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2006/10/20

武田盛衰記(TU)プレイ

 この間の休みは三連休だったというのに全くゲームの予定がたたなかったぐちーずです。

 とはいえ全くゲーム関係のことをしていないのかというとそうではなくて、たまりにたまったゲームの整理やルールの和訳であるとかゲーム関係の環境整備にいそしんでいます。

 前回K氏とのゲーム後の談笑でフルマップ2枚のゲームがしたいっ!!と熱く語っていたのでK氏を含むゲーム会ではフルマップ2枚以上のゲームがプレイされるのは確実です。

 フルマップ2枚以上といえばそう多くありませんが、WW2もののテーマが続いていますのでバランスを取るためにもそれ以外になると思います。今のところナポレオン・アット・ベイが最有力ですが、GCACWとかGBOHとかフリートシリーズなんかも候補には挙がっています。

 久しぶりにWW2戦術級もプレイしたいのですが、特にTCSはフルマップ2枚以上のゲームが多く、十分に条件を満たしているのですが時と人のタイミングが合わないので中々プレイできないですね。

 冒頭から余談が続きましたが、先日タイトルにある武田盛衰記をプレイしました。ツクダホビーから発売されていた戦国合戦シリーズの1作ですが、甲斐の虎と同じく幸村外伝と激闘関ヶ原というビッグタイトルに挟まれている地味な存在ですが、合戦の楽しさを味わえる一品でした。

 

Imgp3388  さて、武田盛衰記ですがGMTでよくある最近はやりの2in簡単ゲームを先取りして2つのゲームが入っています。
 当然武田の盛衰ですから勝った戦いと負けた戦いが入っているわけです。1つは親父信玄の徳川家康に勝利した三方ヶ原合戦と息子勝頼が織田信長に大敗した長篠合戦です。
 今回は三方ヶ原合戦の方をプレイしました。TS氏が徳川方で筆者が武田方をプレイしました。三方ヶ原と言えば若き家康が老練な信玄にハメられた戦いで、兵力的に劣る徳川方が満を持して待つ武田方に戦いを仕掛けてしまったという感じで、武田方に圧倒されてしまいます。

 ゲームの方ではヒストリカルなシナリオをプレイした。ヴァリアントというものも存在するが、やはりオリジナルの戦いを味なわなければならない。もちろん会戦・合戦級で負けた側をプレイすることは漢の中の漢と言えるが、勝った側をプレイするのはそれなりにプレッシャーというものがある。

 セットアップは徳川方が角翼の陣、武田方は魚鱗の陣を引いている。ルールにより徳川軍は武田軍に接敵された隊しか行動できず、武田軍は隊毎に行動できるターンが決まっており、逐次投入されるがそのターンは移動力が倍になる。

Imgp3389  筆者武田方は小山田隊から行動できるので、小山田隊は先鋒として徳川方に加勢にきている織田軍(佐久間・平手・滝川)を狙い撃ちにする。これは他の徳川勢が士気が高いので撃破に時間がかかることから徳川勢より士気の低い織田軍を先制的に叩いてしまおうというものである。しかも第1ターンは徳川・織田連合軍は動けないことになっている。限定された行動しか取れないと言うことはそれにつけ込むべきだろう。

 しかし、何というか兵力が多いとはいえ武田軍は五月雨的に軍勢が投入される。第一派の小和田隊が敗退するようでは本合戦は苦しい展開になってしまう。勝利の方法はいわゆる総大将の除去というやつの他は武田方がある点数を取ったときに徳川方がどれだけ点数を上げているかで評価される。得点はユニットの除去で判定される、と言うことは武田方としては最小の損害で最大の効果を上げなくてはならないと言うことだろう。間違っても高火力で攻撃を受けないようにしなければならないのだが、実際は戦闘後前進が強制されて敵中に引きずり込まれたり強ZOCや防御射撃などもあるので思った以上に思い通りに進まない。

 案の定、小山田隊は織田方に限定して取り付いたが、防御射撃で陣形が崩れる。しかも左側面に相当する徳川方酒井隊の前で陣形が崩れた。織田・徳川方の新世代の軍勢と武田方旧世代の軍勢のぶつかり合いとでも言うか、織田・徳川方には強力な鉄砲ユニットが存在する。

