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9月の戦い(2010年)その3

 箱館戦争を終えた我々はそれが当たり前かのように2in1の片割れ函館湾海戦をプレイする事にした。

 函館湾海戦は函館戦争中の新政府軍と旧幕府軍との間で戦われた仮想戦を含む海戦を扱い、蒸気船時代の軍艦の海戦は珍しく更には箱館戦争のゲームとしても珍しいので非常に貴重。また接舷攻撃を行ったと言う点も見逃せない珍しい題材を扱ったゲームだ。

 海戦のゲームと言えば本邦ではWW2のものしかないのではないかと言うぐらい限られているが、最近では帆船時代の海戦を扱う「Flying Colors」(GMT)がシリーズ化されたりしていてこの海戦の前の時代を知る事ができる。またATO誌からはリッサ沖海戦のゲームも出ているので同時代の装甲艦(甲鉄と同じ)同士の戦いをプレイできるようだ。

箱館湾海戦(WGJ6)

 本ゲームはウォーゲームジャパンの6号中の1作と言う事で海戦ゲームとは言え非常に簡単な部類に属する。おそらくは一二を争うのではなかろうか。
 簡単にシステムを解説すると、ユニットは右舷左舷に射界を持ち、記された移動力を移動できる。外輪船は一回の移動で一度しか回頭できないが他の船は1移動力ごとに1回頭(60度1辺)できる。移動、右舷射撃、左舷射撃、回復というチットが両軍にあり、イニシアチブ側がランダムに引いた1個を任意のタイミングで使用できる他は手順がチット引きで実行される。
 戦闘は箱館戦争と同じダイスの揃い目-1ヒットというブース戦闘システムを用い、出たヒット数(命中)と目標の装甲力を比較し、上回れば損害マーカー1つが置かれ、損害の重なりによって速力低下だったり砲撃力低下、行動不能・沈没だったりする。さらにダイスので目全てを合計し防御力と比較し上回れば混乱となる。混乱に混乱の結果は損害1追加されるので加速度的に沈没に近くなる。
 陸戦であった賽の目をひっくり返すという特典は本ゲームでもあり、アームストロング砲というルールによって「甲鉄」のみ1個ひっくり返す事ができる。

 シナリオは阿波沖海戦、宮古湾海戦、松前沖海戦。函館湾海戦の4シナリオ。松前沖海戦以外はバリアントがあり、2in1ながらマイナー海戦ながらも充実している。

 と言うわけで筆者はまたしても新政府軍側を担当した。K氏は熱心な幕末ファンではあるが戊辰戦争が始まると興味があまりないのか鳥羽伏見以前がお気に入りだが、出てくる人物はほとんど知っているので違和感なくプレイできるみたい。ただ事あるごとに「新撰組嫌いやねん、どっちかというと尊攘派」とかいいつつ新撰組始末記では佐幕派、このゲームでも旧幕府側を担当している。

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 ゲームはK氏の希望によりシナリオ松前沖海戦をプレイした。松前城を砲撃するために接近する新政府軍艦隊を旧幕府軍艦隊が迎撃するという仮想戦のシナリオ。選択した理由は派手になりそうという単純な理由。
 筆者の艦隊は2本マスト装甲ブリッグに分類される「甲鉄」(1358t)、外輪船「春日」(1015t)、内輪式蒸気コルベット「朝陽」(300t)、スクナー型3本マスト「延年」(400t)、スクナー型3本マスト「丁卯」(236t)が続く。

 対するK氏の旧幕府軍艦隊はシップ型3本マストフリゲート「開陽」(2590t)、 3本マスト外輪式コルベット「回天」(710t)、スクナー型3本マスト蒸気船「蟠龍」(370t) 国産蒸気砲艦「千代田形」(140t)が同じく列を成している。

 海戦は松前砲台の撃破を狙う新政府軍とそれを阻止する旧幕府艦隊という構図で、松前砲台を撃破すれば新政府軍の勝利だ。もちろん艦船の損害は考慮に入れられる。

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 戦いは単縦陣で始まったのでどちらが頭を押さえるかと言うお馴染みの行動に出る。新政府軍艦隊としては強力な甲鉄を先頭に、敵の目前で回頭し集中射で先頭艦を沈黙させ、その後は沿岸沿いに突き進み、ガダルカナルのヘンダーソン飛行場砲撃のように砲撃する事を目論んでいた。

 しかし思わく通りに行かないのは世の常で、先頭を取るつもりが逆に「甲鉄」や続く「春日」が集中射撃を浴びる事になった。
 と、言うのはイニシアチブ側がホールドしているチットによっては混乱する艦がない状態で
先に「回復」チットを使わせたり、あるいは自分が有利な位置に占めるように移動チットを保持し続けたりあるいは先に使ったり、左右ある射撃チットも使いようによっては大いに有利となる。

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 とは言え「ご免なさい。引き返します。」と言う風に終えられないのでここは断固として突っ込む。死中に活を求め一挙逆転を図りたい所。

 ここで「甲鉄」を単縦陣から切り離し、今度は「春日」「朝陽」が損害を喰らう事になるが、今度は幕府側の「開陽」「回天」「蟠龍」に被害が出るようになり乱戦の様相となる。

 「春日」がそろそろ危ないのはやむを得ないが敵の先頭主力艦「開陽」が手負いとなりこちらの「甲鉄」は無傷で終える事ができた。

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 新政府方の艦隊はようやく序盤の構想が実現できるようになり、「甲鉄」と「朝陽」が敵艦隊前でターンしたり、あるいは敵艦隊の進路を横切って腹背に艦船を移動させる事に成功した。

  しかし幕府方の主力艦に撃ち付けられた「春日」は遂に損害続出し、期間停止、更には「蟠龍」「千代田形」によって葬り去られてしまった。近接戦で逃げだそうと思った時には損害累積し、浮かぶ目標となってしまったからだ。

 同じ運命が「開陽」を襲う。「朝陽」や「甲鉄」の射撃が「開陽」を吹き飛ばし、表面上は両軍互角の状況。旧幕府側は最強艦「開陽」失った意味は大きい。

 ところが未だこの状態になっても新政府軍艦隊が松前砲台を射撃しないのにK氏が「いつなったら撃つねん!」と筆者にご注進。要は眼前の小事に気を取られて大事は忘れていないかとの事だ。

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 もちろんそれは先刻承知の介。「甲鉄」を差し遣わしている。残敵は「朝陽」「延年」「丁卯」で充分かもしれない。特に3艦で手負いの「回天」を仕留める事は容易い事だろうと思われた。

 が、ここでうまくいかないのがいつもの「ぐちーず」せっかく射程距離の半分に収めたりして振れるダイスをMAXになるようにしたつもりがこういうときに限って揃い目が出ない出ない。
 逆に「回天」「蟠龍」「千代田形」の反撃でこちらが手負いとなった。
 さらには「甲鉄」のダイスも奮わず、砲台が「混乱するだけ」となってしまった。
累積する損害は双方1隻ずつ沈没、共に4損害喰らっているので同数は旧幕府側の勝利とあるので新政府側の敗北となった。

 面白いです。悲しいのはマイナーな戦い故、興味を持って貰えるか。急遽追加されたゲーム(デザイナーズノート)とは言え2in1のサブの方に甘んじるのではなく並立したゲームと感じました。

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