4月山科会の戦い~ガザラの戦い
久しぶりに本拠地でのゲーム会にこぎつけた。
本来ならもりつち氏入洛の折に山科会が開催されるので参加を試みたが、残念ながら私用によりその希望は叶わず開催を横目で見るだけだった。
とは言え全くゲームが出来る日が無いかと言えばそんなことは無く、たまたま休日とゲーム会とのバッティングが無くて日だけがドンドン過ぎて行っていただけだった。
もちろん筆者の多忙さに紙氏が多分に遠慮していたのもあるだろうけど今回、ポコッと空いた休日にうまいことお互いの予定が合致したので久しぶりにゲーム会となった。
今回プレイできたゲームは以下の2つだった。
- ガザラの戦い(CMJ121)
- TANKS(国通)
何も準備しなかった状態で新規ゲーム2つとは上々の出来では無いだろうか。
ガザラの戦い(CMJ121号)
よくある話だけど、コンスタントにゲーム会に参加したりしていないと、マガジンゲームは貯まる一方だったりする。どんなに興味がある代物でも買う時のモチベーションと商品到着時のモチベーションが同じとは言えずプレイにこぎつけなかったり、ゲーム会に行きそびれてプレイする機会すら無かったって言うのもある。
今回のガザラの戦いは購入当初それほどプレイ意欲が湧かなかったが、砂漠戦が好きだって言うこともあって何気なく記事であったり雑誌の記事などを読んでいると興味が湧いてきた。
http://commandmagazine.jp/com/121/index.html
本号のガザラと言えば2in1の片割れで、今回初めてのテーマでは無く以前15号でブダペスト44システムのRommel at Gazalaという作品があった。また別冊ドイツ装甲軍団でもシナリオ化されているので馴染み深い戦場だ。
本号はレボリューションゲームズという新進のゲーム会社から発売されていたゲームのライセンス品だ。レボリューションゲームズ?と聴いてあまりピンとこなかったけどアメリカ独立戦争のWashington’s Crossingという作戦級ゲームで美麗なマップが新作紹介に上がっていたのを思い出した。
ホームページを見ると本作、米独立戦争のモノの他に100年戦争の会戦級ゲームだったり南北戦争のシダ山、アフガニスタンとか結構色々なジャンルで展開しているようだ。
さて今回は筆者が英連邦軍、紙氏が枢軸軍を率いた。
Twitterの方でつぶやいたけど簡単にシステム的な特徴をざくっと説明すると。
フォーメーションごとに分かれたチットを引いてきて行動させるチットプルだけど、カップに放り込まれるアクティベーションチット(活性化チット)はターンごとに指定され、活性化できるチット上限が定められている。
行動の活性化はチット指定のフォーメーションあるいは任意の1ユニットを選択する。中にはチットの表裏に違うフォーメーションが書いてあって選べたりする。
さらに戦術チットも毎ターンカップに入れられるので支援系だとかイベント系だとかが添えられる。アクティベーションチットを引くまでに戦術チットを引き続けるが引けたり引けなかったりと機動の機会のランダム性にドラマ(とその下地)が織り込まれる、チットプルと言っても交互チットプルなので基本は交互にアクティベーション化されるのでアクティベーションの機会が偏ることは少ない。
また行動はチットによっては複数回起動させられることもあるので、その辺の組み立ては面白い。
戦闘は消費する移動力で攻撃の程度が軽・中・重と3ランクに分かれていて、それぞれダイスの目修正が変わる。軽攻撃は移動力消費が少ないけどダイスの目修正は振りみたいな感じだ。。
攻撃力もハードとソフトに分かれていて兵種によって区分されているけどハードは機甲向け、ソフトはそれ以外向け的な使い方をする。よって組み合わせとして機甲が歩兵を攻撃する場合は攻撃側がソフト戦力で防御側のハード戦力との比を求める。
その結果ステップを失ったり後退を強制されたりする。重要なのは攻撃する時に攻撃ユニットのZOC内に居る敵ユニットは全て攻撃しなければならないと言うことと、防御ユニットに隣接する味方ユニットも行動しているか否かにかかわらず攻撃に参加できる。もちろん条件によっては攻撃に参加できないケースもあるので戦闘力比を組み立てる際には行動順に細心の注意が必要な場合もある。
なお、行動が終わったユニットは行動済みになってしまうのでユニットを裏返して能力がダウンした行動済み面になるので突破後の先頭部隊が反撃で撃破されると言うことも起こりえる。
序盤のターンに連合軍、枢軸軍双方起動制限が加わっているので大胆なことは出来ないが、ドイツ軍は盤端からDAKの面々が侵入してくる。その正面には第3インド旅団が構えている。
ドイツ軍は第15装甲師団か第21装甲師団ののチットは表裏1枚なので引いてきた場合はどちらかしか選べず、さらに1回しか機動できないので第90軽師団と共に如何に手際よく壊滅させるかという課題がある。雑誌にも羽田氏による解説がありゲームプレイ前に読むとプレイ指針になるので一読を勧める。
