9月の戦い(2011年)その2山科会
前回の彦根会の帰路に車中では久しぶりにゲームをプレイして堪能できた等の話をしながら帰っていた。お約束の次のゲーム会は何にしようかなどと話しながら、開催日はいつかなどというように次第に具体的な話へと発展してゆき、最終的には次の週にはと言うことになった。
実際に予定日が近づくと残念なお知らせが飛び込んできた。予定日としていた日曜日に仕事が飛び込んでしまったという。
このまま次回に持ち越しかと思われたがダメ元で前倒しはできないだろうかと提案した所、たまたま1日だけ大丈夫な日があったのでその日に開催することとなった。
なお、今回は急に前倒ししてしまったために準備の方が追いつかなかった。しかしたまたま用意していたゲームがあったのでそれをプレイする事にした。
WHEN TIGERS FIGHT(CMJ1)
記念すべきコマンドマガジン1号の付録ゲーム。つい最近特別に復刻版としてリファインされた。1号が出た頃は本家版のフィルムを使っていたとかで、本家版との差は無かったような。
なぜか本家版、コマンド1号版、コマンド復刻版と3号とも持っているのはこのゲームが1号作戦とインパール作戦をテーマにしている珍しいゲームと言うことと、祭兵団、安兵団、嵐兵団と地元兵団が揃っている珍しいゲームだからだ。
ゲームとしてはZOC無し、オーバーランのようなスタック単位で移動攻撃する浸透攻撃と普通の攻撃である準備下攻撃で雲霞のごとき数量の国民党軍あるいは英連邦軍を粉砕してゆく。
中国の戦線とビルマ・インド方面を一度に扱うことから、それぞれの戦線には制限が有り、例えばビルマ・インド方面ではモンスーンの期間が有りその間は移動コストが増えたり、中国方面では日本軍の浸透攻撃が回数制限されたり等とある。
さてプレイでは筆者が連合軍、K氏が日本軍を受け持つこととした。K氏の率いる日本軍であるから史実にとらわれないプレイをしてくれるだろうと思ったらやはりその通りに縦横無尽に操ってくれることとなった。
序盤に日本軍は英空挺部隊のチンディッツ作戦に手を焼き、インパール作戦の前段のサルウィン進撃では思うように進捗しなかったために、インパール作戦は延期され南方軍からの大量増援を得てから決行する所存らしい。
中国方面では一足遅れて一号作戦発起したようだ。第1期作戦の京漢作戦は順調なようだ。ベトナム方面??からの攻撃も含め苛烈な一号作戦。前線はあっと言う間に切り裂かれる。
中国軍はステップを複数持つ精鋭と無作為に引かれて配置する未経験な集成部隊の2本立て。未経験な部隊は弱体だけで無く単独で都市を攻めることすらできない。しかも戦力未確認状態であるので戦いを開始する直前まで実態がわからないので、思わぬ所に停戦力な部隊が紛れ込んでドカンと穴が空いてしまったりする。
そんなこんなでモンスーンが始まる3ターンとなった。ビルマは雲南軍の活躍で菊兵団(第18師団)が壊滅。中国でも積極的な反撃で1個師団を撃破。思わぬ連合軍の反攻に驚く日本軍。インパール作戦は無期延期か??
しかしそのような局所的な凱歌が上がろうが、中国の戦況は思わしくなく第12軍所属の師団群が跋扈し中国軍野戦集団を次々に殲滅していった。やはり危機は東からなのか?当時の蒋介石総統が喫したであろう焦燥感以上のものを味わう。
ビルマ方面ではマラリアで日本軍は消耗、何もせずに消耗させられて憤慨する日本軍プレーヤー。その為ただでさえ動けない状況に拍車がかかりそれ以外でビルマの動きはなし。
その隙をついてやりたい所だが第18師団を失った日本軍は第53師団や第2師団をこちらの方に回してきている。さらに仏印防衛の第21師団まで駆け付けるとあってはちょっと攻め口が難しい。
一号作戦を殲滅戦と捉えた日本軍は在地の中国軍を次々と撃破し、飛行場を占拠してゆく。飛行場が減れば地上部隊を支援する航空機マーカーが減り、戦力に劣る中国軍は日本軍に打撃を与えること無く消耗度が加速度的に増える。
既に殲滅戦は掃討段階に移行したと判断した日本軍は奥地へと進撃を始める。一号作戦が大陸打通作戦で無くなり、重慶作戦へと変更された瞬間だった。
中国軍は残存の兵力の全力後退及び現地召集されたり再編された部隊をもって首都防衛ラインを引き始める。
首都では総統による妙なアジテーションが繰り広げられるようになった。
「私は諸君ら全軍に指令する。このガミラス本星そのものを持って、ヤマトの前に立ちふさがれ。」(なんでヤマト・・・)
「奴らを亜硫酸の海に・・・」
そんな勇壮な言葉尻とは裏腹に重慶は迂回した日本軍に蹂躙された。コレはちょっとした所では無いウッカリ八兵衛ミス。
しかしフリードリヒ大王もかくやという超精神主義な筆者、敗北は負けと思った側が負けという信念(題目ともいう)。超強気の発言。
「なんのなんの!重慶の前で戦う。重慶の中でも戦う、重慶を後にしても戦う!」
続けざまに成都は日本軍4個師団と温存してあった戦車部隊の突進を受け陥落。
「まだまだ!成都の前で戦い成都の中で戦い、成都をあとにしても戦う!」
しまいには
「ヴェンクの第12軍はどこだ?ホルステとシュタイナー支隊はどこだ?」
と言う妄言まで飛び出す始末。
成都・・重慶を奪回するべく行われた中国軍最後の反撃は日本陸軍航空隊の決死の支援により中国軍と差し違えとなり奪回を防がれてしまった。
とは言え仮に奪回成って次のターンも保持できるかといえば遠巻きに後詰めがやって来ているのでちょっと無理。
サドンデスだ!
残念ながらゲームはサドンデスで終了することとなった。あと2,3ターン粘れば満了だったのに惜しい。
とは言えZOCなし、オーバーランありのゲームでは一度崩れだすとなかなか修復が難しいのは確か。ビルマでの不活性の分中国側に力を割いたと思えばそうなるのも仕方ないのかもと思えてしまう。
一号作戦とインパール作戦を同時にプレイできるゲームはそうそう無い。全く局面の違う戦線をコントロールするというのも興味深い。中国とビルマは影響し合う戦線だって言う視点は日本人と中国人の視点だけかと思ったがそうではないようだ。
今ではユニークな部類に入るのかもしれないけど、ちょっと前によく流行ったZOCなしオーバーラン~通常戦闘のシステムは慣れないとちょっと勘狂うけどアジアの戦場ではちょうどいいのかな。
何だかんだ言ってサドンデス喰らってしまったけど、ま、嵐兵団と祭兵団と安兵団に免じて許してやるっ!
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