8月盆休み期間のゲームプレイ
休暇が重なる期間という時期がある。概ね年末年始、GW、盆と言ったところだろう。大抵の場合は家族持ちなどは家族で計画が立てられたり、家事に追われることもあろうが、普通の休日に比べると遥かに時間の余裕というものは大きくなる。と、なると我々ゲーマーというものはゲームをプレイしたくなるのは性というもので今回もゲームプレイを画策した。
長期休暇期間のゲームは大抵の場合、野心的な計画を持っている。野心的な計画とは普段プレイできないビッグなゲームとか、小難しいゲームとか、あるいはプレーヤーが複数参加するゲームとかだ。
今回そう言う野心的な計画が一部にはあったが、残念ながら今回は見送られた。プレーヤーと時間が両立しなかったからだ。
と言うわけで今回もいつものゲーム会と変わらぬスタイルでプレイすることになった。会合が連続したものであればキャンペーンなども考えられたが、残念ながら日程の関係で実施できなかった。
今回14日16日に繰り広げられたゲームは以下の通り。
- EWE大坂夏の陣
- EWE織田鉄砲隊
- GJ「Gバルバロッサ」
- GMT「Prussia's Glory」
- EWE大阪夏の陣/エポック
ウォーゲーム史を考えるとき忘れられているゲーム群は、このエポック社が出していたEWEシリーズだろう。レックカンパニーが噛んでいたわけでもなく、本格的なウォーゲーマーからは初心者向けとして放置され、このゲームシリーズからこのホビーに親しんだ者も吸収しきれなかったのは惜しまれるような気もする。やっぱり電子判定というモノが毛嫌いされたか。
ゲームとしてはマストアタック、強ZOC、戦力比と言えば大まかなゲーム内容はわかるだろう。初心者向きとはいえ敵味方40個程度のユニットで5ターン中で勝敗を争うわけで、ミニゲームのアバロンヒルクラシックと言っても差し支えないかもしれない。
さて、テーマは大坂夏の陣だ。と言っても天王寺合戦だけを扱うのでなく、大阪城からその南部までが地形に収められており、徳川方は大阪城攻略を目指し、大坂方は家康の首を狙う。
歴史的な再現を狙うために例えば真田隊はZOCを無視して機動できるとか色々なルールがあり、勝利条件と共に史実誘導する様になっている。
今回筆者は大坂方を担当し、K氏に徳川方を担当していただいた。大坂方は天王寺方面に出張って関東方と押し合いへし合いしていたが、満を持した攻撃の筈が逆に部隊壊滅し、隣接する毛利隊等も攻撃に失敗するなど自軍左翼から崩れ始め、そこを攻撃力の高い徳川親族部隊に突破され、天王寺会戦は敗北に終わった。
最終ターンに大坂市街の防衛戦で関東方の陣形に穴を発見し、残存の真田隊は家康本陣に取り付き、家康を討ち取ったり!!
と思ったら先に徳川親族3武将が先に大阪城の二の丸に侵入していたので、勝利条件上は関東方の勝利となってしまった。
- EWE織田鉄砲隊/エポック
同じくEWEシリーズのゲームをプレイした。次は長篠合戦を扱うゲームで、こちらは長篠城攻め~合戦本戦をプレイできる。おなじみの鉄砲隊と馬防柵があり、鉄砲隊は戦闘力の高いユニット、馬防柵は地形障害として存在している。
今回筆者は武田方としてプレイした。武田勝頼の無念を晴らすのだ。
序盤一方的に押しまくる武田勢。特に山県を中心とした馬防柵南部の切れているところへの攻撃は、織田軍に決戦地の選択を与えていない。
織田/徳川方の酒井隊による砦攻撃は数度にわたり失敗している。
南からの攻撃では一方的に守られて時間だけが過ぎてしまうので、北部から馬場隊中心にした攻撃部隊を送り込み南北に揺さぶりをかける。
翻弄される。織田軍。攻撃はすさまじく織田信忠まで討ち取られる始末。信長本陣が丸見えとなった。勝利はもうすぐだ。
が、南部で山県が、北部で馬場隊が相次いで敗退、隣接する穴山隊までもが壊滅し、数的優位がひっくり返る。
よりによって残敵追討と調子に乗って前進させていた武田勝頼が丸裸となり、数度の戦いに生き残った織田鉄砲隊に攻撃され無念の討ち死にを喫してしまいました。
ちゃんちゃん
- 「Gバルバロッサ」GJ創刊号
普通の作戦級をやらなければ拙いだろうと言うことで本作をプレイ。新しい時代のバルバロッサだ。GJ誌創刊号の付録ゲームとして当初は良くプレイされたようだが最近プレイを聞かなくなった。ドイツ軍は移動→戦闘→装甲移動というターン構成で、補給面で司令部の範囲に拘束される。ソ連軍はアントライド指揮官(司令部)に拘束され、司令部の能力によって戦車向けのZOCが発生し、止められると言っても過言でない。
バルバロッサは始まった。
筆者がドイツ軍だがいわゆる側面は敵に心配させておけ!で前進することを肝に銘じた。
