司令部のみは敵ZOCの影響を受けずに指揮線を引ける。
戦闘は戦闘比のメイアタックで、コラムシフトやダイスの目修正がある。特筆すべきはCRTが3つ(偵察・強襲・突撃)あり制限があるが選択ができる。
プレイ開始。
過去にSPI/HJのカポレットをプレイしたことのある我々ではあるが、さっぱり記憶がない。当時はあまり一次大戦に対して印象が良くなく、一次大戦=塹壕=動かねえ=面白くねえという黄金律があり、ネガティブな印象しか残っていない。
初期配置はイタリア軍から始まる。イタリア軍の配置を見てドイツ・オーストリア軍を配置する。要はイタリア軍の守備の隙を突き、浸透戦術で戦線を混乱させるということだろう。
このシナリオはイタリア軍を弱める特別ルールがあり、あるステップ数打撃を受けるとイゾンソ戦線の中核部隊であるイタリア第2軍は壊走を始める。壊走できない部隊は戦闘を強制される。また損耗チェックもあり、ダイスの目の分ステップを失う。しかも地形修正を最大限受け取れないルールがあり、ドイツ軍の攻撃が3倍増というボーナスもある。
そのルールを読んでからイタリア軍プレーヤーから予防線が張られる宣言が飛び出す。「まあ、負けた戦いだしね。」
「とりあえずピアブ河まで下がりますから。」
「イタリア第2軍は消滅確定ですなあ。」
配置はイタリア軍は塹壕モードで配置されている。スタックは2.5個師団積み込めるので、結構堅めとなっている。しかも配置できない箇所を除いてビッチリ戦線はスクラムを組まれ、迂回する余地もない。
「こことここ攻撃だ!」
ドイツ軍プレーヤーK氏の高らかな宣言の後、攻撃が始まった。低率で損害が出にくい戦闘結果だが、それ以外では自殺的な攻撃となってしまう。山岳兵主体の攻撃は成功するが、もう片方は攻撃失敗でブラッディな結果に終わっている。
第2インパルスで再チャレンジするがイタリア軍戦線はあまり動揺しない。
「あ、あかん~!!」
独軍プレーヤーK氏の悲鳴。西部でも東部でも攻撃が失敗し、ブラッディな結果となっている。大兵を抱えるイタリア軍はがっちり護るとびくともしないのだ。序盤は確かに3倍化とかダイスの目に助けられるが、次は全く保証はない。
いきなりのドイツ軍プレーヤーの泣きに検討に入った。
大幅に崩れたイタリア軍を演出するために塹壕状態で配置はどうか?
ということもあり、ルールにも何も書いていないので可では?との結論に達したが、崩れる余地がないのは拙かろうと言うことで、初期配置は機動モードで配置すると言うことで落ち着いた。後日グローニャルで調べると配置OKと書いてあったのでそれはそれでまたもや検討の余地ありだが、今回はそれでプレイすることにした。
再戦。
満を持して攻撃をかけるドイツ第14軍。その牙は弱体化しているはずのイタリア第2軍を駆逐する....
「あんまり攻撃が冴えないなあ。」
「さっきよりましか。」
第2インパルスも続けて猛攻?が繰り広げられる。
「本当に崩れるのか?」
いや確かに1ターンの攻撃を持ってイタリア第2軍の壊走ルールに従ってイタリア軍は壊走を始めた。しかし1ターンの壊走では山を抜けきれないものも多数ある。一応カポレットの再現だ。不満そうなK氏。
次ターンの攻撃はそこそこだが対した戦果ではない。イタリア軍が機動モードになっているとはいえ地形修正の2倍特典が足枷となりオッズは低いままだ。ストレスが募るK氏。
イタリア軍は地形の有利な、地点に部隊を展開している。回り込めるが、攻撃に失敗した時のペナルティを考えると攻撃が控えめになる。そのせいか浸透戦術はどこへ行ってしまったんだという状況になる。
程なくして独・オーストリア軍プレーヤーからもう無理だ・駄目だのコールが出たので今回はここでお開きにした。
ルール的には結構疑問点が多く、検討と確認を要する点が多く、事前にプレーヤー間で取り決めた方がいいかもしれない。
特に司令部の指揮状態は指揮下の部隊の指揮状態に影響を与えるか、イタリア第2軍の崩壊ルールはどこまで適用されるかなど、疑問が生じた。もしかすると間違えてプレイしているかもしれないのでゲームとしての評価は差し控えたいが、簡単なルール、マルチインパルス、ランダムイベント(毒ガスや艦砲射撃あり)など、興味深い点があり、もう少し見守りたいゲームではある。
次にキエフ奪回作戦をプレイ。
今度は前回のプレイでガルダ湖方面という閑職に甘んじていたTS氏が主力となり、K氏率いるドイツ軍と激突する。前回プレイしたときはあまり、ソ連軍がノビノビとプレイできなかったが、しかし...
キエフ北方から溢れ出すソ連軍。防御のドイツ軍を蹴散らすが、ドイツ軍のチットは結構強力で、損害が出るが、思ったように打撃を与えられない。
序盤のあるターンに補給ポイント0を引いてしまったために、せっかくの攻勢が一時停止となり、ドイツ軍の休息と集結に時間を与えてしまう。
キエフをめぐって一進一退の攻防戦が繰り広げられる。この大都市をめぐるレースでは部隊を優先的に揃えて集結させることに成功したドイツ軍が優位なままキエフ半包囲陣を完成させている。
時間が来たのでお開きにしたが、補給ポイントがランダム性があるので、必ずしもなだらかな攻勢とならないので、ソ連軍は攻勢の組み立てに頭を絞らなければならない。見ているだけで難しそうな状況に、雑誌に序盤のプレイ方法が詳細に語られていることに意味がわかったような気がした。
次の日には我々の会合に時々顔を出していただいているM氏と関連のある大阪南部のゲームサークルに「刺客(笑)」としておじゃまする予定だったが、色々あり残念ながら今回は出席を見送ることになった。残念。
我々の方は今のところ流動的で、4月の予定は16日となっているが、その後は流動的である。他の個人宅でゲリラ的に開催されることもあるだろう。今後とも色々テーマやプレイしたいゲームがあり、それをこなしたいと考えているが、次々に湧き出すテーマ・関心、続々と出版されるゲームの前には中々難しいものだ。
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