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6月の戦い(2010年)その1

 前回の更新より半月が過ぎようとしている。ウォーゲーム的には何をしていたかというと何もしていないに等しいのが日常で、プレイしているのが非日常かもしれない。
 とはいえウォーゲームの周辺といえる関連事項はそれ相応に行動しており、ルールを読んでみたり、関連する書物をひもといてみたりとしていた。
 最近、市川さんのところで見かけた写真スクラップを見て思わず気になってしまった。
その写真というのはBGGで掲載されていたというカードドリブンの分類をしているチャートで、難易度や発行年次、プレイ人数などで区分されており、カードドリブンの始祖と言われるアバロンヒルのWe the Peaple!から今年発売の改訂版Washington's Warまでを扱っていて様々なゲームが載っている。
 掲載されるゲームはほとんどが聞いたことがあるもののプレイしたことが無く、プレイしたことのない理由はソロプレイしがたいと言うものが多い。
 よくよく考えれば所持するゲームも多いのでこのまままでは死蔵してしまうことにもなりかねないので、一念発起してプレイをしてみるべと一人で盛り上がってしまった。
 そう言えばShifting Sands(MMP)やEmpire of the Sun(GMT)等はもりつちさんなどもプレイされるし、プレイできるリストを広げるためにもCDSゲームも少しづつプレイしなければならないかと更に思いを強くした。
 Empire of the Sun(GMT)はやや難易度が高いのかそれとも僕がダメ男なのかと思っていたらこのチャートでは難易度が高かったのでちょっと胸をなで下ろしたり。まずは古典的な難易度の低いヤツから攻めるべとチャートを見るとWashington's War(GMT)やHannibal(VG)が挙がっていた。これはこの辺から攻めようかと言うことで今回プレイする事になった。

Washington's War(GMT)
 元はWe the Peaple!(AH)のゲームでカードドリブンシステム(CDS)と言えばハンニバルとともに引き合いに出されるゲームの一角を担っている。ハンニバルとともにアヴァロンヒル後期の作品でエポックメイキングな作品群だったようで、その後のゲームデザインに大きく影響を及ぼした。
 We the Peaple!/Washington's Warは日本ではあまり聞き慣れないジャンルであるアメリカの独立戦争をテーマとした戦略ゲームだ。
 アメリカ北東部13州とカナダがマップには描かれており、各州(コロニー)は数個の地点(スペース)に分割されていて、各スペース間は移動できるできないを明示されている。いえばポイント・トゥ・ポイントだ。
 カードはイベントと作戦行動カードに大別され、作戦カードで軍を活性化し起動するか、支配マーカーを配置変換するか(あるいは増援)を選択できる。
 イベントはイベントとして利用するかただの捨て札とするか、支配マーカー配置用の捨て札とするか戦闘用捨て札とするかなど使用できる。他のCDSと違いイベントで軍の活性化の代用(活性化するイベントもある))はできないと言うことだ。
 ゲームは筆者がイギリス側、K氏がアメリカ側となった。
 カードは各軍7枚配られ、イギリス側が戦役カードを使用する宣言を行わない限り普通はアメリカ側が先攻する。

 初期配置や状況はワシントン率いるアメリカ側はボストンにハウ将軍率いるイギリス側を追い詰めていた。とは言え独立の序盤戦と言うことで植民地13州の内アメリカ側が掌握しているあるいはイギリス側が掌握している拠点も数が少なく、点と点の支配でしかない。

 果たしてこの状況下でイギリス側は堪え忍んで増援で多方面からのアプローチで支配地域を広げ、更にはボストンへの圧力を和らげるように画策した。

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 敵将ワシントンはアメリカ側の中では随一の能力を持つ将軍で、移動制限MAXの5戦力を持つ好機を活かして、先んじてボストンのハウを蹴落とす直接的な方法を選択した。