アクティベーション用のチットを引くまでは同じくまぜてある戦術チットを引いて爾後の作戦に有利となるようストックしたり使用したりするのだが、イベント系のチットって言うのも存在する。両軍に存在する「砂嵐」などがまさにイベントで、これを引いた次の行動チットは移動力が2/3減少してしまうので、おおよそ戦闘しようとする時に移動力が足りなくなってしまう羽目になる。例えば戦車などが中攻撃をする際には16移動力必要になるので移動力24しかない戦車部隊が2/3移動力奪われると実施できなくなると言う非常に迷惑なイベントの一つだ。
今回の対戦では数ターンに渡ってトドメを刺す予定の装甲師団の直前にこのチットが頻発してでてしまい、英連邦軍に(痛打を浴びせつつも)最後に逃げられるという事態が発生した。
意外にドイツ軍の攻撃が砂嵐などで足踏みしているのでこれは勝てるかもと睨んでいたが、細かく歩兵部隊を撃破されているので1ユニット1VP換算で考えるとゲーム回しに影響が出てくる。
ゲームはユニットの撃破、補給路の形成、突破などの得点方法があり、今回プレイしたシナリオ1には陣地の保持というのが加わる。撃破されたユニットはステップでVPに換算されるのだが、補充ポイントで補充したり再建した分は換算されない。ドイツ軍は1ステップ辺り2VP英連邦軍は1VPとあり、機甲は補充があるが歩兵には補充が内ので戦闘の際には自軍の損害をケアしつつプレイしなければならない。
ドイツ軍はビルハケイム西方での撃滅戦とビルハケイム攻め、地雷原帯の啓開活動の3ポジションで戦いが繰り広げ荒れた。地雷原帯を啓開してある一定のユニット数に補給を与えねばならないので枢軸軍にとってはマストの行動だ。
第3インド旅団が完膚なまでに叩きのめされた頃、アリエテ師団などのイタリア軍はビルハケイムに突撃を繰り返していた。対峙するフランス軍(外人部隊)は猛攻を凌ぎ...と言いたいところだったが重攻撃の前にはあえなく敗退、ジリジリとその地歩を奪われる。
我が機甲部隊はドイツ軍装甲部隊の脇腹を突こうとしたが、こちらも砂嵐だったり撤収/攻撃なるイベントチットで大いに対応をかき乱されてしまった。
この撤収/攻撃という戦術チットは引いてきた時には開示する必要は無いが、ターン終わりまでにこのイベントを処理しておかないと勝利得 点を献上してしまうと言うもので、その処理内容はとあるフォーメーションを指定してゲームから取り除くという「撤収」とするか、とあるフォーメーションの行動チットで使用を宣言して攻撃をする「強制攻撃」と言うものだ。連合軍は枢軸軍に対して外線気味に機動していたので、攻撃を強制されると不利な態勢での攻撃を強いさせられる羽目になり、意図せずのダイスの目マイナス修正となる軽攻撃を選択せざるを得なかったりする。
こちら(英軍)としては歩兵のダメージが累積してきたのとこのまま放っておけばビルハケイムもいずれ陥落するのは明らかだったので、単純に守るだけで無く適時反撃を画策することにした。
ドイツ軍は勝利条件でもある陣地を占領する為に分散しつつあり、機動チットの使い方や出方からしてその隙はあると踏んだ。
ビルアデムボックスやナイツブリッジボックスの両陣地に襲いかかろうとするドイツ軍に包囲攻撃をかけ部隊を撃破して得点差にプレッシャーをかけようともくろんだ。
またビルハケイムに対する救援は怠らず逆襲して敵部隊の撃破を試みた。
結果から記すと、3:1の攻撃4発が全て0の目か1の目だったので所定の戦果を上げられなかった。実は本ゲームは3対1~5対1の間の4対1のコラムが無くてあと少し足りない3対1が頻発してしまった。
最終的にはビルハケイムは1ヘックス以外失い、歩兵部隊の損害累積で点差が付いたので枢軸軍の勝利となった。
小ぶりではあるが色々と選択肢があって面白く感じた。チットの使い方や攻撃の深度などの表現は何かどこかで見たことあるような無いような代物だけど色々組み合わせたらお好み焼きみたいにゴテゴテしているけど意外に美味しかったみたいな感覚だ。
アフリカ戦と言えば地形の制約が少ないはずだけど人工地形のおかげでバラエティに富んだ戦場になっていると思う。機動戦に適した地形としてアフリカものは面白い機動戦(時には厳しい)が繰り広げられるが、さらに地形障害に富むアルデンヌの戦いではどうなるのだろうなと言う興味が湧いてくる次第だ。12月まで首を長くして待とう。
-余談-
なお、本ゲームは見知らぬ人が聴いたらワケのわからない言い回しをしていて振り返って冷静に考えたら面白かった。
重攻撃とか軽攻撃という用語に慣れ親しまないので適当に準備下攻撃、オーバーランとか言い換えていたが、
次第にどうでもよくなって「ここ移動力8しか残っていないのでソフトタッチで攻撃」
とか「ここ、一歩も動かずゴリゴリの攻撃」などに変化していった。
活性化のアクティベーションチットに至っては
「このチットでフォーメーション全部オッキ。」
「では第7戦車旅団のチットを使ってこのユニットをエネチャージ(活性化で表面の未使用状態に戻す)だけしとく。」慣れない用語に言い換えてもちゃんと動かせられることは素晴らしい。
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