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2009/04/04

2月の戦い

 いまいちやる気が出ないまま月日が流れている。最近はゲーム自体の購入量も例年にないぐらい少なくなり、ゲームに割く時間も相対的に下がりつつある。

 しかしそうとは言えまったくやる気が無くなったわけではない。ゲーム雑誌は購読しているし、ウォーゲームを扱うWEB、ブログの巡回も余念がない。プレイにつながる衝動がどうも生まれないのはどうした事だろうか?

 そういうウォーゲーム低調DAYSとなってしまっている昨今だが、ずーっと前から企画していたゲームプレイがあった。

 それは「しゅみのしみゅれーしょんげーむ」の主、takobaさんがデザインする帝海第3艦隊をプレイさせてもらう事だ。サンセットゲームズから近日発売予定ではあるが、今まで特にテストプレイに参加する事もなかった。ある日α版かβ版のルールを見せてもらった時に感想を求められたぐらいである。

 そのルールを見せられた時に「これは」と思わせるものがあったので機会があればプレイしたいと考えていた。

 氏との出会いは遡る事2006年9月。ある今は無き本屋さんの話題をブログでコメントしたのが発端である。氏のブログのスタート記事は空母戦のシミュレーションゲームを作りたいから公言して不退転の決意を表明するというもので、数多あるウォーゲームブログの中でもコンセプトが明確であったので注目をしていた。

 もちろん最初の頃は本当に形になるのかな等と思っていたりもしたが、SSGより出版される事が決まったあたりから急速に形になったなーと言う印象を持っている。

帝海第3艦隊

 takobaさんデザインの帝海第3艦隊をプレイしたくなった理由の一つとして、氏の空母戦ゲームは空母戦のメカニズムというか重要要素である航空攻撃を魅せるようになっていたという事だ。今までの空母戦ゲームが全てそうだとは言えないが、航空攻撃を詳細にするとシステムが重くなり、かといって簡略化しすぎると航空機が攻撃するのではなく超絶な長射程の砲撃のようになってしまい、らしさが喪失してしまう。実例を挙げると距離によって航空部隊の戦力集中ができにくくなるとか、高度によって対空射撃、迎撃が可変する等々。

 空母戦ゲームは空母が見つかったらおしまい的なところがあって一般的な陸戦のゲームに比べて興奮曲線のピーク(ゲームの盛り上がり)が急峻でかつ急激に落ち込むところが不利かなと言う気がしていた。

 帝海第3艦隊は作戦的局面でも興味を抱かせるような規模のゲームでSWWASのSOPACや日本機動部隊のソロモンマップを思い浮かべれば良いだろう。艦隊を編成し、勝利条件を満足させるように行動させるわけだ。

 また編成、とあるようにSSゲームのミッドウェイ空母戦で取り入れられた部隊編成が史実と可変する可能性があるという事は敵の兵力、作戦目的を隠蔽する効果があり、全てを分かった上での腹の探り合いにならなくて良い。

Imgp5680

 ゲームプレイの詳細はtakoba氏の記事に詳しいが、筆者が米軍を担当し、K氏が日本軍を担当した。双方アグレッシブな兵力運用をしたため、準鷹やロングアイランドが沈没したり、ヘンダーソン飛行場は艦砲射撃によって火の海になってペンペン草が生えないぐらい穴だらけにされたり、艦隊戦を恐れて米軍の揚陸を途中切り上げしたり、米軍の空母部本隊は見つからぬまま日本軍の空母本隊を発見したが、遠距離攻撃のために思うように戦果が挙がらなかったり等、所々興味深いルールやエピソードを話しつつ楽しむ事ができた。

 親しくしているからと言うわけではないが、非常に面白くプレイできた。三部作という事でもりつちさんのソロモン夜襲戦などと3in1となるがこれ一作でも充分単独タイトルとして発売できるのではと思った。発売はいつになるか分からないけど製品化が楽しみだ。ちなみに筆者はプレオーダーしているので発売を心待ちにしている一人だ。