 イギリス側の兵力補充はターンごとに固定であり回数が制限されるが、アメリカ側はカードの消費によって同じく回数の制限があるが可変である。この辺の補充の風通しの良さを見通しての攻略であったが、対するハウ将軍はワシントンに優越する将軍で、戦闘修正ではアメリカ側に不利であった。

 多分にボストンを巨大な捕虜収容所にしせしめ、他箇所での展開を制限する策であったが時期尚早であった。

 ワシントンは数度にわたる攻勢をハウによって撃退され、本ターンを終えてしまった。

あまりの不甲斐なさに罵詈雑言が。

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 ワシントンの攻撃をかわせたと言っても、本ゲームでは戦闘の解決方法はダイス+戦力+ダイス修正の総計を比較するだけで勝敗を判定し、各軍の損害はそれぞれのチャートで求めるという形になっている。

 敗北側の損害はダイスの目により3段階の被害が発生するが、勝者側は相手将軍の能力によって可変しダイスチェックで損害が出るかもしれないというもので、ワシントンの場合この数値がよいのでかなりの確率でワシントンを退けたとしても損害が発生する。

 このままではヤバいのでコーンウォリス将軍をニューヨークに上陸せしめ、ワシントンの背後と大陸会議という司令部みたいなもの両方を狙えるように部署した。

 しかし残念ながらイギリス側のカードは作戦行動カードがほとんど無く、イベントの連発でこれ以上何ともならなかった。

 対するアメリカ側も戦力の補充と大陸会議の防衛に兵を回す、支配地を広げるぐらいで大きく戦局は動かなかった。

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 大陸会議を狙えなくなったコーンウォリス将軍はハウ将軍救援へと向かい、グリーン率いるアメリカ側を破りワシントン軍の側面に機動し、カナダからはカールトン(タールトン?)将軍を南下せしめワシントンを包囲するように機動した。

 もちろんワシントンの背後を塞ぐことによってハウの危急を救うと言うこともあるが、ボストン方面から戦面を拡大してリーダー3人を活かせる、つまりイベント戦略カード「大戦役」を活かすための布石であった。

 普段なら戦略カードで機動する将軍と戦力=軍は1人だが、この大戦役や小戦役カードを使用すると将軍を一気に3人あるいは2人を活性化させることが可能となり、怒濤の進撃も可能だ。

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 しかしその目論見はワシントン将軍の小気味よい反撃で頓挫する。ワシントンは活性化させる戦略値が低く、低レベルの行動カードで機動することが可能だ。要はフットワークが軽い。低コストだ。

 それに対しイギリス側の将軍は能力が高いものが多いが、高コストな指揮官が多く、カードの巡りによっては機動する回数が少なくなってしまう。

 ワシントンは包囲環から脱し、さらにカールトン将軍を撃破し、とって返してコーンウォリス将軍に激突した。

 ボストン方面から脱したいのにまたもや逆もどりとなってしまった。

 幸いコーンウォール将軍はワシントンを撃退し、栄光ある英軍の名誉を守ったがその前にカールトン将軍が敗れているのでイギリス側は正規兵特典というダイス修正を失う事となってしまった。

 イギリス側はさらに戦域を広げるためノーフォークにバーゴイン将軍を上陸させ、牽制をかけた。

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 バーゴイン将軍は北上しアメリカ側のアーノルド将軍と撃破し大陸会議を蹂躙したが、ワシントンの南下と新手のラファイエット将軍により粉砕されてしまった。

 南部戦線にカードを取られ、北部のコーンウォリスとハウ両将軍は微動だにできず、このチャンスを活かせることはなかった。やはり高コストな将軍は動かしづらい。

 とは言え再び北部へととって返されるのも不味いのでクリントン将軍をフィラデルフィアに上陸させ、相手を釘付けにした。

 このターントンでもないイベントカードが発動された。

「独立宣言」だ。

 独立宣言は13州に1個ずつ支配マーカーがばらまかれてしまうので、場所によってはその州の支配が米軍側に移ってしまう。

 州の支配権はその州に所属するスペースがどちら側に多いかで争われるので、北はカナダからフィラデルフィアぐらいまでしか支配スペースを置けていないイギリス側は圧倒的に不利となる。

 不利とは一つは戦闘の局面で民兵の支援というダイス修正を貰えるが、それは州の支配を握っている側が得られる特典だ。

 また最後の一つはゲームの勝敗だ。ゲームの勝敗は盤上にユニットがいなくなったらと言うサドンデス条件以外はイベントカードによって可変する終戦年度時点での支配数で判定される。

 独立宣言はそういう意味でこの時点では異常に不味いイベントなのだ。

ちなみに引いたのは筆者。あれ?

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 ならば討って出るまでよ~!

 とロングアイランドから討って出たコーンウォリス将軍はラファイエットを撃破しフィラデルフィアへと入城する。

 身軽なワシントンはコーンウォリス、クリントン両者へと攻撃をかけるがダイス目に祟れまくっていて全く攻撃が成功せず。

 もはや九割近くの敗戦投手ではなく敗戦将軍だ。盤上では常敗将軍と揶揄される。

 なんとかして敵方の支配マーカーを減らすかあるいは上回りたいが、カードが不足している。更にイギリス側の場合は支配マーカーの配置に制限があって、アメリカ側並みに自由度がない。

 終戦年次は可変という事で現在はまだ余裕があるがいつ何時年度が繰り上がるか分からない。

 さらにはイベントカードによってあるいはイギリス側の敗戦によってアメリカとフランスが同盟するのも間近だという観測だ。

 同盟がなった場合、欧州での大戦が始まり戦力の引き抜きや、制海権が必ず英側に無く封鎖される海域が発生することや、フランス軍の増援がアメリカ側にもたらされてしまう。

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 戦略カードの配布で筆者の手に終戦カードが握られていた。このターンつまりこのターンの年にゲームが終わるのは確定となった。

 とは言えフィラデルフィア戦域はニューヨークでワシントンに敗れコーンウォリス将軍は敗走、カールトン将軍がヨークタウンに進出、その他蒔ける支配マーカーを蒔いたがどうにも勝利は見えてこない。

 あまりに消極的な活動にアメリカ側も怪訝であったが、最後のカード終戦カードを提示されて納得した。

 しかし英軍は5州支配せねばならないのに対し4州、アメリカ側が7州支配する所で7州支配できたということでアメリカ側が勝利を手にすることとなった。

 最初はイ戦略カードの使い方割り振り方に戸惑ったが、基本そんなに難しいルールではないので案外サクサク進んだ。

 対戦者のK氏は勝利したものの会戦でほとんど勝利の美酒に酔えなかったことからさほどいい評価は貰えなかったが、初プレイであることともう少しプレイを進めればその評価も変わるだろうか。

 なお本ゲームは改訂版とあり前のバージョンとの差異はゲームジャーナル誌最新号に詳しく載っている。

 特にデラックス版とか謳っているわけではないが、最近の新興メーカーの再版のようにゲームの作りは結構ゴージャスで、マップはハードボードでアヴァロンヒルのハードマップのように折り畳み式だ。箱もしっかりとしておりカードと収納するために段差のある上げ底だがそこも作り込まれているので他のゲームとの差を感じた。

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コメント

市川さんこんばんは!
「Unhappy King Charles !」は僕も興味があって所持しています。ハンニバルよりこっちの方が難易度が低いという事になっていたのでこっちも視野に入れています。「Clash of Monarchs」はこの間初めて知ってちょっと興味ありです。

おおぅ、あの写真でモチベーション上がりましたかー。
僕も未プレイのカードドリブンゲームは結構あって、
「Washington's War」も気になってますが、
その前に「Unhappy King Charles !」か
「Clash of Monarchs」を遊びたいんですよ。
なかなか買い揃えられないんですが……(*^-^)

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