北方軍集団の攻撃は首尾良く成功し、南方でも成功を収めた。中央ではブレストの攻略に手間取り、ミンスクが遠のく。
ソ連軍は積極的に反撃をしてくる。ソ連軍はマスタアタックであるが故である。しかし、ものによってはドイツ軍にステップロスを強いるものも発生している。
どうも序盤からタイムスケジュールから遅れが発生しているようだ。
ミンスクに突撃をかけるドイツ軍。姿を現したソ連軍指揮官はジューコフ!最も強力でミンスクが一大戦闘場となってしまう。中央軍集団の全力をかけた戦いはミンスク占領という勝利に浴したが、失われた時間は痛かった。
ゲームにはヒトラー命令という妄想の塊のような命令が下され、例えばレニングラードを占領しなさいとかと言う無理難題を押しつけられる。達成できれば問題ないが、達成できなければ勝利得点からマイナスされることになるが、得点源は敵司令部の壊滅や地点の占領で、足踏みしている以上得点はない。マイナスになれば敗北だが、それとの競争ともなった。
結局、時間が来てしまったのでお開きとなったが、泥濘のシーズンで、ドイツ軍の前進があまり望めないこと、キエフを始めとする得点源の都市を落とすのに時間がかかり、ヒトラー命令の減点だけで敗北するであろうことが判明した。
- GMT「Prussia's Glory」
七年戦争の会戦級ゲームだ。このゲームもGMTお得意のフルマップクワドリで、シリーズ化されている。題名の通りフリードリヒ大王率いるプロイセン軍の栄光を扱ったゲームで、フリードリヒの偉業を追うことが出来る。
七年戦争のゲームは過去にアバロンヒルからキャンペーンゲームが出ていて、つい近年はコマンドマガジンの付録としてGDWのロボジッツが再販されていた。世の中の動きはわからないが、最近百年戦争以降七年戦争ぐらいまでの会戦級などが多く出てきているが、気のせいだろうか?
さて今回は初めてと言うこともあって会戦級の事前の機動をプレイしない会戦の焦点のみに視点を合わせたバトルシナリオをプレイすることにした。
シナリオは
①ロスバッハ②リュッツェン③ツォルンドルフ④トルガウ
の4シナリオがある。今回はトルガウをプレイした。
バトルシナリオは配置が固定であるので楽ではある。しかし戦術的な優越を競う事前機動が終わった段階から始まるために戦勝側が有利な地点を占めて開始している場合が多い。
トルガウではオーストリア軍が腹背にプロイセン軍を受けた状態で始まった。
会戦級の常として大砲関連の視線や騎兵の運用などその時代時代の特徴を反映したルールとなっている。また横隊の時代であるが故、投入できる戦力の上限というものもあり、一筋縄でいかない。
一応戦力比となっているが、地形、士気、事前の行動等々の修正を受け、1対1でも修正をあてに出来れば相手に打撃を与えることが出来る。CRTの損害はステップロス、次いで後退で消費され、消費しきれないと敵方有利な戦闘が可能となるモメンタム戦闘や戦闘後前進のさらなる前進と言えるモメンタム移動を引き起こしてしまう。
戦闘は腹背にプロイセン軍を受けたオーストリア軍の防御から始まった。ジリジリと押されるオーストリア軍。移動はグループ毎に指揮状態を判定し、グループの指揮状態をグループ内のウィングに適用する。グループは大抵兵種で分けられているので、ターンによっては歩兵の指揮状態が悪くなったり良くなったりする。
指揮状態の良し悪しは移動に直結し、移動力が半減する。
指揮状態により移動力が半減すると言うことは会戦での機動に大きなハンデがあると言える。この場合オーストリア軍が腹背に敵を受け、華麗な機動によって防御陣を立て直し、あるいは二分された敵の片側を撃滅してからもう片方にあたるなどと言う絵空事が実施できないのだ。
事実、ゲームプレイではそう言うことが頻発した。オーストリア軍の歩兵部隊の指揮状態が悪い状態が断続的に続き、プロイセン軍の攻勢を支えられなくなってしまったのだ。
今回のプレイではオーストリア軍の機動が不活発であったため、部隊が分断され、部隊壊滅/敗走などが発生し、ただでさえ少ない軍士気がみるみるうちに消耗し、気が付けば軍崩壊へと陥ってしまった。
会戦級の怖いところは一度敗北の坂道を転げ落ちると、その勢いは個人の努力ぐらいではどうしようもなく転げ落ちるところまで落ちてしまう。
というわけでお開きになったが、この時代の会戦級としては最初取っつきが悪いが慣れるとそうでもない。バトルシナリオで会戦の方法について慣れたので次回は本シナリオの方にチャレンジしてみたいと思った。
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