日清戦争(GJ)プレイ
戦いはまだ続く。次はK氏が前々からプレイしたいと言っていた日清戦争だ。
K氏は筆者と違いマップに対してコマ数が少ないゲームの方を好む傾向があり、そういうゲームをプレイして真髄を見てしまった時は筆者がもれなく餌食になっていたりする。
と言うわけで筆者の勝ち星を少しでも多くする為にはそういうゲームを避けなければならない。
が、ゲームとは相手があってなんぼのものである、相手のプレイしたいゲームも均等とは言わないまでもそこそこプレイしないと、傲慢などとレッテルを貼られる恐れがある。もちろんその逆の相手のプレイしたがるゲームしかプレイしないような人間は、主張の無い輩として疎まれてしまうので、何事もバランスである。
今回はそのバランスである。いや違った。実は筆者もプレイがしたくて、珍しく両者一致でプレイ開始である。
プレイは筆者が日本軍、K氏が清軍を受け持った。前回の話でK氏が日本軍をプレイするような話で進んでいたような記憶があるのだが、何故か今回は清軍をプレイしたいのだという。
筆者のプレイは、このブログを見ていただければおわかりのように勝利条件を目標とするのは当然のことながら、何らかの方針を立ててそれに向かって邁進するという事が多い。
今回もそういう方針を立ててプレイすることにした。
「直隷平野決戦構想」だ。
もちろんマップには直隷平野(現在の河北省北京あたり)は書かれていないので、隣接する東三省(現在のの遼寧省他)の奉天~山海関までの都市・町を占領するという感じだ。それまでに清軍の野戦軍を捕捉するという構想だ。
マップには朝鮮半島基部から旅順~遼陽~奉天というおなじみの戦場に、山東半島が別枠で描かれている。
山東半島には清軍の艦隊、「北洋水師」が駐留し、日本軍の海上機動を妨害している。あるターンにこの北洋水師は日本の聯合艦隊と海戦の結果、消耗すると言うイベントがあり、以降の海上機動が緩和される。北洋水師は除去すると勝利得点となり、かなり高額な得点源である。
で、山東半島は手負いとなった艦隊と守備隊が存在し、これを蹴散らかす事をしなくてはならない。しかしそれは部隊の分派と上陸作戦というコマンドポイント食いの作戦を行わなければならず、余裕がないと中々決断しにくい。
今回その方針から山東攻略を最初から諦め、満州平野に雪崩れ込むという拙速を重んじる戦略である。果たして成功するのか?
プレイ開始。平壌には1個部隊が防備している清軍に対し、日本軍は2個旅団投入できる体勢にある。ただし、それはコマンドポイントの割り振りによっては1個旅団を先行させ、弾薬ポイントとして備蓄してから、後続の旅団を当てるというと言う方法や、2個旅団両方機動させるという方法や、ポイントによっては全く構想が変わってくる。
日本軍はダイスの目分のコマンドポイントがもらえるが、清軍は2個振って低い目の方を適用される。両者を比較して大きい目の方がそのインパルス(3回ある)の主導権を握る。
1ターン3インパルスあるのでまあ何とかなるかと考えていたが、よく考えると弾薬ポイントを持って戦闘を行うので、最低限自分が防御する時の分も残しておかなければならない。戦闘はダイスパワーであるので、弾薬ポイントが無い戦闘では目も当てられなくなる。
取りあえず第1ターンは川越攻撃というペナルティを越えて平壌を陥落せしめた。平壌は2ポイントの勝利ポイントを得られるので、あと残り18ポイントである。
初期配置を清軍プレーヤーが行った為に、日本軍の初期配置や増援まで勝手に並べてあった。平壌の戦いと言えば野津道貫の第5師団が攻略に当たっているので、ここは歴史的に第5師団に当たらせたかったが、よく見ると第1師団.....次のターンの増援は第2師団、その次のターンは第3師団...っておいおい番号順かよ!