 Imgp3390 第2ターンは武田方は第2派が動き出す。第2ターンには織田・徳川方の全力が動くために第1派の側面を守るような機動をもしなければならない。

 第2派には内藤・小幡・山県隊が行動開始となり、機動を開始する。山県隊は強力かつ大部隊のため、右翼に展開する徳川方小笠原・松平・本多・石川隊を一気に引きつける。内藤隊・小幡隊は徳川方酒井隊に当てるが、小幡隊は内藤隊よりも若干後方に配置されているので内藤隊が酒井隊に取り付いた側面をする抜けるイメージで機動する。第1ターンから織田方3隊を攻撃する小山田隊は損害が出つつも織田諸隊を押している。しかし接続すべき諸隊が芳しくないというか徳川方が接続点に左に酒井隊、右に小笠原隊の一部をもって包囲を画策している。戦果と被害は五分五分と言ったところ。包囲の危険性のあるところは士気チェックに成功し踏みとどまったり、戦闘後前進で包まれてしまった部隊はやっぱり撃滅された。

 イメージとしては後続の勝頼隊と馬場隊は疲労した小山田隊の方面に投入したいところだが果たしてどうなる事やら。

Imgp3391_1  第3ターン目、武田軍は勝頼隊と馬場隊が行動可能となる。初期の構想通り、中央部に投入を考えるが右翼の山県隊も3隊を一手に引き受けているので消耗が激しい。小山田隊は消耗しているが思っている以上に粘って中央部に穴をかけないように規模縮小しつつ内藤隊とリンクして防御している。内藤隊の攻撃で徳川方酒井隊の消耗が激しく、小幡隊が接触する頃には瓦解しそうである。が、さすが酒井隊簡単にはつぶれない。

 部隊を壊滅させるには鉄砲の射撃で壊滅を出すか、白兵戦で壊滅を出すかあるいは士気チェックに失敗し後退できないようにしてやるかしかない。基本的なウォーゲームでよくある基本的なテクニックであるので説明するまでもないが、大抵の場合数が少ない側は急速度で崩壊することになる。

Imgp3392_1  第4ターン。小山田隊がほとんど壊滅した事もあって、勝頼隊を残存小山田隊の隙間に投入する。小幡隊は酒井隊と激突し、一進一退の攻防戦を続けている。もう少し攻撃が成功すれば重大な戦局の進展が見られたが、そうは織田・徳川軍が許さなかった。山県隊の方面で数カ所綻びが出てきたのだ。それを取り繕うために後退した部隊の再投入や、重大な損害が出ないように馬場隊の投入が見送られて待機することになった。あまり損害が多いと合戦に勝てても勝負に負ける。乱戦となればもはやダイス勝負の感もあるが、そういう中でも冷静さを失わず最善を尽くさねばならない。後方に武田信玄本隊がじわじわと前線に近づきつつあるが、極力使わずして勝敗を決したいものだ。しかし山県隊の損害の出方を見るとこちらに加勢しなければならないだろう。

 Imgp3393 第5ターン。もともとダイスの目は平均的であったが、士気チェックの目でTS氏を切歯扼腕させていたがこのターンに及んで射撃や白兵戦の解決で暴力的な目が出だすようになった。一応プレジションダイスを使っているのでダイスの癖とかはないと思うが、それでも連続して壊滅壊滅また壊滅となると確率を通り越した悲喜劇と言えるかもしれない。今でこそプレジションダイスを使用しているが、過去に麻雀で使うような小さなサイコロを使用していた。当時出目に偏りがあることがわかり、それ以来かなりの確率で操れてしまったので、あるホームページを見てプレジションダイスの存在を知ってからはプレジションダイスを使用するようになった。が、そんな正確無比なサイコロでもやっぱり出るときは出てしまうのだ。

 戦いは完全に消耗戦の様相である。武田方は戦場を支配しているが、勝負の女神は未だ微笑んでいない。

Imgp3394  第6ターン。ツクダ合戦級はユニットが結構ハッキリとした色で分けられているので、やもすれば古臭いイメージがつきまとうが、敵味方を単純に識別するのには最も適している。