◇◇◇◇

 さて、プレイ後は午前よりゲームのインスト、プレイの補助等々裏方となっていたtakobaさんが遠路はるばる来ていただいているのにプレイせずに家事につくのは拙いので、3人でプレイする事にした。

 時間を確認するとさほど余裕あるわけでもなく、かといってなんにもせずにボーッとしているのもナンなので、何をプレイするか協議する事にした。

 この中で最も人気があったのがかの有名な「ガンスリンガー」だった。こういうman to manな戦いを扱うゲームはK氏があまり食いつかないとジャンルだったが、意外と食いついていたのには驚いてしまった。

 しかしガンスリンガーはシステムをインストできるのはtakobaさんしかおらず、3人で割ってプレイするにはどうしてもつらいのでここはtakobaさんが持ってきていたもう一つのゲームをプレイする事になった。

 プレイしたゲームは「幕末維新始末」だ。戦国時代と人気を二分すると言っても過言でないテーマの幕末を扱う戦略級ゲームだ。

◇◇◇◇

幕末維新始末
 幕末を扱う戦略級のゲームは人気の割にはあまり普及していないし、今入手できるものも皆無に近い。本ゲームはそんな状況を打破してくれるであろうと考えている。
 筆者はあまり幕末に詳しくないので、システムはtakoba氏、人物談・情勢などの解説はK氏にお願いしてプレイする事にした。
 手元にゲームを持っていないのでうろ覚えだが、エリア戦でカードを使用するタイプのゲームでユニットは太平記などと同じく人物が各パラメーターを持ちつつ兵ユニットを率いるというもので、政治的にどう有利に持って行くか、軍事的にどう優勢になるかと言う駆け引きをしつつ戊辰戦争を引き起こし、分裂した日の本の制覇を試みる。

Imgp5684

 筆者とtakoba氏の薩長側はK氏の幕府側に抗しつつ西日本の勢力を広めつつ戦争を引き起こす切っ掛けを掴めぬまま、ズルズルと時間を空費してしまい幕軍の背後に回り込むなどトリッキーな手段を用いたりしたが、天保山が外国軍に占拠されたりしてK氏率いる幕府軍の巻き返しを許しかねない状況でプレイを終わってしまった。
 プレイ後の反省で今日へのリーダーを送り込まなかったのが政治的な敗因かもしれませんねという事で、前半の政治的な策動と戦争開始後の軍事的な行動の2つのシチュエーションが楽しめるのではと感じた(今回はそこまで進みませんでしたが)。

 あるジャンルに興味を持つ時、戦略級のゲームはいい切っ掛けになるので是非製品化される事を期待したい。

 さてプレイ後は近場の飲み屋さんで夕食を共にし、エアスペの話やら好みのゲームの話やらゲーム以外の話も織り交ぜながら3人ではあるが大いに盛り上がった。

 次は大阪に出現です。

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コメント

mtj様
どうもです。
幕末維新始末は持ちゲームではないので詳しく書けないのが残念なほど興味深いゲームでした。もしかしたら日本史ゲームの穴を埋める事になるかもしれませんね。発売したら買いますよ!

takobaさんの第三艦隊楽しみですよね。財布が対応できるかが心配です。今から準備準備。

拙幕末ゲームを遊んでくださり本当にありがとうございます。まだ公開前のものなので、厳しいご批判をいただけると嬉しいです。来年の大河を見ながら皆さんに楽しんでいただけるといいなあ。

こちらこそお世話になりました。記憶が薄れてきたのでTAKOBAさんところのリプレイを待って書き始めたワケではないのですが、どうも最近思うところがあって遅れてしまいました。ともかく二作ともインストさせてしまってすいません。次回もよろしくです。

その節はお世話になりました。
年度末の殺人的な業務事情もようやく落ち着いたので、これから秋くらいまではゲームにも力を入れたいと思います。
その後は本業が怒濤の忙しさを迎えますので、また修羅場ですが・・・

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