初期配置をしたK氏へ歴史的な思い入れって無いんかいと突っ込みながら、よくよく考えれば日清戦争なんてドマイナーな戦争など知っている方がおかしいか...はたまた近現代史について興味を抱かなかった方がおかしいのか、まあユニットは同じレイティングやからしゃあ無いかと言うことでゲームは続行した。
続く安州の戦いでも日本軍は1個師団による攻撃で、難なく占領できている。ダイスパワー故に被害は出ているが、弾薬ポイントを消費することでステップロス(消耗)を回復できるので被害は軽微である。
攻撃はいわゆるダイスパワーだが、攻撃・防御に弾薬ポイントが必須である等は先に記したが、攻撃時に準備下攻撃と称して弾薬ポイントを倍消費することによって、攻撃力1.5倍で処理できるようになる。なお、攻撃力は振れるダイスの数であるので、1個師団10の攻撃力は普通10個ダイスが振れるが、準備下攻撃では15個になってしまうのだ。さすがに15個も振れば大抵の戦いには勝利し、上手くいけば殲滅も可能である。
安州の戦いで清軍の時間稼ぎがあまりあてにならないと悟ったのか、安東、鳳凰城のラインで抵抗線を引いてきた。清軍は今まで1ユニットないし2ユニットで戦闘している為に4個から8個までのダイスしか振れなかった。それを3ユニットから4ユニットまで増やしてダイスの振れる数を増やし、日本軍に打撃を与えることを画策した。日本軍ユニットの壊滅はー2点である為戦局には大きい。
義州を足がかりにして安東を総攻撃した日本軍は難なく安東を攻略し、鳳凰城に迫った。敵ZOC内ではユニットの回復は出来ないので、鳳凰城の前面にはステップロスした日本軍ユニットが敵前にさらされてしまった!
清軍絶好のチャンス!だったが攻撃されることなく次ターンの日本軍の攻撃にさらされ、鳳凰城も難なく陥落し、せっかく集結した清軍はちりぢりになって山中へ姿をくらました。
日本軍にとって重大な事態が発生しつつあった。清軍の反撃もどきの為ではないが、スケジュールに大幅な遅れが出てきていることであった。
その理由は記事中にあまり書いていないコマンドポイントの出目による。これまでにコマンドポイントのダイス振りは各インパルスの劈頭に行われるが、数度にわたって両軍ゾロ目でそのインパルスがキャンセルされたり、ここぞという所で清軍がインパルスを取るという事態が発生していた。さらに平壌、安州、安東、鳳凰城の戦いで弾薬がみるみる減り、攻撃を抑制しないといけないという状態になりつつあった。
防御用の弾薬ポイント消費狙いで清軍の反撃もあって良さそうだったが、手ひどく打撃を喰う事が多かったので、清軍の積極的な攻撃はなかった。
その間にイベントで黄海海戦が起き、日本軍の上陸作戦がやっと可能になったが、積極的に戦闘が出来ない懐事情があったので、北は摩天嶺で立て直して反撃を狙う清軍と対峠し、手薄な大連へ上陸し旅順を窺った。
コマンドポイントの悩んでいるのを見て取ったか清軍は摩天嶺のラインに兵力を集中して、必死の防戦だ。日本軍は迂回して栃木城から牛荘を狙うべく前進したが、清軍の増援が間に合い一時的に止まってしまった。さすがに止まってしまうと非常に拙いので、山東半島へ兵を送る事も考えられたが、ポイントと兵力の枯渇で初期の方針を貫徹することになった。
弾薬をため込んで、攻勢に打って出た日本軍は死力を尽くして攻勢に打って出た。そのダイスは鬼神が乗り移っているのかと思うほど、火を噴き、ハードポイント摩天嶺を抜き、満州平野に打って出た。
最終ターン。もはやドライブのように満州平野を走り抜かないと勝利はないが、此の期に及んでコマンドポイントに祟られる。しかし日本軍は強かった。お父さんは強かった。
立て続けの戦いで、奉天、遼陽を奪い清軍の心胆を寒からしめた。
が、得点的には日本軍15点、ポイントの関係で旅順は攻撃できなかったので、この攻撃を行われたとしても2点が上積みされるだけで、山東半島で得られるであろう得点7点を考えるとやはり山東半島作戦を発動させるべきだろうという思いを強くせざるを得ない。
そう考えると政治的な観点からこの戦争を指導した明治の指導者達の先見とバランス感覚には脱帽せざるを得ない。
« アクロス・ザ・ドニエプル(CMJ75)プレイ | トップページ | モスクワ電撃戦(CMJ75)プレイ »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント