12月の活動
12月は11月よりもあまりプレイにこぎつけなかった。一つは家の工事があるのでそれに対応してレイアウトを変更する事と、それに伴って師走の大掃除を兼ねて行うという、掃除掃除掃除の毎日であった為だ。
常々から整理整頓が行き届けば、大掃除など必要ないわけで日頃の不精が祟って一大イベントどころか一大難事業となってしまう。
ウォーゲームと言えば箱ゲー、ZIPゲーにかかわらず、意外と場所を占有するものである。嵩張るコンテンツというのは生活空間を浸食するものであり、ついぞ最近何十個かを手放す事にした。
1個1個に思い出があり、箱詰めする手は震え、頬には冷たいものが流れているが、心を鬼にして手放す事に決した。
さて、そんな「里子」話はどうでもよく、今回プレイできたのは以下の2つである。
- 東部戦線(EP/CMJ)神々の黄昏シナリオ
- PLATOON(AH)側面防御シナリオ
どれも過去にプレイした事があり、簡易な戦術級であるが今までにはなかった傾向である。
東部戦線(EP/CMJ)神々の黄昏シナリオ
東部戦線は思い出深いゲームの一つだ。何と言っても筆者が初めて買った本格的ウォーゲームで、ウォーゲームと言えばEWEの関ヶ原しか知らなかった少年にとって、本ゲームのルールと概念は理解するには高すぎる壁であった。
普通の少年であれば、ルールの段階で挫折してしまったならば、お払い箱になるものだが、筆者の場合何故かずぅーっと読み続けてコマを動かし続けて解読作業を続けてある日突然(半年後ぐらい)全てのルールが繋がった。
何故そこまで執着したのか、何故突然解したのかは今となっては不明だが、本格的ウォーゲームの出会いはこのゲームが始まりで、懐かしい思い出一杯のゲームの一つだ。
さて本ゲームは装甲擲弾兵システムと言われる戦術級のゲームであり、兵器、国別の性格が劇画化されたユニークなゲームだ。今の目で見ると物足りない箇所や、シナリオの戦力などに時代を感じさせるが、今プレイしても面白いスピーディな展開はゲームとゲームの隙間プレイとかでも充分満喫できる。
今回は東部戦線としては白眉にもあたるラストシナリオ「ベルリン攻防戦」だ。このシナリオはK氏の方からやりたいという希望があった為プレイする事になった。
ドイツ軍は初期戦力や増援などはほとんどダイス振りによって決定され、ソ連軍の初期戦力はポイント制で割り当てられたポイント内の戦力で自分なりに設定してゆく。
ソ連軍は戦力を二分し南北の盤端道路から出現する。道路は市街地では唯一視線が通る箇所でもあるので、配置のしようによってはいきなり伏撃される可能性もある。北は市街地を利用しドイツ軍に近寄るのみとなった。が、場所によっては地雷を敷設された地点があり、吹き飛ぶソ連軍T34。南では待ち構える非視認下のドイツ軍スタックに対しソ連軍はT34を先頭に弾切れ狙いの突進。
ドイツ軍の臨機射撃に対し、反撃も出来るがソ連軍の特別ルールで2ヘックス以上の射撃に対してダイス修正を受けてしまうので積極的な反撃は出来ない。ようやく相手の正体が明らかにされ、相手のパンターのスタックを撃退した時には死屍累々の白骨街道。
「ぎゃー!飛びすぎ!」と悲鳴を上げたところで味方の戦車が帰ってくるわけではない。増援はポイントで買い物しなくてはならない。
北では国会議事堂をめぐる戦いにて数度にわたる主の変更を経たが、なんとかソ連軍が優位とはいえどう考えてもタイムスケジュールは遅れがちである。
結局スターリン戦車まで投入しながらも、ベルリンは親衛隊を中心に粘り強く戦い続け、逆にソ連軍の戦力がすり潰されという魔女の鍋状態で終局を迎えたのであった。多分モーンケが映画並みに活躍したのだろうか。
PLATOON(AH)側面防御シナリオ
久しぶりにプレイするこのゲームは映画便乗とハンニバルのような後期名作と、スミソニアンシリーズというデカ箱シンプルゲームに挟まれて、あまり話題に上る事が少ないが、プレ・スミソニアンのような位置づけのゲームでないだろうかと考えている。
戦術級でありながら、簡潔なシステムでベトナム戦争らしいクレイモア、バンカー、RPG、鉄条網などもルール化されており、映画の主人公を含め米軍は各ユニットに個人名を載せて各々能力が違うなどという懲りようである。
簡単なシナリオと言う事で側面防御をプレイ。指向性対人地雷クレイモアとかバンカーな
どのルールがないガチンコの戦いをあらわす。迂回中の北ベトナム軍は盤外への突破を目指し米軍側は少人数で待ち受ける。エリアス軍曹とテイラーの活躍が期待される。
チットシステムで、引かれた側が任意のユニット/グループを行動する事が出来る。行動は移動あるいは射撃であり、移動の途中で敵のいるヘクスへ進入した場合、白兵戦が発生する。写真にもあるように、ユニットをクリップで留めて立ててダミーと共に配置し、相手側からは何のユニットがいるのか皆目見当が付かなくなっている。
また、グループユニットで、数人をまとめる事が出来るので1ユニットと思って侮って突入すると数人の敵兵に袋叩きされてしまう事もある。
戦闘は射撃、白兵戦共にダイスパワーで解決され、両者の戦力+ダイス目の差(あるいは修正+ダイスの目)で判定される。ダイス目の差によって戦死、制圧下、効果無しなどに分かれ、CRT無きゲームにありがちな戦闘時の一喜一憂はゲームを盛り上げるのに役立っている。
展開は特別ルールで先制射撃に優位なK氏率いる米軍は筆者前衛の射撃グループとの射撃戦が始まった。米軍の狙いはダミーで翻弄させながら逐次北ベトナム軍の消耗を謀るというものであった。次々と射撃グループの兵達が制圧下に陥るが、筆者北ベトナム軍の目的は戦力の少ない米軍の標定で、射撃グループの背後には突撃グループを伏せさせており、ほぼ全ユニットの位置をつかんでから別に伏せていた射撃グループでテイラー含んだグループを制圧下に置き、その後に突撃グループを送り込むという連携にて確実に屠り、ついでエリアスをも同じ手法で確実に仕留めるという北ベトナム軍のパーフェクトゲームにてゲームは終了した。
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