3月山科会(2016年)その3
世の中はものすごい量のゲームが出ているけどその全てを追うことは難しい。例えば自分の好きなテーマや気になるシステム、美麗なコンポーネント、興味を引く各種内容紹介記事でふるい落としてもそれでも見逃したりしてしまうケースがある。
また場合によっては興味があり購入にも至ったりしているが、現時点での積みゲーが多すぎてプレイに至らない場合や適当な対戦相手が見つからないときや、ビビッときて購入したもののモチベーションが下がってしまったって言うケースもある。
そう言うモノを再度購入したり、プレイしたりモチベーションを上げる為にはやはり何らかの記事がきっかけ、あるいは友人から聞いた絶賛などと言うことがある。
と、まあ筆者の場合戦術級のゲームは割と気になるのでシステムやテーマが面白そうなモノは購入することが多いのだけど、なんか最近たくさん出てない?と気がついてしまった。
これでは積みゲーがまた増えてしまうことになりかねないので標題のゲームをプレイすることにした。
今回プレイできたのは以下の作品
- Famous Divisions:Guards Armoured (DG)グッドウッド作戦
Famous Divisions:Guards Armoured (DG)グッドウッド作戦
タイトルの先頭にあるFamous Divisionsは勇名師団と訳されるように本ゲームは勇名な師団の戦いに焦点をあて、1パッケージ(雑誌付録だけど)にしたものだ。Decision GamesのWorld at War誌の付録となったもの。
一応勇名師団シリーズ等言うシリーズ名が付けられていて本作は英軍の近衛機甲師団を扱っている。前作にはドイツの超有名師団グロス・ドイッチュランド師団を扱ったものもあり師団でテーマにしたパッケージは他にも色々考えられるので今後も目が離せない。
さて師団シリーズは中隊戦術級に属するゲームで従来の戦術級の規模に比べると圧倒的に大規模な戦術級と言える。最近はこのような分隊小隊戦術級と作戦級の間を埋める戦術級をグランドタクティカルとか言う場合もあり有名なところではMMPのThe Devil's Cauldronなどがある。
この師団シリーズは大隊司令部ごとにフォーメーションチットがあり、それをドローカップから引くと大隊司令部の指揮範囲にいる所属中隊が活性化する。活性化すると移動、攻撃を行う。戦闘では攻撃側防御側共にイベントチットをそれぞれのイベントカップから引いてきて戦闘修正とする。それだけなら普通の作戦級と何ら変わらないが、違いを際立たせているのに長距離射撃と言うルールと時間別と天候別のルールだろう。
長距離射撃(ピンとこないので射程射撃とでもした方が良いかも)とは普通の戦闘が隣接ヘックスへの攻撃だが、特定のアイコンを持つユニットは射程を持ち、砲兵射撃であったり臨機射撃だったり、遠隔ヘックスから敵ユニットを射撃できる。時間別のルールとは夕方と夜間の影響のことであり、天候別のルールは6種類にわたる天候変化で、移動と戦闘、イベントチット、射程射撃に影響を与える。
シナリオはグッドウッド作戦をプレイした。実戦経験無き近衛機甲師団が敵戦線を突破することができるかというシナリオで、戦線を張るドイツ軍に攻撃する時点から始まる。
ドイツ軍は射程射撃できる第503重戦車大隊が配置され、その他にも射程攻撃できるユニットが配置されている。英軍は戦車部隊を中心に大隊ごとに逐次投入される。幸い精強な独軍の第503重戦車大隊はステップロスしているので何らかの機会に打撃を与えれば排除は可能だ。
序盤は3個大隊が盤上に存在/侵入しているという状況で円弧を描いて配置されるドイツ軍に突入しているという状況。
幸い序盤の天候は霧に見舞われたのと距離が離れていたので射程射撃を受けることはなかった。
ファーストコンタクトはToffrevilleとBanneville間の歩兵部隊に対する攻撃が最初だったが柔軟な機動で反撃に転じたドイツ軍によって撃退された。
恐怖の代名詞の重戦車大隊と対戦車砲がマップ中央のEmieville付近に布陣している。彼らが優位に立てる射程射撃をさせる前に先に接近し撃滅したいところ。幸い射程射撃ができない天候の霧の為、早速1個大隊を前進させ攻撃に当たらせる。しかし手負いとは言え強力な重戦車大隊はj窮地を脱する。
戦闘は射程のないユニットの攻撃は時間/天候のサイの目修正そして戦闘ごとにイベントチットを引いてくることによってその総和を戦闘のサイの目修正とする。
射程射撃とか砲兵射撃はダイスの数であったり視線の有無だったりと制限はあるが射程射撃は振ったダイスの目の合計が射程距離を上回れば命中し射程距離+目標ユニットの防御力以上であれば損害が出、それ以下であるとピンになるだけだ。ピンになると攻撃に参加できなくなる。
砲兵射撃(弾幕射撃)は砲兵の単独攻撃だが、ダイスのゾロ目が出るかか否かで損害の有無が決まる。
本シナリオの勝敗は近衛機甲師団がマップ端まで突破するというものと、ドイツ軍の都市ヘックス保持数を規定数まで下げるというのがある。マップ端への突破は規定の攻撃力と敵の妨害があってはならないが、マップを見ると敵の防衛ラインを突破しなければならなかった。
ドイツ軍は天候に恵まれず本来であれば射程攻撃で事前にピンや損害を強いることによって相手の戦闘比を下げて防御に有利たらしめると言う構図なを描いたが、近衛機甲師団の近接を許してしまった。
数度のEmieville付近での戦いは重戦車大隊を鉄屑に変えてしまった。同時に後続の大隊がこれらの大隊を乗り越えてさらに奥にある駆逐戦車などの対戦車部隊、射程攻撃のできる部隊を攻撃しだした。
敢闘精神に富む紙氏は逆境にもかかわらずこれらの部隊で反撃をかけ序盤に見せた包囲攻撃で英軍の戦力を斬減することを狙ったがそれは敵わなかった。
今や近衛機甲師団の全面には突破可能な戦線の綻びが形成され、そこへ新手の機甲大隊が投入されようとしていた。
と、言うところで時間的にキリが良いので終わることにした。
今回は天候に恵まれなかったので射程攻撃ができなかったが、天候に恵まれていればおそらくはここまで簡単に突破口はできなかったに違いない。
あとで判明したことだが戦闘チットで適用忘れとかがあった可能性があるのと、天候も修正値を間違えた可能性があるのでもっと英軍が史実通りに苦戦したことが予想される。
基本戦闘は作戦級らしく機甲と砲兵は別フォーマット、規模の大きな戦術級だけど細かな修正が戦術級らしい。天候やその時の時間、イベントチットなどによって重層的に修正されるサイの目修正はどうかなあと思ったけど、単調になりがちな戦術戦闘にアクセントを加えていると思われた。
やはりこのクラスは面白い。まだまだ開発発展の余地があるしこのシリーズももう少し追いかけてみたい。
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