2月(2012年)の戦い
今回はいつもの寸劇は無し。
ウォーゲーマーがプレイするゲームを選択する時って言うのはどういう選択があるだろうか?
- 過去の記憶
- プレイ/紹介記事を読んで
- 直接のプレイ仲間から面白かったと聞いた
- 人づてに面白いと聞いた
- 見てて面白そうだった
- 積んでいる順番
- ビビッときた
もっと他にもあるかもしれない。かくいう筆者も色々な経路でゲームについての情報を得、それが欲望として花開くことが多い。
もちろんその経路が多かったり、欲望のはけ方が少なかったりするとどんどんとプレイしたいリストが積ん読状態となり、悶々としなければならないこともあるが、それは横に置いといて割と人から影響されやすいところがある。全く興味の無いものは当然選択されることはないが、元から何か興味があることなどは話しに上がると心のボルテージは上がる一方だ。
先日、スカイプ上にて数度のウォーゲーム談義が行われ、日本各地のウォーゲーマーが集ってあーだこーだとお話をしていた。
その中であのゲームは、このゲームはと言う話は当然行われ、そこの話で出てきたのがBGGのランキングがどうのこうのという話だった。
BGGとはBOARD GAME GEEKというボードゲーム(ウォーゲーム以外の他のゲームも含む)のコミュニティだ。海外のコミュニティであるので英語ベースだが、アカウントを取れば各種リソースや自分のゲーム所持録なども管理できたりするコミュニティだ。パワーユーザーはかなり深いところまで使えるみたいだが、筆者のような葉ゲーマーではとても深淵まで覗くことはできない。
そのBGGが話題に上るのはなんと言ってもユーザーのプレイ数とか評価などによってランキングが存在することだろう。評価が公平なものかは別として何らかの指標としては十分有効だなと感じているが、自分のこれイイ!と思っていたのがさほど高くないときのルルル感はなんとも言えない。
話がだいぶんずれてしまったけど、実は今回プレイしたゲームはこのBGGで高位なゲームを眺めてみたところ、そのほとんどが未プレイだっていうことに気がついた。また高位なゲームでプレイした事のあるゲームはって言うとやはり満足感が高かった。これは残る未プレイのゲームも購入しプレイするべきなのかなと思って今回はプレイする事にした。
TWILIGHT STRUGGLE(GMT)
BGGで栄光のNo.1(ウォーゲーム部門)に輝いているゲーム。一部このゲームはウォーゲームじゃない!と言う方もおられるが、やはりBGGでもウォーゲーム部門だけでなくストラテジーゲーム部門にもノミネートされ1位となっているので要はややこしい立ち位置に居るゲーム。こういうボーダーレスな作品がないといけないと思っている私はこの作品はウォーゲームと思っていたりするほう。まあリアルのウォーも本当にドンパチやる戦(いくさ)から電脳の世界にまで進出しているので、いつも時代にかは電脳での勢力争い的なゲームが出てしまったりするのかも。
それはさて置きそんな超メジャーなゲームをプレイしないのはロシアンキャンペーンやウォー・アット・シー、スコードリーダーをプレイしていない「もぐり」ウォーゲーマーとも思われかねないのでプレイすることにする。
※実際にプレイしていないウォーゲーマーを卑下するものでは無いです。多様性の時代にあっては何でもありです。
本作はWW2終結直後からの米ソの勢力圏争いである。西側陣営と東側陣営の実力行使を含む歴史的イベントを駆使しつつベルリンの壁崩壊以降の冷戦の終結までを扱う。
序盤はやはりというかソ連率いる東側陣営の方が優勢で、イベントなどもなかなかに強力だ。
筆者はダイス勝負で西側陣営を担当することになった。TWILIGHT STRUGGLEはカードドリブンシステム(CDS)のゲームだ。デッキからランダムに選ばれたカードで盤上の諸地域に影響を及ぼしたりイベントを発動させたり、果ては宇宙開発することができる。
このゲームでは冷戦間中の宇宙開発をうまく技術闘争と国威発揚転じてカード繰りの有利化そして嫌なイベントの先送り用に使えるというのがナイスアイデアで思わず唸ってしまった。
CDSゆえカードに記されたポイントを消費して盤上に影響(プラスマイナス)与えるか果たしてイベントを発動させた方がいいのか等の駆け引きがあり面白い。
プレイでは案の定アジア方面で火の手(朝鮮戦争)が上がり東側有利のイベントが立て続けにプレイされ防戦一方。
転じてヨーロッパと中東では若干優位であったかと思ったら、キューバあたりにきな臭くなりそれに対応している間に西ヨーロッパが危険な状態になりそうであった。
どうも序盤から後手後手になっている。これは手札の内容や切り方にも問題があるのだろう。チェックするだけの宇宙開発に至っては完全に躓きソ連邦の独壇場だ。
完全にイニシアチブを握られ続け中盤にさしかかり西ヨーロッパと中東でなんとか足場を保てているかと思っていたら、アジアは日本とフィリピンを除いて赤化し、東ヨーロッパはつけいる隙もなく、アフリカに至っては草刈り場となってしまった。
本ゲームの勝敗は得点差によるものでゲーム途中に20点差がついてしまえばサドンデスとなる。得点は地域をどれだけ支配したかによる地域得点とそのボーナス得点、カードプレイによる得点や得点カードによる途中獲得や、宇宙開発のボーナス特典度がある。
今回東側が宇宙開発で得点したり地域得点や得点カードのプレイによる荒稼ぎにより、一時は西側の巻き返しもあったが残念ながら逆転するまでは至らずゲーム終了目前でサドンデスとなった。
面白い。ストラテジーゲームにも分類されるようにウォーゲームらしさだけでできているゲームではなさそうだ。ウォーゲームにありがちな重さはないけど、ファミリーゲームなどにあるようなライト感だけではない。何とも形容のしがたい魅力を持っていると感じた。その魅力のおかげかどうかわからないけどBGGの写真には本ゲームをハグしたり、プレイする女性の姿があったりする。
さすがにポイントが高いというのもうなずけた。またリアルに生きた時代を含んでいて親近感もある。また機会を見つけてプレイすることにしよう。
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