 特に合戦級の場合は、盤上の支配率を把握するにはこのような色分けの方が一目瞭然で、赤と何とかのエクスタシーを感じられること請け合いである。

 勝頼隊・馬場隊を中央部に投入し、勝頼・小山田・内藤隊で家康本隊に攻撃が開始された。小幡隊も酒井隊の掃討に入っている。山県隊は規模縮小し、馬場隊と信玄本隊の一条隊の後援を得て壊滅を逃れる。数に圧倒された徳川軍はあちこちで壊滅し、更にダイスパワーに圧倒され壊滅は時間の問題である。

Imgp3395  第7ターン。夜に入った。夜になると士気値が1下がるので、後退しやすくなってしまう。囲まれている場合死を意味するが、そうでない場合下がれてしまい、反撃もやり易いと言うことだ。もともと士気値が低い織田軍はほとんど姿を消し、残っているのは士気値の高い徳川軍の軍勢のため中々粘り強くしぶとい。

 攻撃は左から小幡隊・内藤隊・小山田隊残余・勝頼隊・馬場隊・山県隊・一条隊で行われ、徳川家康ユニットにも攻撃が加えられサドンデスが狙われたが、これは失敗に終わった。このターンの攻撃で所用の点数をクリアし、徳川軍の得点が引き分けにも満たなかったので武田軍の勝利で終わった。

 やっぱり会戦・合戦級は勝ち負けにかかわらず戦場での小さなドラマを求めてしまうので楽しいものがある。また戦闘解決も一喜一憂でき、己の運の無さを呪うのもよし、天命だと淡々と受け入れるのもよし。作戦級や戦略級では味わえない別の空気を味わうのも格別だ。

 海外ではガンパワーあるいはそれ以前の戦いはGBOHとかTACWなどのシリーズものとしてクワドリなどの複数個inで売られているが、この戦国合戦シリーズもそれに準じたシリーズになり得たかもしれないが、シリーズが続く前にムーブメントが終わってしまった。同人レベルでは細々と続いているが、同人レベルでは中々メジャーにはなり得ない。

 個人的には同じシステムを用いた合戦シリーズを再び続いて欲しいし、また別の日本のGBOHとかTACWシリーズと言えるような物が出てきてもいいのでは無かろうかと思う次第だ。

 何はともあれ「幸村外伝」に続いて戦国合戦シリーズを堪能できて楽しかった。機会があるならば長篠やヴァリアントにチャレンジしたいものだ。 

 

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コメント

実は、この長篠は、どうにか勝頼を勝たせたくて、かなり研究をしました(もっぱら、ソロ)。その結果、ある結論にたどり着きました。名付けて「単頭の蛇」作戦(?)。

って、なんのことはない、武田軍の機動力を生かして、片方を牽制しながら、もう片方に全力で密集隊形のまま、突っ込むんです。運がよければ、引き分けに持ち込むことができます。

ちなみに、ヴァリアント「雨の長篠」でこれを織田軍に行うと、圧勝できます(それでも、あまりに数が多すぎて、敵を除去しきれないのだけれど)。

でも、滅びの美学ならば、連吾川全域での突撃でしょうね・・・。

mitsuさん。どうもです。
mitsuさんからコメント付いたから思わず「武田盛衰記」のエラッタでもあるのかなと思いました\(^_^)/
 さてプレイ前はあまり期待していませんでしたが、戦闘解決時に白熱するという戦国合戦シリーズ特有の盛り上がりのある一品で、プレイして面白かったです。今回ヒストリカルシナリオを堪能しましたが、ヴァリアントもそそるものがありますねえ。長篠ですか?負け戦をも堪能する私にはたまらないシチュエーションですねえ。

ご無沙汰しています。ちはら会のmitsuです。

「武田盛衰記」は、ちはら会でもいつかプレイしたいと思っています。三方ヶ原は、徳川側のモラルの高さとターン数の短さによって、貴AARのように、ほぼ膠着状態で終了することが多いようです。

ちなみに、ヴァリアントの織田軍主力の登場を入れると、マップ全域での戦闘が発生し、かなり楽しかった覚えがあります。史実シナリオでは、活躍の場が少ない信玄本隊も十二分に使えますし・・・。そう、実は真田兄弟を活躍させたいだけなんですが(笑い)。

ぜひ、続きのAAR(特に長篠)もお待ちしております。

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